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1-5.「今日の予定は?」

「モナーク兄さまは、はじめは何をしましたか?」

「私は、陛下に王権の説明を受けたよ」

「私はメリアスに王権のことを聞かされましたよ?」

「あら、私と同じだわ」


 紅茶を飲みながら、兄姉たちが談笑している。


 俺の今日の予定の話かと思ったら、いつのまにか思い出話になっていた。

 俺も『やることがたくさんある』らしい。とは聞かされていたけど、何をするのかは知らないから気になる。


「そうね。ジークの予定はどうなのかしら?」


 談笑しているのを見ていた母が壁際に立っているメイドの1人に話しかけた。


「はい。メリアス殿から『朝食後にジークエンス殿下の自室に伺う』との事です」

「そう」

「はい。午後からの予定はありませんが、夕食前に陛下が『王権の説明をする』と仰らています」

「分かったわ。ありがとうミア」


 俺の今日の予定を話し終えたミアは、壁際に戻っていった。


 『ジークエンス殿下』とは俺のことだろう。

 これまで呼ばれていた『ジーク』はニックネームか。


 ミアが戻っていった壁際には、たくさんのメイドと執事が立っている。

 そしてミアは他のメイドとは違って、メイド服ではなくドレスを着ていたので、ミアはメイドではなくて、もっと偉い人なんだろうか。



「美味しかったわ」


 母が紅茶を飲み終わり、壁際にいたメイドや執事が近くに寄ってくる。

 椅子が引かれるので立ち上がり、開かれた扉から出て行く。





 兄2人に続いて俺。その後ろに母と姉が話しなが付いて来ている。


「では母上。私とハルトは外に出てきます」

「分かりました。ですが、あまり下には降りてはいけませんよ?」

「分かっていますよ。ちゃんと騎士を同行させますので」


 兄2人は外に出て行った。

 ここの外か。3歳の幼児にはこの家も大きな世界だが、早くこの世界。この家の外も見てみたいな。

 昼寝していなかったらまた、連れて行ってもらおう。


「ねえジーク。また、私の魔法を見てくれるかしら?」

「はい。見せてください」

「ふふ、それは嬉しいわ」


 兄2人がいなくなったタイミングで姉がそう言ってきた。

 魔法には興味が湧くので、また時間を作って見せてもらいに行こう。


 姉と母と別れて、黒髪おばちゃんと一緒に俺の部屋に戻る。


 さっきから心の中でずっと、黒髪おばちゃんって言ってるけど、名前を聞いたほうが良いな。

 金髪の人ばかりだから、『黒髪おばちゃん』は分かりやすいくて良いとも思うけど、それだと話しかけられない。

 部屋に戻ったら聞いてみるか。

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