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2-13.「浅い闇を見た夜」

「動くな! 加勢されるまでもねぇ、このマグヌスが20人超えの盗賊供に勝つからな!」



 開きっぱなしの倉庫の中の戦闘に、今から介入しようと構えを取ったら中にいたマグヌス少年から俺は、手前に牽制の爆発を受けた。


 左手の掌だけをこちらに向けて、叫んでいて、俺が介入してマグヌス少年側に付く事を分かっていたようだった。


 大きな腹から声が出ていて、美声な少年。

 ココは周りに住宅がないので、騎士の詰所に報せはいかない。

 城下の貴族の住む住宅街は、騎士達や各自家のの自警団が警備するらしい。


 ちなみにこの倉庫にも警備は居ただろうが、騒ぎになっていないのでアッサリと倒されたのだろう。

 エルモパール商会の信用に関わりそうな事だ。



「分かった! それと君には、君の妹は家に帰った事を伝えておく」

「感謝する、なあッ!」



 こう、魔法を使い続けていたので暑くなってきた。

 周囲の確認の為に、もう一度マグヌス少年に目を向けると彼の魔法なのか何故か若干痩せていて、炎の魔法で20人超えの相手に立ち回っていた。


 一応ここは彼の実家の倉庫なのだが、防火に気を回しているようには思えない。

 二次災害がヤバそうだったので、彼らが戦っている周りに分厚い氷の壁を作っておいた。これで燃え広がりはないだろう。





 雑魚狩りは彼に任せた。

 俺は結局全員を生け捕りにしても詰め所に持っていけないし、皆殺ししても心が痛むので、他人任せで正解だ。



 彼との会話を切り上げて『王都の龍脈を介した魔術による情報検索』を再度使用し、メルティが全力で追っていた敵を俺も追う。

 その敵にメルティはかなり接近しており、もうすぐで戦闘が始まりそうなんだよな。


 メルティが追う敵は、倉庫の中の盗賊が半壊した時点で反対方向に逃げ始めていた。

 情報検索にかける度に俺から離れるように逃げるので、何かの対策があるのだろう。


 常時その敵の居場所が分かるっていうのに、10分以上鬼ごっこが続けていた。

 だが、メルティから逃げられなくなったようで敵とメルティは戦闘を開始した。


 場所は王城から遠く離れた場所。スラム街だ。

 鬼ごっこは継続不能。一直線で距離を詰める。





「貴様は…ッ! ジークエンスかあー!!」



 メルティが戦闘で足止めをしてくれたので、距離は一気に詰まった。



「追いついたな。貴様には聞きたい事が多くある。拷問で情報を吐いて貰う予定だ」



・城に送った手紙。

・庶子の判別と拉致。

・探査魔法の対応策。


 と、あらかたこいつは知っていそうなので、持って帰って王に渡そうと思う。


 ここまでやれると強者っぽさがあるかと思うけど、攻撃が単調な俺の騎士候補のメルティに押されて、攻撃を捌いて精一杯な様子だ。



「叫んだだけで強くはならないな」

「何故だ? 何故お前はどういう事だ? まるでこの王都の地の龍脈に接続しているかのような魔法の範囲だ。

 王の認可がないと発動しないものを、なぜ使えるのだ!」

「知らないな。なら王が認可したんじゃないか?」



 メルティの攻撃に手一杯なのに、口はいっぱい動かす野郎だ。


 容姿は、目元が真っ黒に光ってなければ一般的な成人男性。

 その特徴があるので特殊な人間だ。

 それも連れ帰ったら吐かせよう。



「お前を捕らえる。自分の罪の数だけ苦しんでくれ」

「ん……なッ!?」



 いつもの水魔術+氷結魔術で氷を作り、体の後ろから覆いかぶされるように纏わせ、拘束する。


 呼吸はできるように、鼻と口は四方を広げて全開にしてある。

 のだが、顔に氷を這わせた時に顔から皮が剥がれおちた。



「おい、……あ? なんだこれは」



 落ちた皮は顔の表皮だが、今顔面が肉見えている訳じゃない。

 正常な、肌が真っ黒な事以外は人間の目鼻立ちだ。


 そして龍脈を通した情報検索とは違う結果。

 コイツが人間ではなく悪魔と感じる。この皮は何かの特殊なアイテムなのか?


 悪魔はダエーワのイメージがあったし、全部が全部もっと強いものだと思っていた。



「悪魔なのに弱いんだな」

「ーー私は少数派だが、珍しい事ではない。誰もが騎士より強いと思うな」



 そのままだったら抗議が「ふがふが」になるので、口枷の氷を緩めて喋らせた。

 でも簡単に喋るもんだな。



 後は、コレを近くの騎士の詰め所に持っていくか。

 その後は、どこか専門部署に預けられるだろう。


 メルティと歩く道すがら、思ったら王子らしい行動じゃないよなぁ〜と振り返る。

 城下への再来は妹のリズと共に来よう。





「ジークエンス殿下……ですか!?」

「メルティも一緒だ。間違いないぞ」



 下級貴族達が住む区域の騎士の詰め所には、夜間にも起きている騎士がいた。

 見慣れたカードゲームことトランプで、遊んでいたが、訪れた俺に驚いて対応する。


 俺はどこで見たか覚えていないが、彼らは俺とメルティの事を知っていた。


 2人に捕らえた悪魔を引き渡す。

 その時に悪魔だということ、弱いことを説明してもまた王に伝えるように言っておいた。



「直接追ってくる娘1人ならば、巻く事も出来るが常に私の位置を捕捉し追って来た王子が、ジークエンスが邪魔だった。

 負傷中と聞いていたが、こんな大規模な魔法を使うなんて考えていなかったぞ」

「喋れたのか?」

「どうせ喋らせるなら、会話出来るように口を開かせておけ」



 その気は無いのでより強固に口元を固め、胸のあたりにバックから取り出した宝石を一つ埋めた。



「『過剰な赤色のリンダース』だ。逃げたら爆発させるからな」



 瞼をパチパチと閉じて了解の合図をとっていたので、血走っていた本気の目から察して信じてみる。

 他に何をやればもっと確実になるか、今は思いつかないのでコレでいいや。





 後は部屋に帰るだけだ。

 詰め所から出て、メルティにバックを持たせて城の近くまで歩く。


 バックの中身だが金は変動なし、リンダースの宝石が一つ減って、悪魔の落とした皮が増えた。

 ちゃっかりこっそり、便利そうだから貰っておいたのだ。


 すぐにバレて没収も有り得るかもだけど。



「殿下、もうそろそろ」

「部屋に戻るまで『ジークエンス』だ」

「あっ、でん……ジークエンス!」



 彼女の膝下と首裏に腕を回して、お姫様抱っこで水魔術と氷結魔法を使い城を登っていく。

 王が言っていた結界も感じたが、俺達は王子とその騎士候補なので普通に入れた。



「殿下! 戻られましたか!」



 部屋に入るとローザとサーシャが寝ないで待っていた。

 メルティを床に下ろして、バックを部屋に保管させる。



「お前達も早く寝ろ。私ももう寝る」

「は、はい。おやみなさいませ」

「おやすみなさいませ」

「お休み。メルティも、さっさと部屋に戻って眠りなさい」



 全然動かない俺のメイド達に指示を出す。

 2人のメイドに「おやすみなさいませ」と言われて眠い。

 最後に、一緒に夜の城下を巡ったメルティにも声をかけて俺は眠った。



「はい。おやすみなさいませ。ジークエンス様」

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― 新着の感想 ―
[気になる点] > 何故だ? 何故お前はどういう事だ? はい、意味が分かりません。 こういう『日本語として』成立していない文章が相当数、散見されます。
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