素直に言えない気持ち
春美と渋谷へデートをしに来てすぐの話…
「ちょっと、そこの君待ちなさい」
私のすぐ後ろで、男?女?か知らないが警察に追い掛けられてる人がいた。
「なんだ、引ったくりか?白昼堂々と…」
と、私たちの方へ近づいて来て…
「この匂い…姉さん?」
匂いで分かる私もどうかと思うが姉さんだ。
「春美、来て」
私は、春美の手を掴み、こちらへ走ってくる姉さんをとっ捕まえて裏路地に入り建物へ入った。
「はあ…はあ…。やっぱり姉さんだ。何やってんの?」
息を整えようと、してたら…
「あの、お客様。先にこちらで手続きを…」
うん?まあ、とりあえず手続きだけして…うん?
「ねえ、梓ここラブホテルだよ…」
どうやら、私たちが駈け込んだのはラブホテルのようだ。いや、もう入ってしまったし仕方ない。
「で、姉さん…何やってんの?」
「いや、ほら。心配で着いて来ちゃった」
てへっ。と、可愛く舌を出した姉にカチンとキタがここは我慢と自分に言い聞かせた。
「それで、ついて来たら、変出者に間違われた」
まあ…そんな格好してたら怪しいもん…
「干渉しないって、昨日深雪さんから言ってましたよね?」
「うぐ…」
春美の言うとおり姉さんから、干渉しすぎと言ったのは姉さんだ。
「いや、でもね聞いて」
私は言い訳しようとする姉さんにとうとうキレた
「帰って!」
少しキツく言ってしまったと思い、姉さんの顔を見たらまた泣きそうな、顔をしてた。
「梓…分かったは…ごめんなさいね」
帰ろうとし、出て行く姉…
「馬鹿梓、早く行け」
そう、春美に背中を叩かれた
「ごめん春美…私行ってくるね」
全く…全く…私をいつも振り回して…どうしようもない姉さんだ…でも…
「お姉ちゃん!私ねお姉ちゃんのこと好きだがら!素直にいつも言えなくてごめん…ありがとう!私を拾って…ここまで面倒見てくれて!」
私は姉さんの背中に向かって今までの気持ちをぶつけた…もう遅いかもしれないけど…
「何言ってんの…私の方こそごめんね…いつも、梓に迷惑掛けて…」
私たちは、再び今までの気持ちをぶつけ合った…
そして、部屋に戻り姉は反省したかと思ったが…言った第一声は…
「ラブホテル来たし今日は3P?」
「もうやだ…」
春美はその光景をみて腹を抱えて笑ってた。