表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

お題もの

お題もの、その七

作者: ひばり れん
掲載日:2014/03/09


ぐしゃり、と握りつぶした折り紙。

もともとは立派な鶴を模したものだったのに。



せっかく親友から、もらったものなのに。



夥しい数のソレを端から潰していく。

机の上にある温かいお弁当は見て見ぬふり。

そうして毎日、美味しくない固体を胃に流し込むことになるのをいい加減学ぶべきだろうか?



グシャ、ぐしゃ。



ぐしゃり。



その音に安心する。

もう動かなくなってしまった足が最期に発した音と同じだから。

私の足に憂いがあるのは私だけ。

他の誰もが気にもかけない。


ただ言うのだ。

人生はまだまだこれからだから一緒に頑張ろう、と。



もしこの足が傷一つないままならこんな想いをしなくてすんだのに。

リハビリなんて痛いことしなくてすんだのに。




自業自得なのかもしれない。

よく見もせずに道路に飛び出したから。

分かっている。分かってはいるんだ。


でも。

でも納得できない。


たった一回のことだった。

ほんの一瞬の、ことだったんだ。




後悔だけで今もだらだら生きている。

もうあの頃のように歩いたり、走ったり、飛び跳ねたりできない。

飄々とした黒猫のようだと評されたあの頃のようには。



白い部屋に流れ込んでくる熱風が鬱陶しい。

苛立った気持ちのまま窓を締めて、エアコンのスイッチを入れた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] やっぱり スゴイ 真っ直ぐに 迫ってくる 気持ち そのまま ぶつけられる 言葉 同じに 同じ目線に 引きずり込まれる すごいです。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ