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はじまりはじまり

 辺り一面、出口もない真っ白な空間だった。異世界転移する前に女神様にでも会いそうな、そんな空間だ。

「え、なに、つまり俺死んだの?」

 頭は悪いが勘だけは鋭い俺は、即座にそれを察した。死んだ理由もいまいち分からないし、どうしてこんな事になってるが分からないが、きっと多分そういうことなんだろう。ふふふ、とうとう来ちまったな俺の時代。これから現代知識とチートスキルでウハウハモテモテの主人公ウェーブだぜ!!

「なわけないでしょバーカ」

 呆れた、よりも見下したような幼き声が上から聞こえる。なるほど、大人の妖艶な女神ではなく幼女系女神か。嫌いじゃない、嫌いじゃないぞそういうの!!ウハウハな気分で上を向くが、そこには誰もいなかった。

「なにいってんの?あんたみたいなゲスに会わせる顔なんてないっつーの。死ねよ。もう一度死ねよ、まじで」

「やだ、幼女に脳内読まれてここまで罵倒されるとかちょっと興奮しちゃう」

「っ!!キモキモキモキモー!!なんでこんなロリコンクソヤロウを転移しないといけないのよ!!」

「あえて言わせて貰うが、俺はロリコンじゃない。ロリもイケるだけだ!!」

 ただし美女に限る!!

「そんな情報どうでもいい!!こっちからすると関係ないから!!」

「えー、どうせならもっと仲良くしようぜー」

「うるさい黙れ話が進まない!!」

 仕方ない。俺としてはせっかくなんで美女ともっとお話したいが(姿は見てないけど間違いなく美女だと思う)、ここは話を聞いておこう。今後の事もあるしな。あ、いや、待て。もしかして話が終わったら女神様帰っちゃうかもしれないからここはダラダラと話しかけておくべきだったか!!そう後悔したときには、もうすでに女神様は口を開いていた。

「葛野元久、アンタはとある理由で死んだ。そこをうちのバカ神が魂だけ拾ってこっちの世界に転移しようとしてんの。んで、ここはその中継場。はい、質問は?」

「魂だけって言っても、俺にはガッツリと自分の手と足が見えるんだけど」

「体は肉体だけじゃない。魂の形でもあるってこと。以上」

「それじゃあモテモテイケメンのビジュアルになれないのか俺は!?」

「発走がキモい。だけどそう言うことよ」

 くそ!!少し不安要素が残るが仕方ない、ここは性格の良さとチートスキルでーー。

「それとチートスキルも与えないし、アンタ性格も最悪だから絶対ハーレムとかあり得ないから。マジでうっけるー」

「……、え?」

 ちょっと待てちょっと待て女神様?

「まぁ、私達を精々楽しませてよ、モトヒサ。天からほんの少しだけ覗いてるから」

「嘘だろ待て予想外過ぎる!?俺ただの大学生だぜ!?戦闘能力0の人間だぜ!?そんなの異世界に放置してみろ!?一瞬で死ぬぜ!?」

「そうやってもがく姿をみたいから、あんたみたいな人間を転移させるんでしょ。私としてはあんたみたいな害虫を送るのは本意じゃないけど!!」

「え、やだやだやだ!!死にたくないマジで!!助けて!!」

 俺の足元がキラキラと輝き、魔方陣が浮き彫りになる。逃げ出そうにも強制的な力で体は動かせなくなっていた。あまりにも無慈悲過ぎるだろこんなの……。転移ってどんなのなんだろうな……。痛いのか、気持ち悪くなるのか……。どちらにしてもいやぁああああ!!!!

「それじゃあ、いい旅を。モトヒサ」

 ガバッと足元から音がすると、地面がなくなり重力のまま俺は落下していた。

「魔方陣出しといて落下式かよぉおおおおおおお!!!」


次回予告!!


超高速で地面に落っこちる俺。


この時点で生かす気ないよなあの女神!?


チビれそうな小便。恐怖で途切れそうな意識。


そんな中、俺の前に現れたのは空飛ぶホウキに乗った黒いローブを着た巨乳のお姉様だった。


「ここで落下して死ぬのと私に右手を引き渡して助けて貰うのどっちがいーい?」


いや、普通に考えてどっちも嫌だわ!!


次回、黒い魔女。


俺のハーレムはどこだ!?

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