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可哀想なクール社長令嬢、俺にだけデレる顔がものすごく可愛い——ただ、君の思う100倍は愛が重いですが、大丈夫ですか?  作者: 仲村アオ


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第38話 澄恋って、もしかして……◯◯ホイホイ? 【♡有】

 澄恋が飲み会に行ったあの日、ふっとある疑惑が脳裏をよぎった。


 もしかして澄恋って、不幸体質+変態ホイホイなのではないだろうか?



 姉の真由にしろ、芹沢にしろ、何かと澄恋に固執しては嫌がらせをしている。極めつけは、人嫌いな凛までもが澄恋に夢中になっている事実。

 きっと彼女には、人を惹きつける何かが溢れているに違いない。



「気をつけないと、その内もっと厄介な揉め事に巻き込まれるよな」


 とくに真由に関してはしつこすぎて頭が痛くなる。あの手の怖いもの知らずは何をしでかすか分からないから恐ろしいのだ。


 あとは……案外強敵は身近にいるかもしれないなと、ベッドの上でニコニコしながらメッセージを打っている澄恋を見ながら思った。



「随分と楽しそうだけど、誰にメッセをしてるん?」


「え? 凛さんだよ。今度一緒に遊びに行こうって誘われたの」



 やっぱりなー……。

 何かにつけて澄恋を遊びに誘う凛。この間のゼミ飲み会で人間不信になって以来、澄恋はますます凛や寧たちとつるむようになった。


 まぁ、アイツらなら安心ではあるが——教育上の問題があるんだよな。



(凛や寧はエロ知識が豊富というか、ガッツリ腐女子だから怖いんだよ。平気にエロ動画鑑賞とか同人誌を見せたりするからな……)


 今まで勉強と研究しかしてこなかった澄恋は、純粋ゆえになんでも信じてしまう。そもそも、その手の知識は、できることなら俺が全部教えたい。俺の知らないところで、変なことを吹き込まれないかが心配なのだ。



「えっと、よかったら蓮も一緒に行く? 今度は本屋巡りをする予定なんだけど」


「本屋か……あ、そういえば、澄恋は普段、どんな本を読むん?」


「私は東野圭吾先生が好き。ガリレオはドラマも映画も見たし、白夜行とか手紙、マスカレードホテルも面白かったし、感動したよ。蓮も見たことある?」



 映画は見たことがあるけれど、小説はあまり読まない。読んでいるうちに眠くなってしまうんだよな。


「あ、でも石田衣良は読んだな。美丘って本は面白いって勧められて読んだな」



 ビクっと顔をこわばらせた後に、真っ赤に染めて。相変わらずエロ耐性が低いのかも知れない。


 だが、内容を知っているってことは、澄恋も既読済なのだろう。


 俺は彼女の背後から抱き締めて、あえて耳元で囁いた。ピクッと動く耳が可愛い。



「澄恋は映像と漫画のどっち派? それとも活字派?」


「わ、私は……映像が好きかも。私の想像を超えた表現をされた瞬間が好き」


「へぇー、ちなみに俺も。でも、やっぱり現物が一番好きかな。触れた時の体温とか、柔らかさとか……癖になる」


 彼女の耳たぶを甘噛みして、フニフニと反応を楽しむ。くぅ……っと、小さく喉を鳴らす彼女が愛しくて堪らない。着衣の上から胸元を弄り、両手一杯で幸せを堪能した。


「だ、ダメだって……! 蓮、待って」


「待てない。俺、澄恋のことになると我慢できなくなるみたいだ」


「が、我慢も覚えて!」



 ありふれたパサパサなドッグフードなら待てるかも知れないが、肉汁たっぷりの極上ステーキを前に「待て」ができる犬がどれだけいる?

 あいにく、俺は躾もされていない好き放題生きてきた人間だから、当然耐えられるわけがない。


「ほらほら、澄恋。抵抗しないってことは、合意でいい?」


「違……っ、やだ、ダメ……っ!」


 カリカリカリっと、服の上から爪で擦る。それだけでもう、可愛い顔で啼いちゃうんだから仕方ない。


「どうしたい? このままイチャイチャするか、夜まで我慢するか。澄恋に選ばせてあげるよ」


「んんっ、ズルい……っ! ダメだよ、蓮……」


「んじゃー、仕方ないから夜まで待つか」


 熱を帯びた身体が急に取り残されて、澄恋が戸惑う。熱った身体がキュンと熱を帯びているのに、お預けを喰らって余計に欲しくなる、そんな顔を浮かべていた。


「んっ、蓮……やだ、やっぱり」


「どうした? 澄恋が嫌って言うからやめたのに」


 すっかり俺との行為に慣れてしまった澄恋の身体は、少しの刺激でスイッチが入るようになったみたいだ。今にも泣き出しそうな表情で、首元に抱き付いて……可愛すぎてズルい。


「もっと、蓮と……したい」


「どんなことがしたい? お話? それとも……」


 あえて焦らすように攻め立てる。その間も、俺に跨りながらも腰を動かして、自らを慰めて。本当にエロい。

 恥ずかしい癖に、気持ちよさに抗えなくて、快感に忠実で、嘘がつかない澄恋が好きで好きで堪らなかった。


「ほら、それじゃ、自分で服を脱いで。俺に分かりやすくシて欲しいことを言って、見せて」


「え……? そんな」


「できないならお預けで。大丈夫だよ、澄恋なら出来る。昨日もちゃんとできてただろ?」



 ニヤニヤと笑みを浮かべて、あえて俺からは手を出さない。そんな俺に澄恋は涙目で「……蓮の変態」と言い捨てる。


 ——そっか、澄恋が一番引き寄せた変態は俺だったか。タチの悪い男に手篭めにされて、本当についてない不幸体質だ。



「……でも、澄恋が幸せだって思えるくらい、気持ちよくするから」


 そう囁いて、俺は彼女を抱き寄せた。

 互いの鼓動がひとつに溶け合うまで、強く、優しく……。

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