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可哀想なクール社長令嬢、俺にだけデレる顔がものすごく可愛い——ただ、君の思う100倍は愛が重いですが、大丈夫ですか?  作者: 仲村アオ


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第18話 BSS(僕のほうが先に好きだったのに!)

 ◯◯視点


 数週間前から雰囲気がガラリと変わった早瀬澄恋さんを見て、俺、奈良橋(ならはし)(いさむ)は「しまった!」と危機感を覚えていた。


 隠れ美少女だと思っていたクール美少女、澄恋さん。密かにお慕いしていたのだが、これでは彼女の美少女っぷりがバレてしまうと焦ったのだ。



「ダメだ、彼女の良さは俺だけが知っている原石だったのに!」


 だが、幸いにも彼女のクールで人を寄せ付けない雰囲気のおかげで、変な男は寄り付かなかったので安堵していたのだが——!


 よりによって、あんな! 女を食い散らしていそうな悪い男の毒牙にかかってしまうなんて!



 その男は、澄恋さんの白くて美しい手を取ってエスコートをして。


 やめろォォォォ! お前のようなチャラ男が容易に触れていい人じゃないのに!



 そもそも澄恋さんも人が悪い!

 なんでそんなやつに微笑むんだよ……!

 君の良さは、何人たりとも寄せ付けない鉄壁のオーラなのに!


 そんな天使の微笑み、いや、女神の御慈悲みたいに微笑まれたら、大抵の男は落ちてしまう。



「澄恋、大学には何をしに来たんだ?」


「USBを取りに来たんですけど……ちょっと待っててくださいね」



 そう言って俺のデスクの近くまで駆け寄ってくる澄恋さん。あぁ、なんて可憐なんだ。他の女とは違う清楚な——穢れを知らない無垢な表情が堪らない。


俺は心の中で叫んでいた。


(まずは手始めにセーラー服を着てもらって『勇お兄ちゃん』って呼ばれながらチューをしてもらいたい!)



——もちろん、これは俺の妄想だ。



「あ、奈良橋先輩。お疲れ様です」


「すすす、澄恋ちゃん、ひ、久々だね!」


 緊張で上手く喋れない俺に、彼女は遠慮がちに頭を下げてきた。


 そう、この塩対応だよ!

 君にはデレデレな表情よりもツンが似合う!


 せっかくのチャンスだから、生かさなければと必死に言葉を紡いだ。



「あ、あの、あの男は、すす澄恋ちゃんの、か、彼氏?」


「え?」


 驚いた顔をしつつも、耳まで真っ赤にして恥じらい出した。この反応はー! やっぱり……?



「澄恋、まだ探してんの?」


 ガラの悪い男の声でビクゥっと震えた。


 ——なんだ、これは。もしかして澄恋ちゃんは、この質の悪い男のいいなりにされているのではないだろうか?


 それなら俺が助けてあげるのがいいのではないだろうか?

 むしろ俺しかできない偉業では?


 だって、俺が誰よりも先に彼女のことを好きになったのだから!!



「……ん、どうした? 早く帰って、家でゆっくり過ごそうぜ?」


 い、家だと? 確か澄恋さんは実家暮らしではなかったのか!? 


「っ、もう……、大きな声で言わないでください……! その、家でゆっくりだなんて、ば、バレちゃう……♡」



 は、はぅ……!?


 澄恋さんの史上最強のデレデレ描写!

 可愛すぎて、本当にヤバい!


 思わずエッチな妄想をしてしまって、俺は前屈みになってしまった。


 やっぱり、バレたくないことは……ギューっと抱きしめ合うことか!? こんな可愛い子にハグしちゃうとか、背徳的にも程があるだろう!


 だけど、俺の妄想を上回る行為が目の前で繰り広げられる。

 彼女の腰に手を添えて、腰を抱き寄せて耳元で囁いてきた。



「今日こそは澄恋の中に挿れたいな。きっとキツくて熱くて、トロトロなんだろうな」


 と、トロトロ!?


「れ、蓮……そんなこと、大学で言わないで……!」


 普段は存在感ゼロと言われ、掃除やレポートまとめを書かされて、嫌なことばかり過ごして来た俺に、やっとラッキーエッチが!


 でも違う、俺が望んでいたラッキーエッチはコレじゃない!



(ヤバい、ヤバい! 想像しただけでイきそうだ! ズルいだろう、チャラ男! お前なんて女選びたい放題のくせに、手当たり次第そのまま調教しやがって! 澄恋さんは俺達の最後の希望なのに……奪うなよォォォ!!)



 だが、結局見てるだけで何もできない俺は、前屈みのまま落ち着くのを待ち続けていた。



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