#4 めんどくさい自己主張者を司会者が軽くあしらう回
《ほな、本番いきまーす、3、2、・・・》
「はい、始まりました、【おねえさんのおしゃべりラジオ!】 当ラジオの司会進行を務めます、最近買ったものはホッチキス、篠原 怜です」
「では、本日のゲストの方、お名前からどうぞ」
「・・・名前言わなきゃダメですか? こんな不特定多数に伝わる状況で言うの、嫌なんですけど」
「いえ、そういう事なら特に名乗ってもらわなくても大丈夫ですよ。名乗るルールなんてないですし」
「そうですか、では、このまま進めて下さい」
「ですが、名乗らないという事は・・・」
「? 」(訝しむ表情)
「つまり、ノーネームと呼ぶのね、私が彼女の事を・・・ 」(小声で呟く)
「今何か言いました? 」
「いえ、何でもありませんよ。ニコッ」(真顔で笑いの効果音を口にする)
「ッ!? ・・・そ、その擬音語は何ですか? 」(なんだこの人っという表情で)
「ただ笑っただけですよ、ノーネームさん」
「ノ、ノーネームさん?! それは誰の事を指しているんですかっ? 」
「はい、それはもちろん、あなたの事ですよ」
「もちろんって、そ、そんな変な呼び方はしないでもらえます? 」
「えっ、ですが、ノーネームさんがこう呼んでくれって・・・」
「名前は言いたくないと言っただけで、ノーネームと呼べとは言ってないでしょ! 」(少し声を荒げて)
「ですが、呼び名がないと、この番組を聴いてくれているリスナーさんが困りますし」(表情変えずに淡々と)
「それなら、あなたとか、ゲストさんって呼べばいいじゃない? 」
「その呼び方は思いつかなかったですね」
「もう何ですか、この人はっ! はい分かりましたっ! 名乗ればいいんでしょ名乗れば! 私はいの
《この番組は、誰でも自由に作品を、小説家になろうの提供でお送りしました》