Ep.2
( *・ω・)ノヤァ( _ᐛ )ノユゥ(*゜▽゜)ノヨォ
どうもこんにちは、#モノと言います。
涙を流す程、情に脆くない
翌朝、美味しそうな香りに釣られて僕と青威くんは居間に向かう。
テーブルには焼き魚に煮物に味噌汁とご飯…
日本人が喜ぶ物ばかりだ。
時・青「おぉ〜!」
「時雨くん、青威くん、おはよう」
朝ごはんを作ってくれたこの神社の神主、蓮實神主と挨拶を交わす。
時「あっ、神主さん
おはよーございます」
青「朝食の用意、ありがとうございます」
蓮「うん、座って食べな」
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神主が作ってくれた料理はとても絶品であり、朝から幸せな気分にさせてくれる。
この人のお世話になってから早数年になるけど…厳しい所や怖い所もあるけど、やっぱり好きな人だ。
蓮「時雨くん、僕はしばらく遠出しなきゃいけない
んだ、神社を任せても良いかい?」
時「へーい(モグモグ)」
蓮「青威くんも、しばらく留守にしちゃうけどごめ
んね」
青「あっ、大丈夫です
時雨が居ますので」
神主さんは一応本物の霊能力者であり、日本全国から祈祷や霊退治の依頼が相次いでいる。
だから、神社に居ない事なんて日常茶飯事だ。
蓮「ふふふ♪二人は仲良しで良いね♪」
時・青「………へへっ♪」
蓮「でも、夜遊ぶ時はもう少し声を抑えようね」
時・青「!?」
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神社を後にして、僕達は(面倒だけど)学校へ向かう。
神主は去り際に「学校は無理しなくて行かなくて良い」と言っていたけど、休んでしまったらなんか負けな気がして、僕は(面倒だけど)中学へ向かう。
時「…青威くんは無理しなくて良いんだよ?」
青「いや…流石に行かないと、成績がアレだから
さ…」
時「でも…」
青「大丈夫だよ、お前と一緒だし
それに…」
時「…ん?」
青「コレがあるし」
青威くんはポケットから怪しい御守りを取り出した…
昨日貰ったと言っていたやつだ…
時「…それ、持ってたの?」
青「あぁ、なんか…ね」
時「はぁ?」
青「いや、御守りを捨てるのなんて、なんか罰当た
りだろ?」
時「蓮實神主に渡せば良かったのに…
………
じゃあさ」
青「…?」
御守りに頼りきっている青威くんに僕は手を伸ばし、手を繋ぐ。
青「ちょっ!?時雨っ!?」
時「そんな怪しい御守りに頼るぐらいなら、僕を頼
ってよ
そんな御守りより、僕の方がずっと安心す
るでしょ?」
青「………」
御守り如きに嫉妬する自分も情けないけど…
僕の方が絶対に青威くんの事を護れるし、幸せに出来る気がする。
「うわっ!お前ら!!」
時・青「!」
幸せムード終了のお知らせ…
有馬 ナントカが僕達の方を指して変な顔をしている…(いや、変な顔は元からか)
有「何お前ら手ぇ繋いでんだよ!
きっ持ち悪ぅー!!」
「キメーキメー!!ゲイだゲイ!!」
「アイツらマジキモいよなぁ…」
両隣にいる取り巻き二人も僕達を見て、罵詈雑言浴びせてくる…
けど僕は無視をして青威くんの手を引っ張り、先へ進む。
有「学校で言いふらしてやろうぜー!」
「「さんせー!!」」
有「じゃあなゲイホモ野郎共!」
青「………」
時「気にしちゃダメだよ」
有馬達は走って横断歩道を渡って行った…
あぁ有馬の奴、車に…
青「跳ねられれば良いのに…」
時「…えっ?」
今…青威くんの口から聞き捨てならない言葉が聞こえた気がした…
その時だった…
「……えっ……」
「有馬くん!危ない!!」
有「………あ?」
(キキイィィイーーー!!!!
ガシャーーーーン!!!!!)
時・青「!?」
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ここに来るのは何年振りだろう…
四季折々の花が美しく、まるで極楽浄土の様な場所…
蓮「“花葬院“…懐かしいな」
僕が生まれ育った寺院だ。
寺院育ちの僧侶がなんで神社で神主をやっているかって話だけど…まぁ、そんな事は気にしない。
僕は中に入り、お師匠様の所へ向かう。
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「…おかえり、水芙蓉」
蓮「えぇ、お久しぶりです
曼珠沙華様」
水芙蓉、その名前は僕がこの寺院にいた頃の名前である。
名前の意味は蓮の別名であり、とっても気に入っていたなぁ…
曼「…こら、思い出に浸っている場合ではありませ
ん」
蓮「…ハッ!
すみません…つい…」
お師匠様の威圧を感じて、僕はすぐに真面目なモードに戻る。
曼珠沙華様は虚無僧の様に籠で顔を隠しているのに、凄いオーラを感じる…流石、寺院の頂点は違うなぁ〜。
蓮「それで、本日はどのような件でございますか?」
曼「あぁ、実はな…」
曼珠沙華様から真面目に話を聞こうと思い、僕は真剣に聞く姿勢になる。
蓮「………」
曼「………」
蓮「………!?
そっ!?それは本当でございますか!?」
曼「あぁ、本当だ
キミの住む町から、魔物が復活しようとしてい
る」
蓮「魔物……ですか………
何故魔物が復活したのでしょう?」
曼「あぁ、それには理由がある」
蓮「…理由?」
曼「魔物を利用し、悪事を働こうとしている奴がい
る
そいつを見つけださないといけないんだ
水芙蓉、キミも手伝ってくれるかい?」
蓮「はい!勿論です!」
やれやれ、花葬院から出家したというのに…
まぁ、曼珠沙華様から頼りにされるのは嬉しい事この上無い。
蓮「ちなみに魔物はいつ頃復活するのですか?」
曼「私の予想では今宵復活すると予想している」
蓮「今宵ですか
今日…今日…
……………
今日!?」
曼珠沙華様の言う通りなら…今日中には時雨くん達の元に帰れない…
タクシーやら新幹線やらを使わなければ……
蓮「どどど…どうしよう!」
曼「落ち着きなさい
キミを呼ぶ代わりに、私の優秀な弟子達が向か
っている
心配は要らないよ」
曼珠沙華様の言葉を聞いて、僕は少し安心した…
確かに、曼珠沙華様なら何の対策もしないで僕を呼び出す筈がない…
僕は胸に手を当てて、心底ホッとする…
曼「…ん?おや?」
蓮「?
どうされましたか?」
曼「いや、私の鳩が手紙を持ってきたようだ」
蓮「はぁ、そうですか」
曼珠沙華様はペットの鳩から手紙を受け取り、中身を読んでいる。
籠を被っているのに、どうやって読んでいるのかは気にしない。
曼「………」
蓮「…?
曼珠沙華様?」
曼「水芙蓉よ、マズい事になった」
蓮「はぁ?」
曼「キミの住む町に向かわせた弟子の内の1人が乗
る電車を間違えたみたいだ」
蓮「………
はぁ!?」
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今朝、クラスメイトの有馬 カヤノが車と衝突して此の世を去った。
この町は嫌という程に雨が降り注ぐのに、今日は雲一つ無い青空が広がり、まるで有馬の死を祝福しているかの様だった。
何時もなら煩くて騒がしいクラスメイト達も塞ぎ込んでおり、お通夜状態である。
正直、僕は有馬の奴が死んだからと言って、涙を流す程、情は深くない。
有馬が行ってきた行為を考えてみると、当然の報いとも考えられる。
「みんな、有馬くんに何か贈り物をしませんか?
私、家族の人と話をしてくるから…」
担任の女教師が何かトンチンカンな事を言っている…
なんで死んだ奴なんかに…クソみたいなアイツに、贈り物をしなくちゃなんないんだ?
時「僕は嫌です」
「しっ…時雨くん!」
時「やるなら、仲良しな人とやってくださいよ
僕らを巻き込まないでください」
僕ら、とは言わずもがな僕と青威くんの事である。
青威くんはいじめの被害者なのに…担任はどういう神経をしているんだ?
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担任やクラスメイト達を言い争いをして疲れた…
僕は一人になりたくて、この前お昼を食べた場所に向かう。
時「…あっ、しまった…
青威くんを連れてくればよかった…」
息苦しい教室から出たくて、青威くんの事をすっかり忘れてしまっていた…
何たる不覚…!なんて言う屈辱…!
時「はぁ…」
『どないしたんや?』
時「?」
ため息をついていたら、晴雨が現れた…
今日も相変わらず酔狂な姿をしている…
晴『今日は朝から散々やったな』
時「そうだねぇ、事故を目の当たりにするなんて…」
晴『これで少しいじめが落ち着いたらいいな
有馬を筆頭にやってたからな』
時「だね…あっ、そうだ
晴雨〜、青威くんを呼んできてよ」
晴『ん?青威を?』
時「うん、朝からクラスメイト達と喧嘩してさ…
逃げる様に飛び出して来たから、帰りづらいん
だよ…」
晴『あぁ、珍しく1人やと思ったら、そういう訳だ
ったのか』
時「有馬だけじゃなくて、担任とクラスメイトも死
ねば良いのに…」
思わず晴雨に愚痴を言い放ってしまった…
しかも、結構最低な事を…
晴『…お前、酷いな』
時「いっけね、つい本音が(てへっ☆)」
晴『可愛くないぞ…
後、お前に残念なお知らせをする』
時「ん?」
晴『教室にはもう青威の姿は無かった
何処に行ったのかは、僕にも分からんし、
聞いても分からん』
時「そう、分かった
ありがとう…」
晴雨も妖怪ではあるが、なんだかんだ言って僕や青威くんに協力してくれる良い奴だ。
何か裏がありそうで怖いけど…
時「…ん?聞いても?
晴雨、キミ以外にも仲間が居る…の?」
晴雨の言葉に違和感を持った僕は再度晴雨に問いただしてみるが、晴雨の姿は跡形も無かった…
時「………
そういえば…晴雨が現れだしてから、青威くん
のいじめが始まったんだっけ…
…まさか」
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教室を飛び出して行った時雨を探しに行こうとしたら、あの時の声がまた聞こえた…
俺は時雨を追わずに声がする方に向かう。
青「…ココから聞こえたな」
声の発生源は使われていない空き教室…
しかし、鍵がかかっている為、中に入る事が出来ない…
青「しょうがない、諦めて時雨を探しに行こう」
俺は教室から立ち去ろうとした時、また声が聞こえた。
『青威』
青「…!
俺の名前…!」
『私はこの中に居る…入って来なさい』
声がそう言うと、鍵がかかっていた筈のドアが開き、ひとりでに開き始めた…
ドアの向こう側は教室では無く、青く光り輝いている…
青「んなっ…」
『さぁ、こっちにおいで』
青「………」
その甘い声に引き寄せられる様に、俺は光の中へ入って行く…
何だか…あの声を聞くと、何だか心が晴れる様な気がして…
─────────────────────
さてさて、そろそろアイツが復活する時が近いかな。
しかし、あの狐が何処まで俺の役に立ってくれるかな?
依代が無ければ活動出来ないあの狐にどこまで出来るかな?
「さぁ、今宵でこの町は梅雨狐の豪雨で沈むだ
ろう
さようなら、哀れで悲しい梅雨守の住民達よ』
To be continued
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