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2.初遭遇です。

早速お気に入り登録してくださった方がいるようで、ありがとうございます!

テンションあがったので、予定より大分早いですが次話アップさせていただきます。


「ただいま戻りました・・・?」


・・・・・・あれ?

結構時間かかった筈なのにまだ準備終わってない?とりあえず、近くにいたアンナさんに報告しよう。


「アンナさーん。騎士の方々、起こして来ましたけど・・・」

「あら、お疲れ様。随分早かったのね」


あたしが声をかけるなり驚いた顔をしたアンナさんは、他のメイドさん達に声をかけた。


「あとちょっとで来るらしいよー。急いでー」


それを聞いて、メイドさん達の動きが急に早くなった。てか、ホントに早っ!今までの動きは何だったのかと問いつめたくなるスピードだ。あれだよね、本職騎士だったりしないよね?

アンナさんは仕事に戻って行ったが、この様子ならあたしは混じっても邪魔になるだけだと思って、お仕事観察を続行する事にした。いや、結構面白いんだよね、これ。戦闘職でもないのに何でこんな体力と瞬発力あるんだろ?

暫く眺めていると準備が終わったみたいで、あたしがいる厨房に繋がるカウンターの前へメイドさんが集まってくる。

これ、良い感じのタイミングだよね。


「おはようございます。今日から働くジーナ・マドレです。よろしくお願い致します」


よし。しっかりした挨拶は成功!・・・だよね?ん?何でこんなに静かなの?ポカーンされてるんだけど。大丈夫だよね?変なこと言ってないよね?

戸惑っているのが顔に出てたのか、メイドさんのひとりが助け船を出してくれた。


「あ、ごめんね。あんまり丁寧な言葉遣いだから驚いたのよ。ここは皆仲がいいから、もっと気軽に話して大丈夫よ。」

「そうなんですか?でも、この喋り方は素なんで気にしないでください」


さすがに本当の素の口調は拙いよね。気が抜けてポロッと出てきたらヤバい。

その後、8人のメイドさんの自己紹介を聞き終わった所でガヤガヤと騎士が入ってきた。まともに観察するのは初めて、ということでバレないように細心の注意を払って、じろじろ見ることにした。一挙一動をみて、大まかな実力を計っていく。

・・・・・・。あれ、予想より弱い?Sランク級がゴロゴロしてるのかと思ってたけど、平均AでちょいょいA+が混じってるくらいだ。これがこの国最強の騎士団?どちらかというと敵側のあたしでも、大丈夫?と言いたくなる。目を引くのは赤髪のゴツい大男と長い銀髪のメガネ美形くらい。あの2人はSランク台だと思う。

席が粗方埋まってから、恐らく最後であろう人物が入ってきた。ゆっくりと歩を進めるそのピンクの髪に目を惹かれ、視線を向けて・・・あたしは目を見開いた。

絶句しているとそのピンク髪は唐突に立ち止まりあたしの居る方へと顔を向けてきた。あたしは、相手の視界に入る前に慌てて目線をずらした。・・・・・・こっちを見る視線が刺さってくる刺さってくる。

あたしだとバレないかと内心冷や汗を流していると、ふとピンク野郎の圧力が消えた。知らず知らずのうちに詰めていた息を吐き出す。細心の注意を払ってもう一度ピンク髪を見つめるあたしの口許には、隠しきれない笑みが浮かんでいる気がする。








∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵








朝食の後片付けには一応参加しつつ、ピンク髪のことを思い出しなから、努めて笑みを殺した。きっと今のあたしの笑いは、周りにいるメイドさんにはとてもじゃないけど見せれたもんじゃない。つか、見られたらまずまちがいなく引かれるだろう。ま、そんな笑みが浮かんで来るのも仕方がない。それ程にあの男・・・強い。

殺意に敏感な奴は腐るほど知ってるし、あたしも別に鈍い方じゃあない。でも、ついつい漏れた、殺意にもならない闘争心に的確に反応してくるなんて、常軌を逸している。まるで、常に自分の敵を探してるみたいで楽しい。

それに、闘争心に反応してからの立ち振る舞い、あたしから見ても殆ど隙が無ぇ。あの隙の無さ、特別敏感だと考えても異常な察知能力。9.5割の自信を持って言い切れる、あいつはSSSランクだ。そんな化け物が居るんなら、黒騎士が最強って言われんのもわかる。他のヤツらが期待外れだってことを差し引いても、予想を遥かに越えている。


計画遂行の邪魔にはなっても助けにはならないと分かっちゃいるが、あたしの口許にはやっぱり笑みが浮かんできた。




ジーナもテンションMAXでボロが出かかってます。早い早いww

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