僕の現実
僕は引きこもれません。なぜなら、、、
どこがどう甘くないかというと、、、
と、説明する前に、ホムンクルスのスーを助けなきゃ。
僕は目の前の人だかりの中央目指して、人をかき分けて進む。
背がようやく160cmに届くかどうかの僕は、この世界ではまだ小さくて、人混みは苦手だ。
周りはみんな180cmをゆうに超えていて、女性も大きい。
僕も、あんなに背が伸びるんだろうか。
そんなことを考えながら、ようやく人の輪の中央に出た。
真ん中には、警備部隊の隊長らしきガッチリした巨体の男と、僕のホムンクルス。
巨体の隊長?と並んでも引けを取らない、ゴリゴリマッチョで髭をたくわえた、どこか外国のプロレスラー風な強面ホムンクルス。
その名もスー。
名前だけ、ほら可愛い。
そんなことを考えながら、スーの背後に進む。
周りは、少年を止めようか、小声で言い合っている。
でも、こういう時って、止める人なんていないよね。どこの世界でも。
隊長らしき巨体の話し声がハッキリ聞こえる。
「ならば誰の指示だと言うのだ!!」
青筋を立てながら唾を飛ばしての怒鳴り声。
後ろの隊員達は、にやにやと面白がって見ている。
この隊長、隊員に馬鹿にされてんじゃない?
僕のホムンクルス、スーは平坦な声で落ち着いて答える。
「私の主でございます。名をアルトと申します。私は嘘はつきません。なぜなら、私は、、、」
そのタイミングで、スーの後ろから、さっと前に出る。
フードをかぶったままだけど、はっきりとした声をあげる。
「僕の父の命令だよ。スー、父上が待ってるから、早く行くよ」
急に出てきた少年に、隊長や隊員が、少しひるんだのが見て取れた。
今のうちに、人混みから抜け出したい。
スーの腕を引いて去ろうとするけど、そうはいかない。
「待て!」
隊長の声が街の喧騒を静かにさせ、広場に響く。
やっぱりね。そうはイカの塩辛。
「まだ話しは終わっておらん!その子供は本当にお前の主の息子か!」
また額に青筋を立てて、隊長が叫んでる。
スーが、しっかり隊長に視線を合わせながら答えようとする。
「このお方こそ、、、」
ああああーーーもうううぅぅぅぅ!!
スーは、〇テレに出てくる、ネズミからとりました。あれ、好き。




