表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《新世界オンライン》 執事は実は最強職?  作者: どら焼きドラゴン
第1章 執事は主を主は執事を求める
2/30

02 ステータス設定

 機械に寝転び、ログインと念じる。


 《ログイン開始します。》

 《既存のデータがありません。キャラクターメイキングに移ります。》


 目の前にのっぺらぼうのマネキンが現れる。そしてその横に現れる沢山のパーツ。うわっ、これ数えただけで頭おかしくなりそう。リアルスキャンとか無いのかよ。


 《プライバシー保護の為です。》


 うわっ、いきなり声が、なるほどこれがサポートAIね。

 うーん、でもプライバシー保護なら仕方ないなあ。

 これは凝るしかないかな。


 《先にステータスを設定し、その職業に合わせた、おまかせアバター制作というサービスもありますよ。》


 なるほど、それなら先にステータス設定からお願いします。


 《了解しました。》


 ◆ ◆ ◆


 《ステータス》


 名前:


 種族:

 職業:

 Lv.1


 HP 100

 MP 100


 STR 10

 DEX 10

 VIT 10

 AGI 10

 INT 10

 LUK 10


 SP 100


 《スキル》

 無し



 《称号》

 無し



 ◆ ◆ ◆


 ふーん、基本的にステータスは10から始まるのか、そして種族によって補正が変わってくると…。


 《種族を選んでください》


 ・人間

 ・樹人

 ・獣人

 ・魚人


 初めは4つだけってのも新鮮だな。最近のゲームは初期種族のバリエーションめちゃくちゃ多いのに。


 《あなたの行動次第で進化、もしくは転生の範囲が広がります。》


 それは凄いな。やろうと思えばオンリーワンの種族になれたりするんだ。


 《なれます。頑張ってください。》


 ふむ、じゃあここは無難に人間で。


 《種族が人間に選択されました。》

 《職業を選んでください。》


 種族の時とはうって代わり、職業はめちゃくちゃな量が用意されていた。……《椅子職人》とか《清掃員》とか取るやついるのか?

 まあいいか。俺は何にしようか……迷うな。


 おっ、ランダムとかいるのか。運が良ければ最初からレア職につける可能性もある、とな。これは広告担当としてもやらない訳にはいかないな!


 《ランダム職業が選ばれました……《執事》が選択されました。》


 あー、外れた。《執事》は選択画面にあったやつだ。だけどランダム職業は一回きりだし、仕方ない。これでやってみますか! 執事プレイ!


 《職業が選ばれました。》

 《職業スキルが解放されました。》

 《スキルを選んでください。》


 おっ、いきなり情報が増えたぞ。とりあえず確認からだな。


 ◆ ◆ ◆


 《ステータス》


 名前:


 種族:人間

 職業:執事

 Lv.1


 HP 100

 MP 100


 STR 10

 DEX 10

 VIT 10

 AGI 10

 INT 10

 LUK 10


 SP 100


 《職業スキル》

 ・【執事の嗜みLv.1】

 ・【調理術・菓子Lv.1】


 《スキル》

 無し


 《称号》

 無し



 ◆ ◆ ◆



 ふむ、職業スキルで【調理術・菓子】と【執事の嗜み】がでたな。こいつらは職業にちなんだスキルとなるのだろう。何でお菓子作れるのかはわからんがな。

 さっそくスキルを選んでいこう。スキルを取るにはSPが必要なようだ。初期ボーナスとしてSPは100あるな。一番安いスキルでも10は必要なのでなかなか悩む。一番高いのではSP100使いきりで、【重力魔法】や【隕石魔法】、【ギガスラッシュ】等見るからに強そうなスキルが沢山ある。


 しかしこういったスキルはだいたい膨大なMPを消費したり、体力を消耗する筈だ。お、これならいいかもな。よし、だいたい決めた。


 《スキルを獲得しました。》


 ◆ ◆ ◆


 《ステータス》


 名前:


 種族:人間

 職業:執事

 Lv.1


 HP 100

 MP 100


 STR 10(+5)

 DEX 10(+5)

 VIT 10

 AGI 10

 INT 10

 LUK 10


 SP 0


 《職業スキル》

 ・【執事の嗜みLv.1】

 ・【調理術・菓子Lv.1】


 《スキル》

 ・【体力自動回復Lv.1】

 ・【タフネスLv.1】

 ・【剣術Lv.1】

 ・【細工Lv.1】

 ・【馬術Lv.1】


 《称号》

 無し



 ◆ ◆ ◆


【タフネス】はステータス向上スキルだ。STRとDEXが5プラスされる。

 SPが50も消費するのは痛いが、先行投資だと割りきろう。


 他のスキルは言わずともわかるだろう。【細工】はアクセサリー系統の装備を自作したいから、【体力自動回復】はデスをあまりしたくないから。

 そんな簡単な理由である。


【馬術】は…、俺がただ乗りたいだけだから、かな。


 よし、完了!っと。


 《スキルが選択されました。》

 《名前を決めてください。》


 名前、名前……。本名は神崎(かんざき) 康人(やすと)だが、それにするわけにはいかんし……。うーん、職業が執事だしそれっぽい名前にしようか。


 《名前 スチュワート でよろしいですか?》


 うん、この言葉を使おうかな。 本来ならば執事(バトラー)よりも上の人が付く役職の名前だけど、最近は混合されつつあるし大丈夫でしょ。


 《名前を登録しました》

 《全ての設定を終えました》

 《キャラクタークリエイトを開始します》


 イエスを選択すると、自分のキャラクターが作られていく。


 《キャラメイクが完了しました。確認してください》


「……こいつは。」


 出来上がったアバターが現れる。

 俺の目の前には、スーツのような服を着こなし、モノクルをかけた銀髪、紫目の老紳士がいた。これならば一般人が「あっ、執事さんだ。」といったような反応をするだろう。


「よし、始めよう。」


 《全ての設定が完了しました。「新世界」を楽しんでください。》


 浮くような感覚を覚え、目の前が光に包まれた。

 しばらくして地に足が付く感覚があった。目をあけると、俺は大都市の中にぽつんと立っていたのだった。ゲームの始まりとしては定番のような城塞都市だが、驚くべきことにNPC(ノンプレイキャラクター)達が本物のように歩き回り、生活し、会話をあちこちでしていたのだ。


「……これがゲームだって信じられない。凄いな『新世界』。」


 今、プレイヤーは俺を含めて100人がテスターとして参加している筈。その中で俺は広報としてこのゲームをプレイしなければならない。

 せっかく執事の職業についたのだ、執事プレイとしてやっていこう。


「さて、初期アイテムとかあるのかな?」





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ