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1-4.「姉1人、兄2人」

「おはようございます。モナーク兄さま。それにハルトも」

「ああ、おはよう」

「アシュレイ姉さまは今日も早いですね」


 2人の(推定)兄は、向かいに座る(推定)姉と喋っている。

 話す言葉、声のトーン、表情ととても6、7歳の子供とは思えない。

 優雅に言葉を話すもんだから恐縮してしまうが、この喋り方が素なんだろう。

 白い肌に金髪と青い眼と、見た目からして兄弟だと分かる。

 モナーク兄、ハルト兄、アシュレイ姉か。

 この雰囲気だと兄弟仲は良さそうだ。


「今日はジークも早いな」


 ハルト兄が俺に気づき話を振ってきた。


「あぁ、ジークは今日で3歳だったな。お前は頭が良さそうだから将来が楽しみだよ」

「そうでしたわね。おめでとうジーク」

「あ、ありがとうございます」


 モナーク兄とアシュレイ姉も祝ってくれる。

 まあ、複雑だ。

 今さっき転生時の記憶が戻って、今自分の名前が分かったばかりなんだから。

 というかなんで3歳なんだろう。物心ついた時って事かな?





 そんなことを考えている隙に、また扉が開かれた。


「おはようございます。母上」

「おはようございます、お母様」

「おはようございます」


モナーク兄に続いてアシュレイ姉とハルト兄も挨拶する。


「おはようございます」

「みんな、おはよう」


 俺が挨拶するのを待ってから、みんなと挨拶を交わした。

 この女性が母らしい。

 見た目も、白い肌に金髪と青い眼。と、特徴は同じだ。


 母が席に着くと、隣の部屋との扉が開き、料理を持った執事が入ってくる。


 俺の前には、丸パンと薄く切られた肉、スクランブルエッグ。そして紅茶が置かれた。

 兄2人との違いは肉の大きさくらいだが、母と姉はサラダが違う皿に盛られている。


 柔らかく、すごく美味しい。

 肉なんて、一口噛んだだけで旨味が伝るし、

 パンは、どこをちぎっても同じくらい美味しくて、

 スクランブルエッグは、塩加減が良かった。

 

 まあ、この3歳のこの体だから、すぐお腹いっぱいになったんだけど。





 皆、朝食を食べ終わり、今は紅茶を飲んでいる。


「ジークは、今日からでしたわね。ジークは何が得意なのかしらね?」


 紅茶を置き母は俺に言う。


「ジークは頭がいい子だから、魔法を使いこなすわ」

「いいや、私と兄さまの弟なんですから、剣で強くなりますよ」

「あら、それを言うなら私と兄さまの弟でもあるんですよ」

「2人ともやめないか。別にどちらでもいいだろう?」


 2人の言い争いをモナーク兄を止める。

 俺の将来のことで、何をそこまで言うのか。


「だって……私、ジークに教えたくて」

「私もです」

「2つとも、2人で教えたらいいだろう? アシュレイの剣技は凄いし。ハルトだって、剣技との合わせ技をやってのけたじゃないか」


 剣とか魔法とか、ワクワクする響きだ。

 また教えて貰おう。また数年後にでも。

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