女子を怒らせると…ろくなことがない!by圭介←怒らせる方が悪い!by綾子
放課後、遂にあの恐怖の部室に来たのだ。
3階に存在し、教室とは正反対に存在する部屋。規模は教室ほどある。圭介は意を決してドアを開いた、そこに居たのは…ジャージ姿で寝転びながら本を読んでた女子生徒が見えた。そう彼女こそが圭介の青春をぶち壊しワケわからん部活に誘い込んだ女、三島綾子だ。
取り敢えず溜め息をついた。それに反応し綾子はこちらを見た。
「あれ悪魔召喚希望?それとも入部希望?悪いけど明日にしてくんない。今日は悪魔出ないんだよね。」
そう言ってうつ伏せになってまた本を読み始めた。俺は
「昨日の今日で顔忘れるのかよ…、入部届け出しに来たんですけど。」
ふて腐れながら言った。
「だから、明日にしてよ。今ラノベの新刊みてんだからさ~邪魔しないでくださ~い。」
圭介は左目の眼帯を外した。その瞬間綾子が持っていた本が縦に真っ二つになった。びっくりして飛び起きた綾子は
「あー、あたしの本…」
と言って体を起こした。すると
『悪いねお嬢ちゃん。旦那の命令には逆らえないもんで。』
綾子は声がする方を見た。そこには大きな鎌を持ち、黒くボロボロのマントを着た骸骨がいた。普通は驚くだろう、けれど綾子は違った。
「貴様、この本いくらしたか分かるか?700円もしたんだぞ!
私の少ない小遣いで本を買うのにどれだけ貯めればいいか貴様に分かるか!?
わからないよな!脳ミソ入ってないからわからないよな!だから、そんなボロボロのマント羽織ってるのか!だから、そんなダサい鎌持ってんのか!
おら吐けよ!貴様の主人は誰だ!そいつをバラッハラのボーボーのグッシヤグシャのケチョンケチョンのキーーにさせて有り金全部振り込ませて弁償させたる!」
最早三島綾子のキャラが分からなくなった瞬間だった。そう思ってたのも束の間、ボロボロマントを着た骸骨は圭介の方を指差した。
「キーサーマー」
圭介はこの時心に誓った。絶対この人を怒らせてはいけないと…、次の瞬間圭介の目の前が真っ赤に染まった。