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ケンタウロスと私  作者: 吉田
本編
11/34

背中合わせとファーストキス



「遠いところからいらっしゃって、お疲れでしょう? 遠慮なく上座へどうぞ、榊さん」

「いやいや。君のその身体じゃあ、そこはきついだろうし、上座のほうがいいんじゃないのか?」

「あ、お気遣いなく! 僕、二十九日さんの背もたれになりますしっ」

「どっちでも、もうどうでもいいんだけど――狭い」


 とっくにぬるくなったお茶をすすりながらそう訴えると、私を挟んで座った部長と田中が、さらに身を寄せながらわざとらしく笑う。

 人の好さそうな大らかな笑みと、完璧に整った貴公子然とした笑み。どちらも女性が騒ぎそうなものだが、今の私には不穏な予感しか抱かせない。

 とりあえず問題は、何で座卓を前に横一列、三人仲良く並んで座っているんだと。その一点に尽きるだろう。


「何でこの並び……」


 なるべく、どちらとも顔を合わせないようにしながらため息とともに呟く。すると、私の背中に尾をぱしぱしと当てながら、田中はなぜか嬉しそうな声を上げた。ていうか、おまえは仕事に行けよ、郵便配達員。


「僕、ふたりの結婚式は神前でって考えているんですよっ。だから、こういう並びには今から慣れておきましょう? ねっ」

「供物か、供物になりたいのか、田中」

「あ、心配しないでくださいねっ。今はケンタウロス用の羽織袴もレンタルできるんですよお!」

「そうかそうか。しめ縄で苦しまずに処分してやろうな!」


 どこの乙女だと言わんばかりに頬を染め、薄い青の瞳をきらきらさせてこちらを見つめる田中の麗しい顔に即座に裏拳を叩き込む。世紀末救世主の出てくるあれの、やられ役のような声をあげて倒れた奴を放置し、私は湯呑みを持って立ち上がった。奴らがここに座りたいというならばしかたない。私が上座へ行く。

 なんだこれ。話に入るまでになんでこんなに疲れを感じなければならないんだ?


「それで、榊部長。今日は……どうして?」

「ああ、今日はちょっと挨拶に、な」

「殴られたのに、僕まる無視ですか!?」


 くそ、あの殴り方じゃあ、もう五分も黙らせることができないのか。次はもっと、何かいい道具を用意しておくしかないな……。

 高い鼻を赤くしながら立ち直ってきた田中に、私は面倒臭さをまるで隠さない視線を投げて湯呑みを指さした。


「茶がない」

「わっかりました! 二十九日さん、僕のいれたお茶じゃないとだめなんですねっ。ああもう素直じゃないんだからっ、二十九日さんたらっ」


 嬉々として立ち上がった田中は、迷うことなく奥の台所へと走って行く。ひづめで畳が傷つくからそっと歩けって言っただろうが!

 っていうか、なんでおまえ、うちの間取りとかそういうの把握してるの!? ねえ!

 何で茶葉の場所とか聞かないのか、とかそういう諸問題を突き詰めると、やっぱり恐ろしいことになりそうなので、奴がいない間に話を続けることにしよう。うん、そのほうが心が平穏な気がするし。


「馬、というか……犬だな。忠ケンタウロス田中くんか」

「あれのことは気にしないで下さい。さっきの続きなんですけど……」


 田中の消えた方向をなぜか楽しげな瞳で見つめていた部長に、私は話の続きを促した。

 訊きたいことはたくさんある。メモのこと、ここに来た理由。そして、話さなければならないことも。

 そうして少し気まずそうに目を逸らした私に、ふっと部長の笑う気配。


「しばらく会わないうちに変わったな、尾野」


 柔らかく深みのある声に、私は唇を噛んだ。なにもかも、もう昔のことなのだと言われているようで、少しだけ胸が痛む。

 それは当然のことなのに。最初にこの人から逃げたのは、私のほうなのに。その思いが、私に自嘲的な笑みを浮かべさせた。


「何も、変わってません。私はずっと、逃げてばかりで――」

「俺も」

「え?」

「俺もずっと逃げてた。あいつが死んでからさ……。おまえをこの腕に入れた時だって、こんな幸せはずっとは続かないって、自分に言い聞かせてた。失礼な奴だよな」


 過去の感触を確かめるかのように、そっと差し出された大きな手。節ばったその指に、あの時切なく光っていた指輪はもう、なかった。

 はっと顔を上げた私に、部長はくしゃりとまるで子供のように笑う。


「俺は、ずっとお前に甘えてほしいって思ってた。お前、一度も俺を名前で呼ばなかっただろう? 呼ばないけど、いつもちょっとだけ泣きそうな顔してた。さっきみたいに、唇かんで。……自分じゃ、気付かねえか」


 指輪ひとつ分軽くなったその左手で、昔のように部長が私の頭をわしゃわしゃと撫でる。変わらない、温かい体温に私は涙をこらえた。

 部長はそんなこと、気付いていないと思っていた。あの朝からずっと、私が何を我慢していたのかなんて。 きっとこの人を名前で呼べるのは、奥さんだけだから。


「でも、『甘やかしてやりたい』って俺が甘えてたんだよ。お前を理由にしてた。俺がちゃんと向かい合わなきゃならなかったのに、ずっと背を向けてばかりだったと思う。お前がどこかへ行っちまうのは仕方がないよ。そこで気が付いたって、遅いっつんだよな」


 そう言う部長の瞳は、もう過去を反芻するように茫洋としたものじゃなく、しっかりと私を見つめていた。多分、私がほしくて口に出せなかったもの。

 そうやって言いたいことを我慢して、我慢させていることにこの人は傷ついて、少しずつすれ違っていったんだろう。私たちの恋。あれは確かに恋だったのに。


「私も……私も、あなたを甘やかしたかった。優しくしたかった。あなただけに、優しくされたかった」


 二重の綺麗な瞳を真っ直ぐ見つめて、私は言う。私に優しくするのを許すのはあなただけだと、そんなわがままを言いたかった。そして同じ事を部長にも言ってほしいと、心のどこかでずっとそう望んでいた。

 それを迷惑になるから、負担になるからと勝手に決めつけて、距離を作って。それに耐えられなくなって、私は逃げたんだ。部長が傷つくなんてこと、考えもしないで。大事にしていた思いから逃げて、守りたかったのは結局自分自身だった。

 そうやって、私は逃げた。部長が営業から移動になるって聞いて、勝手に区切りかもとか考えて。気が付いたら在宅勤務について、総務で話を進めてしまっていた。

 この人にはなんにも知らせずに。


「馬鹿だな、俺たち」


 深い思いを噛み締めるように、部長が呟く。本当に、馬鹿みたい。ふたりして、密やかな笑い声を立てる。

 思う存分お互いに甘えていたのに、もっともっとと、まるで無い物ねだりをしていたのだ。一歩踏み出せば届くところにあったのに。背中合わせで、同じ空を見上げていた、不器用な二人だった。

 きっともう、その空を二人で見上げることはないのだろう。私は目の前の部長の笑顔に、それを悟る。強がりでも、そう思えたことが嬉しかった。


「でも、間違えた相手が部長でよかったです」

「それは喜んでいいのか? まあ、俺もお前でよかったよ。乳と尻が物足りなくってもな」


 さすがに上司相手に拳を振るうのは我慢して、座卓の上にあった手をばちりと叩くに留める。危ない危ない、最近暴力に対して抵抗感が薄れているな。馬鹿どものせいで。

 馬鹿といえば、お茶をいれに行ったはずの田中が戻ってこないことに気が付いた。あいつ、まさか私の部屋で布団の匂いとか嗅いでるんじゃないだろうな。変態だし。

 否定できないその予想に顔をしかめて台所に視線を走らせると、それに気付いた部長はにやっと悪い顔をした。


「気になるのか? ケンタウロス田中君が」

「いや、気になるっていうか、目を離すととんでもないっていうか……」

「気を遣ったんだと思うぞ。お前のこと、心配は心配なんだろうけど、他人が聞いちゃいけない話だって思ったんだろ」


 どこか嬉しそうな部長の言葉に、私は首を捻る。あれがそんな殊勝な馬だっただろうか。

 しかし、確かに田中の気配は家の中から消えていた。多分、台所の勝手口から外に出て行ったんだろうけれど……本当に? 私に気を遣って?

 半信半疑で顔をしかめた私を見て、何を思ったのか急に部長が身体を近付ける。四つん這いでにじり寄って、何事かと腰の引けた私の腕を強引に掴んだ。


「信じられないなら、試してみるか?」


 何を、と問い返す間もなく、ざらりとした湿り気のある感触が耳たぶに走る。行為に遅れて、それが部長の舌だという認識が脳を直撃した。舐め、られた!?

 体温が一気に上昇し、真っ赤になった私の目の前で、部長は心底楽しそうな――というより、どこかいたずらを成功させた小学生のような笑顔を見せる。

 何その笑顔、という心のツッコミは、喉の奥からせり上がってきた自分の悲鳴に飲み込まれた。


「っ、ひぃあああああああっ!!」

「こっの、二足歩行のクソ野郎が! 二十九日さんに何してんだ、蹴り飛ばすぞ!!」


 私が叫んだ瞬間、すぱんと襖を勢いよく開けて、田中が居間に飛び込んできた。待機してただと!?

 いつもの馬鹿丁寧な口調はどこかへ消え失せ、赤髪が怒りに呼応するかのように逆立っている。氷のように冷ややかな、けれど憎しみすらこもった視線を受けて部長は私から体を離した。

 今にも本気で踏みつけてやると言わんばかりに、どすりどすりと畳みに叩きつけられる田中の前足。それに臆することもなく、部長はまだ呆然としている私を振り返って口を開いた。


「なっ、俺の言った通りだろう?」


 そしてひとり大爆笑。悪意の欠片も感じないその清々しい笑い声に、私も怒り心頭だった田中も、何だか毒気を抜かれてため息をついてしまった。だってわかったから。からかわれた、と。

 舐められた耳を押さえたまま、恨みがましい視線を送るしかない私を見て、田中が部長の肩を前足でどついた。


「訂正します。榊さん、冗談が大変下手でいらっしゃる。二度とされないように、少し体で覚えてお帰りになったらいかがですか? 今なら多少、優しくできる気がしないでもないですよ」


 肩を押されて転がった部長の腹をぐりぐりと前足で押しながら、田中は全く笑顔に見えない笑顔で低くささやく。田中、全然優しくする気が見えないぞ。

 畳を叩いてギブアップを宣言する部長を横目に、私は田中の横っ腹を引っぱたく。するとかなり不満そうにしながらも、田中は素直に退いた。


「大体、僕だって二十九日さんの耳を舐めたことないっていうのに」

「食肉処理センターに電話しよう。今からならまだ間に合うと思う」


 神妙な顔で何を言うか。

 必死に私を守ろうと飛び込んできた雄姿に、多少動かされていた心が凍る。本気でタウンページに手を伸ばす私を見て、しかし田中はうっとりと呟いた。


「そんな、食べちゃいたいくらいだなんて、照れます。しかも元カレさんの前で……」

「人をまるで変態みたいに言うな、この変態が!」


 手にしたタウンページの角でケツを叩くと、田中は涙目で「角はっ、角はやめてっ」とのたうち回った。意外といい感じの武器かもしれない。

 そんな私たちのやり取りを見ていた部長は、まだにやにやと笑いながら立ち上がる。未だ去らない嫌な予感が怖い。部長がこんな顔をする時には、いつも営業さん達が悲鳴を上げていたのを思い出したから。


「ま、話も済んだことだし。俺は帰るとするわ。明後日からちょっと海外なんでな」

「海外? 仕事、じゃないですよね」


 うちの会社に海外支店なんかないし。もしかして有給中なのか?

 いや、だけど私が在宅勤務になる少し前に市場にあるうちの店を任されてるし、あそこだと忙しすぎて長い休みを取る余裕はないはず。そう言えば、最初に部長「挨拶に来た」って言ってなかったっけ?

 突然出てきた『海外』の二文字に、目を白黒させる私を見て部長は言葉を続けた。


「俺、会社は辞めたんだよ」

「えっ!?」

「昔からの友達が海外で会社興したっていうから、そっち手伝おうと思って。前々から誘われてはいたんだけどな、なかなか踏ん切りつかなかったんだ。……尾野とのことで色々考えて、そういうことになった」


 見たこともないくらいの明るい笑顔。その笑顔になんだか満たされるような気持ちで、驚きながらも私も思わず笑みを返した。その答えがあの指輪なら、きっとこの人も前に進もうと頑張っているんだ。そう気が付いたから。

 そしていつかの言葉を思い返す。

 初めての喪失を語ったあの日の夜、私を抱き締めながら『失ったものは二度と戻らないけど、似たようなものはきっとまた手に戻ってくる』と、まるで自分に言い聞かせるようだったあの言葉を。

 この人の探しているものは悲しいけど私じゃなくて、私の探しているものもこの人ではなかった。お互いに気持ちがあったから……むしろ、あったが為に回り道をした。


「……気を付けて」

「ありがとう。お前もな」


 余計なことは口にしない。

 けれど、私の考えていることが全て伝わっているかのように、部長は頷いた。そしてまた、その手で私の頭を撫でる。優しくない、いつもの乱暴なやり方。多分、これが最後になるだろう。

 思いを引きずることもなくあっさりと手を離した部長は、黙ってそれを見ている田中を振り返ってにやりと笑った。せっかく霧散していたはずの予感が、一直線に走って戻ってくる。


「で、田中君はもう尾野とキスしたの?」


 なんでそこ。今の今まで私たち、ものすごくいい感じの別れの挨拶でしたよね!?

 これから互いの前途を祝って一本締めの勢いでしたよね!?

 どうしよう、ここは田中をとりあえず殴っておこう。決意とともに拳を握って田中を見ると、なぜか奴は深く頷いた。もうすでに手遅れな気がしてならない。


「僕たち、清いお付き合いですから!」

「ていうか、付き合ってもいないよね!?」


 本当にもうやだこのケンタウロス。妄想膨らませすぎなんだよ!

 どうしよう、奴の中ではさっきからもう結婚までのプランが綿密にできあがってるっぽいよ。そのうち、『一緒に入るお墓、買いましたから!』とか言い出すよ、この馬。

 そして私に何も知らせずに、あの住職は絶対に売りつけるんだろうなあ! 禿げてるから禿げろとか言えないのが腹立つ!

 あまりの衝撃に関係ないところにまで突っ込み始めた私を見ながら、部長はさらにすごく素敵な笑顔で田中に近付いた。


「じゃあ、俺からのプレゼント!」


 間近に迫った部長の顔に、珍しく素できょとんとしていた田中は、次の瞬間その青の瞳を限界まで見開くこととなった。

 制服の襟元をひっつかんで強引に引っ張り、よろけた田中の唇に部長の唇が重なる。奴の鋭く直線的な鼻梁をうまく避けるようにして、より深く合わさる。なんだよ、この佐内さんちの双子美少女達が喜びそうな展開。

 あまりのことに、私の頭の中にはそんなことぐらいしか思いつかなかった。

 そうして短かったのか長かったのか、よくわからない数十秒後、やっと満足したように部長が身体を離す。


「これ、尾野と間接キス。嬉しいだろ?」

「うっ……」


 目を見開いたまま固まる田中に、私は初めて同情の念を寄せる。お前の尊いがよくわからない犠牲は忘れない。なんていうか、私の知らない場所に行って早く成仏したらいいよ。

 そんな優しい言葉をかけようと近寄れば、田中ははっと我に返って私を見返した。その美しい顔がみるみるうちに真っ赤に染まる。しかし、美形はどんな顔をしていても美形である。むかつく。


「ぼっ、僕のファーストキス……」

「あっ、なに、まるっきり初めて?」


 唇に手をやってわななきながら呆然と呟かれたその言葉に、部長はこの上なく軽いのりで「ごっめーん」などと返した。人の悲劇は笑えるって本当だな。

 というか、好き好き言う割になんか妙に恥じらいがあると思ったら、ファーストキスもまだっておまえは中学生かよ!

 私のそんな呆れたような視線をどう解釈したのか、田中は半泣きになにながら後ずさりをする。おいやめろ、畳が痛む。


「うわああああああああんっ、僕は穢れてしまいました! 二十九日さん、ごめんなさいいいいいいいいいいいいっ」


 雄叫びを上げながら全速力で走り去るケンタウロスを、誰が引き留められるだろうか。私はもちろん、黙って生暖かく見送ることを選択した。

 しかしそこはかとなく、かわいそうはかわいそうなので、郵便局には電話して置いてあげよう。もちろん、今あったことはすべてしっかり説明して。

 明日辺り、この地区全体から哀れむような目で見られるだろうけど、しょうがないよね。


「すまんな。つい、いじめちまったよ。さすがに、元彼女が無防備にしている相手はむかつくから」

「……そんなんじゃ、ないですよ」

「そうか?」


 じゃあ、そういうことにしておくか、なんて憎たらしいことを言いながら、部長は自分の荷物を背中に背負う。私もしかたなく笑ってそれを手伝った。本当に、最後まで読めない人だ。

 そうして今から玄関に移動しながら、ここまででいいよ、と言う言葉に従って私はそこで足を止めた。部長が、笑う。


「じゃあ、またな」


 また、なんてもう二度とないと知りながら、それでもそう言ってくれるこの人の優しさに感謝する。

 だから私も「また」と口にして、そうして部長は背を向けて歩いて行った。だんだんに消えていくその背中を見つめながら私は、少しだけ流した涙を見られていないといいと願った。




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