表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
可哀想なクール社長令嬢、俺にだけデレる顔がものすごく可愛い——ただ、君の思う100倍は愛が重いですが、大丈夫ですか?  作者: 仲村アオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/48

第10話 朝チュン、できれば裸エプロン所望 【♡有】

 朝、いつもと違う枕の感触で目を覚ました俺は、グッと背伸びをして身体を起こした。


「あー、そっか。俺は澄恋さんをベッドに寝かせて、そのままリビングで寝たんだ」



 そうだ、昨日はノーブラノーパンで俺のシャツを着てたんだっけ……。


 その事実に気づいた俺は、急いで寝室に向かった。息を静めて中を覗いてみると、猫のように眠たそうな目を擦る彼女の姿を捉えた。



「あ、音無さん。おはようございます」


「おはよ。目、覚ましてたんだ」


「私、いつの間にか寝てたんですね。本当に一人でベットを占領してしまったみたいで……すみません」


「いや、気にしないで。それよりさ」


 俺はベッドに腰を下ろして、寝起きで無防備な彼女の顔を覗きこんだ。キョトンと、いつもより隙のある瞳が俺を映す。



「可愛いな、俺の彼女は……。ギュッとしていい?」


 ストレートな言葉に彼女の顔が一気に赤くなる。その反応ですら愛しくて堪らない俺は、包むように抱き締めて澄恋さんの耳の辺りに唇を落とした。


「んっ、音無さん……っ!」


「蓮って、名前で呼んで欲しいな」


 背中を撫でるように、スッと指で背筋をなぞる。うん、まだブラはない。

 少し悪戯をしてみようかと、彼女の身体をベッドに寝そべらせた。まるで押し倒しているような状況に心臓が騒がしくなる。


「え? え??」


「油断し過ぎだって。男の前でこんな無防備な姿を晒してたら、すぐに襲われるぞ?」


「でも、何もしないって約束だったから」


「うん、だから《《昨日》》は何もしなかった。でもさ、昨日よりももっと、俺のこと好きになっただろ? ってことは、ボーダーラインも下がったからさ……もう少し先に進んでもいいんじゃねぇの?」



 流石の澄恋さんも『そ、それ屁理屈です!』と言わんばかりの衝撃を受けていた。


 まぁ、実際屁理屈なんだけどな。

 ククッと、必死に笑いを堪えながら、俺は澄恋さんの頰に手を添えて、音を立てて頰にキスをした。



「これ以上イジめたら、本当に嫌われそうだから止めておくよ。けどさ、我慢してるのは本当だから、あんま無防備になり過ぎないでくれよ? 耐えた俺にご褒美が欲しいくらいなのに」


「ご褒美ですか? 例えば……?」


 首を傾げて尋ねる澄恋さんをジッと見て、俺は率直に欲しいものを決めた。



「裸エプロンは……男のロマンだよな」


「は、裸エプロン!?」


 けど、生憎ウチにはエプロンがない。あー、こんなことなら買っておけばよかったと後悔した。


 澄恋さんが恥ずかしそうにエプロンを裾を握り締めて「こ、これでいいですか?」って聞きながら、一生懸命に朝ごはんを作っている姿。これだけで白ごはん三杯は食える。



「横乳とか、振り返るたびに可愛いお尻が見えたら、俺の理性壊れるな」


「想像しないで! それは流石にしません!」


「え、しないの?」


「え、し、しないとダメですか……?」


「俺の彼女になったんだから、それくらいは覚悟してくれないと。裸エプロンなんて序の口だし」



 ガーンと、顔面蒼白にして落ち込む澄恋さん。

 本当に可愛い反応をするから、ついついからかってしまう。


 だが、残念なことに、そろそろ仕事へ行く準備をしなければならない。



「——澄恋さんは、どうする? 俺は仕事に行かないといけないんだけど、俺の家にいる? それとも一度、家に帰って話してくる?」


 一度は保留にしていたけれど、いつまでも放置はできない問題。澄恋さんの姉、真由のことはいつか向き合わなければならないだろう。


 できることなら俺も同席したいのだが、澄恋さんの気持ちを優先しなければならない。



「ちなみに俺は、いつまでいてくれても一向に構わない。自分の家だと思って自由にしてもらえればいいし、遊びに出かけたりしてもいい」


「……本当に? いいんですか?」


「俺から親御さんには連絡しておくから、問題ないよ。だって、俺の親公認の婚約者は澄恋さんなんだから」


 俺は棚にしまっておいたカードキーを取り出して澄恋さんに渡した。


 ぐっと下唇を噛み締めて、必死に涙を堪えている彼女を見て、俺は愛しいなと笑みを溢した。



「——やっぱり家にいて。澄恋さん一人に辛い思いをさせたくないから、家に帰るのは俺と一緒の時にして。また真由さんに何かを言われた時は、俺が守るから」


「音無さん……」


 まだ名前で呼んでくれない恥ずかしがり屋な彼女に苦笑を溢して、俺は「蓮って呼んでよ」と、改めてお願いをした。



「……蓮、さん」


「うん、ありがとう」



 こうして俺は——甘い時間を過ごし過ぎたせいで、案の定遅刻をした。


 ————……★


「音無先輩、何してんっスかー? 遅刻って珍しいっすね」


「るっせーよ、佐久間。お前は黙って仕事してろよ」


「えぇー、自分が悪いくせに! そんなんだから彼女が出来ないんすよ!?」


「(ふっ、その彼女が理由で遅刻したんだけどな……)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ