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2-6.「将来と、5日目の復活」

 介護生活が恥ずかしい俺は、5日で立ち上がる宣言をしたのだ。

 そして俺は、その日から体力面と魔力面での復活を目指して、無茶なリハビリを続けていった。


 部屋から出れない俺の所には、毎日見知った人が訪ねて来る。

 アシュレイ姉とリズと2人の母は毎日。他にも俺に魔法を教えたメリアスや、剣を教えた老騎士レイスや他の騎士達。



 父の計らいなのか、俺は他の貴族やその子供にはほとんど会った事がない。

 上のモナーク兄とハルト兄は交流があったのだが、女性の姉と妹含め俺たちにはない。


 父は心配性だったのか?

 将来の俺の領地(未定)には、それほど貴族の家は多くない。




 ーーこの国は少し前より貴族の、施政者の数が凄く減った。

 施政者となれる者が足りないほど。


 そもそも施政者が足りないのは、先代の時に起きた魔人騒動が原因で、

 王都周辺と、魔界から王都への直線上の領地の貴族たちが殺されたから。

 それから逃げるように生き残った貴族やその家族達も、一族滅亡やそもそも領地に帰りたくないなどでの理由で貴族位剥奪があり、貴族家は減った。


 この国は王権により、王と地位が拮抗する存在なんていない。

 だから王は常に強行手段を使えるし、ダメな貴族は王により処罰される。

 その事件をきっかけに、新たな王となった父は不相応な貴族から貴族位を取り上げた。


 まあ、街の原型を残してない場所もあるらしいし戻りたくないのも分かる。

 一部の領地を手放した貴族は馬鹿としか思えないけど。


 これが、施政者が足りない理由だーー。




 そんな領地の復興された都市が、俺の治める予定の領地だ。

 王になるかもしれない兄と違って、元から王都に住んでいる貴族たちとの交流よりも関わらない安全を父は選んだ。のかね。

 でも、知り合ってる方がいいとは思うけどね。





 今日は宣言した日である5日目。

 連日、想像以上の痛みだった。

 大きくなった体を動かすのも感覚的に違和感が多かった。


 1日中ベッドの上だと1日が長く感じるのだが、3日目で補助ありで立ち上がれてしまった。

 5日目に2人に支えてもらって立つ予定だったが、早い早い。


 そんな訳で5日目の目標は、2人の補助あり出歩けるようなる事になっている。

 部屋の中を歩くのだ。



「5日。考えられません。

 やはり、魔法も肉体も3年前と比べて比べ物にならない程に。いえ、

 過去に予想された成長予想。歴史にある昔からの資料にも、殿下は例のない程の成長しています。

 眠っている間に何があったのですか?」

「凄いです殿下!」



 部屋に居るのは俺とローザ。サーシャ。ミゲル。

 そしてメルティのいつものメンバーだ。


 前に足を進める俺を見て、壁際のミゲルが俺の凄さの説明を。

 左のサーシャと共に俺の体を支えるローザが、素直に褒めてくれる。

 サーシャとメルティは必死で見ていて、コメントできる状態じゃない。


 俺は一度ベッドに戻り、休憩する。



「心当たりも予想もいくつかある。だが今それは重要じゃない。今は喜ぶべきだ」



 と言ってたが、

 確かに思ったよりも回復。というより成長が早い。

 けど新魔法の『神通力の宿明通』と、前世の記憶と、転生した事以外に、俺が成長して強くなった理由なんて考えられないしなぁ。


 まず肉体に新魔法は関係ない。

 だってまだ使ってないし。


 前世の記憶は勿論、体には関係ないはず。

 転生しただけで強くなる。いいね。


 他の選択肢だと、

 成長期の少年が眠り続ける事例の少なさ的に、実はこれは普通。とか。



 まあ、今は研究したい訳じゃないのでそんな事は放っておくのだが。

 これで少しは介護生活から抜け出せたんじゃないか?



「もう一度だ。ローザ、サーシャ」

「「はい!」」



 2人のメイドは俺を支え、ミゲルとメルティは息を呑みすぐ助けに入れるように構えて見守る。


 体を動して、魔術で回復。を繰り返して体を強くしていった。

 そして時間はかかるが、少しだけ補助ありで歩けるようなった。





 俺が早速リハビリを始めている事は、皆を驚かせたいので、まだこの4人にしか伝えていない。

 アシュレイ姉とリズリーの2人をまず驚かせるつもりだ。



「ジーク、少しいいかしら……」

「お兄様!」



 俺が支えられて、部屋の中を歩いているところを部屋に入って来たアシュレイ姉とリズ妹に見られた。

 2人は歩ける事も立ち上がれる事も知らないので、扉の所で立ち止まって驚いている。


 サラッと驚かせるつもりが、バレてしまったな。



「貴方にこれを読み聞かせようと思って、持って来たの。この3年間の、貴方が本来やるはずの事なのよ」



 我にかえったアシュレイ姉が、彼女のメイドの持つ資料を指差していった。

 彼女たちの計画書では俺はまだベッドの上のはずだから、驚いて当たり前なのだ。


 一度ベッドに戻った俺は、

 アシュレイ姉が持って来てくれた資料の束を、2人の話を聞きながら確認していく。

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