みんなはそれを馬鹿と呼ぶ
僕ははじめて投稿します。誤字などがあっても多めに見てください。お願いします。
「目指すはてっぺんだ!」
周りがざわざわして、野次馬が寄ってきた。
若い男が色々な人が集まっている集会の場で何やら叫んでいる。酒にでも酔っているのだろうか。
その男はまだ叫び続ける。
「みんながそんなもの無いって言ったって確認もしてねーのに無いかどうかわかんねーだろーが!」
若い男と顔面に傷の入ったここいらじゃ最強と言われる大男があっちで喧嘩をしている。
「んだと!このジャケイ様に楯突く気か!」
「なんだよ!ただのデブのくせに!」
その言葉を聞いて怒り狂った大男は若い男に殴りかかった。
その瞬間大男は宙を浮いていた。若い男がパンチひとつで吹っ飛ばしたのだ。
吹っ飛ばすと酔って真っ赤な顔でこちらを見ながら
「おれの名前はタツミ!おれははるか東にあるって言われてるバベルの塔っていうのを探しにいく!伝説だとか言われてるけどおれは見たんだ!だれか一緒にいくやつはいるか?」
歳もわかそうでだいたい16歳くらいのようだ。
見たところ身長は低めで160前半くらいしかない。
そこに身長150しかないような小男が立ち上がり若い男の前には立った。白髪で年齢は90歳を超えているだろう。
『わしゃの名前はミスティコ。お前と共に旅がしたい。』
そのミスティコと名乗った男はフードを被り下から白髪が見えている。
「じいさん、その格好じゃいいとこ90歳くらいだろ?やめとけって」
『わしゃに文句があるのか、お前みたいな若造よりはだいぶ強い自信があるぞ』
「お、じじい。やんのか?」
そのような会話をしている瞬間若い男は吹き飛び酒屋の壁にのめり込んだ。小男は手をかざしただけだった。
『どうじゃ、これが年の差よ』
若い男は気絶していいる。
そこに酒屋の店主がやってきた。
「おいおい、困るぜ!この壁どうしてくれんだよ!ちゃんと弁償してくれよ!」
『ほっほっほ、これでええかの。悪いことをしたわ。』
そういうと小男は袖から真っ赤な透き通った球を渡した。それはここらへんじゃ手に入らない
砂漠蜻蛉の宝玉だった。
「えっっ?!、、、 まいど〜」
そういうと店主はそそくさとカウンターに戻っていった。
小男は大声で
『この若造もらっていくぞー。』
と去っていった。
その小男は姿こそ小さいがとても大きく見え、集会所のみんなは怖がりぶるぶる震えていた。
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「おい、そこの2人とまれ!」
ミスティコとタツミは暗い路地裏で声をかけられた。
「なんだその格好?フードに下駄?意味わかんねぇなw」
なんだこのデブは。
タツミはそう思いながら横目でミスティコを見た。
『はて、なんのようじゃ?』
そう言うとミスティコは大男の方へ近づいていった。
「よぉ、じいさん。おれは今金がなくて困ってるんだ。お金くれないかな〜?くれないと痛いみちゃうかも。」
大男は全身金で着飾り、服にはいくつも血がついていた。
『ほっほっほっ。てめーみたいなクズにやる金などないわ』
「何言ってんだ?じじい。おれは才幹持ちだぞ!今すぐてめえを吹き飛ばしてやることだってできるんだぜ!今金をくれるなら許してやってもいいけどよ?」
「才幹?なんだそれ?」タツミは戸惑うようにミスティコを見た。
『だからなんじゃ。お前のようなあほうにやられるわしではない』
そう言うと大男は顔真っ赤にし、大声を出しミスティコを殴り路地裏の外まで吹っ飛ばした。
「おれの才幹は打打敲。相手を殴った分だけ吹っ飛ばせる。だから言ったんだよ。じゃ次は坊やだ。あんな風になりたくなきゃ金をよこしな。」
そう言うとタツミはにっこり笑った。
『ほっほっほっ。なに終わった気でおるんじゃ?ただのデブが!』
「なんで、かなり吹っ飛ばしたはず、、、」
そう言われるとミスティコは手をゆっくりとかざした。
その瞬間大男の腕が捻り切れた。
「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。どうなってやがる!!」
タツミはにっこり笑いながら
「大丈夫。血は出ないよ。じじいの能力だからな。」
そういうと大男はもげた腕を置いて叫びながら逃げていった。
「最近はこーゆーの増えたよな、じじい」
『てめーも同じようなもんだ、クソガキが。
あとすぐ人の能力ばらそうとすんじゃねーよ!』
「うるせぇな!くそじじぃが!!
そんなことよりなんでこんなとこ来たんだ?
ここは世界の中でも有数の都市、ルピタだろ?」
『おめーの稽古をつけに来た。ここの都市の郊外にはいい場所があるんだよ。』
ミスティコは歩き始めた。
『もうそろここ出るぞ』
そう言われてタツミは前を見た。
目の前には海の代わりに砂の海が広がっている。ここに伝説があるんだと思うとタツミはワクワクした。
「じじぃ!早く稽古場所に連れてってくれよ!」
『よーし、ここらへんでええか。よし、タツミ。この石拾ってみーよ。』
ミスティコはタツミを連れて都市の郊外の石に囲まれたところに来た。
「なんだこの石?なんか特別なんか?」
その石はタツミが今まで見てきた石よりすき透り硬かった。
『その石他よりきれいじゃろ。そこに自分の力を流し込むんじゃ。こんなふうに。』
そうするとミスティコの手の中の石は白色に光った。
「なんだこれ?」
『これは無砕石と言ってな。体の中に流れる精気といってこれには各自限界があるんだ。そしてその人の才幹の色が映し出されるんだ。才幹っていうのはあの大男が使っていたような能力のことでだな、まあいい。ほれ 手をかざしてみーよ。』
タツミが手をかざすと石はピンクに光輝いた。
『なんじゃ、そりゃ!光が随分と輝いてるな!
おめーは素質あるぞ。精気の量が多いのかもしれんな。』
「で!おれの才幹はなんなんだ!早く教えてくれよ!」
タツミはウキウキしながらミスティコの目を見た。
『まだわかんねーよ、おめーの才幹はまだ覚醒してねーしな。ただ身体能力はずば抜けて高いから覚醒したらバケるかもな』
少々馬鹿にしたような顔でミスティコはタツミの目を見た。
「覚醒ってどうやったらできるんだよ」
『まず自分の力の源はどこなのかを探るとこからだ。重要な器官が精気の源であればあるほど力が増す。わしゃは肺じゃからな。さっきの大男は多分腕じゃろうて。』
「その精気ってどうやって感じるんだよ。教えてくれ。」
困ったような顔をしてミスティコは首を傾げた。
『わしゃ生まれた時から精気を感じられたからな〜。でもおぬしの身体能力は精気を使ってこその力じゃ。精気使ってないなら化け物じゃぞ。』
タツミは頭をかきながら照れている。
「でも俺もときどき力強い時あるあるぞ?」
『ほーそりゃどんな時じゃ?』
「なんか危なくなった時とか俺より大きい相手と戦う時かな」
『そりゃ力を操作できてねーんじゃな。生存本能で力を出せてるだけじゃな。んー、まずは力を操作するところからじゃな。』
タツミは強く拳を握った。
そこからタツミの修行がはじまった。
『まず、このでかい無砕石に手を当てて、力の流れを感じるところからだぞ。イメージが大事だ。一番強く反応しているところを意識してみ。』
そう言われるがままタツミは目を閉じて精気を下がり始めた。
「じじい!心臓のところが熱い。」
『なんじゃと?!心臓?!そりゃすごいところが源になったもんじゃ。お前はほんとにバケるかもしれんな。その力を感じることができればあとはその石全部光で灯してみ。』
タツミは心臓から感じる力を石に流し込んだが、薄い光しかともらない。
『こらこら、力みすぎじゃて。もっとこういう風にじゃな』
そういうとミスティコは手をかざした。その瞬間白い光で石が砕けてしまった。
「げっ、これの石の名前無砕石じゃねーのかよ!」
『そりゃ昔の話じゃ。精気も認知されていなかった頃、どんな手を使っても砕けなくて、そう呼ばれてたんじゃ。しかし、わしは世界の中でも10本の指に入るくらい強いかな。これじゃと。』
「まじかっ!!おれはそんなじじいと旅ができるのか!たのもしぃ!」
『まあ、いいからはよ集中せんか!あほ!』
タツミは目を閉じ、石を光らせるよう力を込めた。
〜3日後〜
「やっと、小さい無砕石と同じくらいの光になった!!やったー!!」
タツミは手を天にあげて喜びの舞を踊った。
『まだじゃぞ、次は原点に戻ってこの小さい無砕石を砕くんじゃ!それが次のステップ!』
「うげぇ、おれもう疲れたよ。寝ずに3日もやり続けたらさすがにきちぃ!」
『んじゃ、寝といてくれ。わしは資金稼ぎと飯の調達に行ってくるでな。留守番頼んだ。』
ミスティコは一瞬にしてどこかに行ってしまった。
「あのじじいの才幹はなんなんだよ、、、」
そう思ったが眠気が勝ち、タツミは眠ってしまった。
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???「なんだこのでけぇ精気は!観客者とかわらねぇくらいでけぇ!兄貴こりゃちょっとやばいかもしれねーです!」
????「たしかに、これはおれに引けをとらねーくらい強いな。そいついまどこだ??」
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