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3-35.「オークション2日目。第2部(3)」

※前話の最後を少し修正しました。


 まあ選ぶといってもオークション2日目の第2部は、大まかに食材と宝石の2種類が出品されているので前半は暇なんだけど。



「以上をもちまして、オークション2日目第2部に出品されております品の紹介は最後となります」



 そう言ったネクローマルだが、ステージには彼1人だけで最後の商品が登場しないな。

 そしてネクローマルは一人で喋り出した。



「イルシックス王国の技巧師マリク・パディロッサ作『新竜の卵』でございます。今回は安全面を考慮した結果、オークション開始前のみの披露となります点ご了承下さい。

 『新竜の卵』の特徴はその大きさ、私の身長を優に越すその高さにあります」



 ネクローマルは見た感じ身長170センチくらいだろうか。170センチ以上ある宝石が最後の目玉らしい。

 しかし用途がなさそうな大きさだ。だがそれを散財気味になるオークションの華にしたのは良い手だだ。勿論俺たちは買わないけどね。


 そんなに大きな宝石なら王城にもあるけど、ネクローマルの発表に対するリアクションで姉様たちは求めていないと分かった。

 だが単純にどれだけ高価な額になるかは見てみたい。参加しないけど『新竜の卵』の競りは楽しみだ。



「それではこの『王家に献上された品と同じ、調理法が書かれている調理本』1冊目を、金貨300枚から始めさせて戴きます」



 第2部の商品の紹介が終わり、親指と同じくらいの厚さの調理本のオークションが金貨300枚からスタートした。


 残りの2冊も300枚スタートなんだろう。王家と貴族間にある食事の差がどれほどか知らないけど随分と高価だな。

 さて、どれだけ食いつくのかと階下を見てみればなんと驚き、ここから確認できるだけで12組がフラッグを上げていた。


 金貨の枚数が10ずつ上がっていき、480枚である『51番』が脱落して残り2組の対決。

 そしてこの対決を静かに熱狂させるネクローマル。結局610枚で『24番』が手を引き『4番』が落札した。

 ーー紅茶片手に観覧している俺からしたら、自分に関係ない暇な時間が一時間以上あるだろう事に少し憂鬱になる。


 2、3冊目も同じように価格を上げそれぞれ420枚。570枚で落札される中、茶菓子のクッキーやチョコレートを食べながらら眺めていた。

 ーーそしてそろそろ俺も自覚した。夕食のコース料理は美味しい……なので食べたい……だから茶菓子を食べ過ぎないようにしないと……やる事がなくて暇だ。


 更に今の姉様たちも、俺と同じく茶菓子を控え暇そうにステージ上を眺めていた。

 東方の珍しい食材の競りが金貨10枚から始まった。その頃の俺は、茶菓子の代わりになる暇つぶしアイテムを考えるべく祈るような姿勢で目を瞑る。

 暇な時間を消化するイベントが必要だ。


 一つだけ。とっておきの情報がある。

 まだ確定していないけど、今日決めたばかりの俺とガーベラ王女に関係する重大な事が。

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