表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/78

僕の辛さ

最後まで書けるかなー。

話しを始めようとするスーを手で制止して、一歩前へ出る。


「どういう意味ですか?」


フードを被っているから、自然と俯きながらになるが、出来るだけ大きな声で尋ねる。

出来るだけ落ち着いた声で、はっきりと周りにも聞こえるように。


隊長も、周りの人からの視線を意識したようで、一旦、落ち着いた声色になる。

青筋は、まだ立ってるけど。


「この街で、人さらいがあった。お前くらいの子供がな。うちの隊員から、少年の服を買い求める怪しい男がいると報告を受けて、駆け付けたところ、その者がのらりくらりとはぐらかすから、尋問していたまでだ」


隊長も、自分の正当性を証明するように、よく通る声で答える。

後ろの隊員は、小突きあいながら、にやにやと隊長の後ろから見物している。

あいつらの仕業か。

この隊長は、どっか外部からでも出向してきた奴なんだろう。外から来た上司に恥をかかせるために隊員にしてやられたな。


「その少年の髪の色は何色ですか?」


急な問いに、隊長が戸惑いながら、答える。


「そりゃあ茶色だが、、、」


訝しがりながら答える隊長。

この街に住む者の、ほとんどが茶色の髪だ。

というか、この国の人間の髪は、基本的に茶色で、あとは、黒に近いか、やや赤に近いか、その程度の差だ。目の色も同様。


「じゃあ、僕とは関係ありません」


そう言って、フードを脱ぐ。

フードの下から表れた僕の髪は、光を反射する肩までの銀髪。

目の色は、薄い翠。

それだけでも、十分目立つのに、僕の容姿は、とてつもなく美しかった。

周りから声が、音が、一切無くなる程に。


楽しいけど、不安しかない、、、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ