体育祭
この学校は5月にあるイベントがある。それは…
「先輩との最後の思い出作り旅行かあ…」
5月、2年生2人と3年生2人の4人で京都へ校外学習行くイベントがある。
「やっぱりこのメンバーか…」
清香さん、姉さん、春美に私。
「清香さんは体調は大丈夫?」
「うん。楽しみだね」
私たちは清香さんの行きたい所を優先して、計画を立てた。
「楽しみで私、寝れないかも」
「清香さんはしっかり寝てくださいね」
まあ…その気持ちは分かる。
「そうだ。春美の家駅近くだから前日に泊まっていい?」
「両親は基本、家に居ないし大丈夫」
私たちは、早く月日が流れてほしいと思った。
だが、5月といえばもう一つイベントがある。
「明後日は体育祭、その明後日は校外学習と行事が立て込んでるが体調だけは崩すなよ」
そう、先生の言う体育祭だ。
「女子高でよかったってこの時思いますよね…」
「まあな、男子が欲情するかもしれんしな。特にお前の胸はな」
春美が先生に胸を鷲づかみされてた。なにやってんだあの二人はと、遠くから眺めてた。
「お、梓~♪」
げっ…春美に見つかった。
「一体なにやってんだ…」
「いやあ、男子がいないからあれこれポロリしても女子高だからよかったって話」
なにがそんなにポロリするんだ。
「お前の胸か…」
私も春美の胸を揉む…でかくなった?
「でかくなったと思うよな梓…」
先生が窓に手を附きどこか遠くを眺めてた…
「せ、先生もでかくなると思いますよ?」
「余計な気遣いだ」
まあ、とにかく体育祭が始まる。
「誰が、こんな競技を作ったんだ…」
その競技とは、首から的をぶら下げ、水鉄砲で狙うという競技だ。
「ふっ、私だ。いい競技だろ」
先生…あんたかよ
「咲紀先生。教職員には男性もいるんですよ」
と、隣のクラスの和泉先生が言った。
「今は席外してもらってるので大丈夫です」
確かに、ここには女性だけしかいない。
「はあ…なんで、あなたが体育教師なの…」
和泉先生が頭を抱えて戻って行った。
そして、競技は笛と同時に始まった。
「どうだ梓…女の子がお互いの服を濡らす光景は、こう感じるものがないか?」
本当にこの人は教師なのか?
「梓ちゃん~」
「あ、清香さん」
「私ね次の競技出るの」
次の競技って謎の担ぎ100m走?
「清香も体育祭楽しめるように、抱っこして100m走る競技だ」
「先生ありがとうございます」
先生は清香さんの事情知ってるのか…まあ、先生なら誰しも知ってることなのか。
「それより、清香さんはなんで、ブラを持っているんですか?」
スルーしようとしたがどうにも気になる…
「これ?深雪の奪ってきた」
道理で見たことあると思ったら姉さんのか…
「え?待って、なんで?」
「だってね、深雪ったら私のことおぶったら重いって言ったんだよ」
ぷんすかしながら清香さんは言う
「だからって…」
擦れるだろうし、さすがに姉さんも辛いと思う
「ハアハア…」
「おー…なんか、顔真っ赤にして深雪が来たぞ」
あれは、恥ずかしいのか擦れて気持ちよくて赤くなっているのかどっちだ?
「清香…返して。擦れて…力入らない…」
「反省した?」
「反省した。もう重いって言わない」
清香さんって怒らすともしかして怖い?
そうこうしていると、春美がびしょ濡れで戻ってきた。
「はあ…涼しい」
「お疲れえ春美」
5月とは言え、暑い…私も水浴びたかった。
「じゃ、私たちは行くねえ」
姉さんと清香さんは競技へ向かった。
「まだ、少し時間あるから、着替えに室行こ」
「いいよ」
私は春美の着替えに付いていった。
そして、競技の準備が終わり、私たちも着替えを終え、姉さんと清香さんを応援しに来た。
「やっぱり、清香さん痩せてるね…」
特に気にしていなかったが、抱かれている皆と比べると清香さんは痩せている。そして、競技は始まった。
「姉さん遅い…」
昔から走るのは遅いが、清香さんを抱いてるから余計に遅く感じたが…
「深雪さん以外止まった」
皆疲れたのか、途中で止まってしまった。しかし、姉さんは途中で止まることなく1位でゴールをした。
「今日はお疲れさまでした。皆乾杯」
姉さんが乾杯の、挨拶をし打ち上げは始まった。
今日はから春美の家でお泊まりだ。
「は明日は校外学習の準備で学校は休みだから、買い物行こう」
「いいですね清香さん。行きましょう」
「その後に遊園地行ったり、映画観たり…」
そうやりたいことを言いながら…清香さんは泣いていた。
「あれ?ごめんなさい。勝手に涙が…」
自分の人生が短いのを知ってるのはさぞかし辛いだろう…だから…
「いいですよ。清香さんのやりたいこと、明日だけじゃなくて、他の休みの日に全部やりましょう」
私たちはできる限りのことを、やろう。
「ありがとう。本当にありがとうね皆」