全ての解明は虚無へと導く 序章①
次は18日15時に投稿する予定です。
ブックマーク登録お願いします。
学校から帰る途中。
「で?結局今週もどこか行くのか?」
「そうしよう。もしかしたら何かわかるかもしれないし。」
花は機嫌よさそうに言っているが、俺は前回までのように浮き足は立たない。
嬉しいよ?
でもやっぱり怖いよー。確率10%で地震だよ?
まぁでも行かないって言ったら怒りそうだし、細心の注意をはらって行くしかないよね。
土曜日。
行き先はボウリング場にした。怒られる箇所が少なそうだからね。
「花は投げる順番先がいい?後がいい?」
「うーんどっちでもいいけど・・・あとで。」
「わかった。」
店員に順番を伝えてボールを取りに行く。
花は7キロ、俺は9キロのボールを手に取り、12番レーンへ行く。
「健。これに勝ったら相手になんでもしてもらうってのはどう?」
「え?何それ。俺は圧倒的に不利なんですけど。」
「私もボウリングは苦手だよ。まあいいじゃん。やろやろ!」
何でもしてもらえるのか。花に?
最高じゃん。
「よっし。じゃあやるか。」
もし勝ったら何してもらおう。まぁそれは後で考えるとして。
本機で行くかぁ!
さすが運動音痴2人組。お互いガータを多発し、5セット目終了時点で俺は24点、花は27点と少しリードされている。
というか最高300点なのに半分終わったところで24点とか27点とかひどいなこれ。
少し休んだところで花が言う。
「わたしそろそろ覚醒するわ。」
「じゃあオレも本気出すわ。」
ここで漫画みたいに必殺技を叫びたいところだが、叫んだら周りの目が痛いのは確実なので、
「いっけぇ!」
の一声でボールを送り出す。すると
カコーン!
という気持ちいい音が聞こえてきた。
「よっしゃストライク!フォォォォーーー!」
「ええ!?健すご!じゃ私もストライク出しちゃお。」
そんな軽めに言っても・・・可愛い。
いや違う違うストライク取れないよ?
カコーン!
は?
「やった!やったよ健ストライク!」
満面の笑みでピースしてくる花。こちらも頬が緩む。
「よっしゃ頑張るぞー!」