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白い道化と愚かな道化

作者: 小野葉

できれば感想をお願い致します。

ボクは一体どちらの人間なのだろう?

クラウンとオーギュスト。

追う者と追われる者。

正義と悪。



人は皆、悪がなくなるコトを望む。

そして平和な世界を夢見る。

けど

そんなのは有り得ない。

無理な願望だよな…

とボクは思う。



だって

悪がなければ正義は存在しない。

不幸なくしては平和は生まれない。



けど

光がなければ闇がないのは事実だ。

そう考えてしまうボクはクラウンなのか…。はたまたオーギュストなのか。



人の中には2つのモノがある。

光と闇。

大きさは違えど、みんな持っているモノ。

けれども人は闇を隠す。

理性、常識etc…という名のカーテンで闇を包み込むのだ。

そして、その闇は時々、怒りなどの感情となって姿を現す。

ボクもその1人だ。

闇を隠し光を目立たせ、『いい子』という名の仮面を被りクラウンになる。

けど、そんな人間ばかりではない。

そんな人間の中にも素直に闇を出す人間がいる。


怒りたい時には怒って


泣きたい時に泣いて


そして笑いたい時に笑う。



いいな、うらやましい…とボクは思う。

物心をついた時から仮面を被っていたクラウンのボクは、

闇を隠さないオーギュストがうらやましくてしょうがない。

もしかしたら、

仮面を被っているクラウンのボクよりも

仮面を被らずありのままの自分のオーギュストの方が

クラウンの気がする。そしてボクがオーギュスト。


そうだ、

ボクはオーギュストなのだ。

闇を見せるコトを恐れ、

自分の殻に閉じこもり、常にクラウンになりすます。

ボクの口から出る言葉はウソばかり。

明るく陽気な自分を演じる。

けど本当は、

臆病者で寂しがり屋で小心者のオーギュスト。

どんなに上手くクラウンに化けたとしても、

本物のクラウンに囲まれてればいつかはボロが出る。

だって所詮は愚かな道化オーギュスト

どんなに足掻いたって

もがいたって

白い道化クラウンには、なれっこない。



だけど、今日もボクはクラウンになりすます。



だって

今は愚かな道化オーギュストでも、

いつかはきっと

本物の白い道化クラウンになれると信じてるから。

この話では、愚かな道化オーギュストと白い道化クラウンの二種類の人間が出てきます。

さて、アナタは一体どちらの人間ですか?

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― 新着の感想 ―
[一言] とても心に残りました。 どこかひきつける文章で、引き寄せられるように読んでしまいました。 頑張ってください。
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