親友の境界線
「春美、とにかく授業で必要なの…」
私は、先生に頼まれた物を獲りその場を離れた。
「あ、あの梓…」
こういう時私は、友人としてどうするべきなのか…そう考えていた時。
「ねえ、春美。キスってどんな感じなの?」
「どんなって、私したことないよ」
「そっか。じゃあさ私としてよ」
え?私と梓が?
「まってまって。なんでそうなるの」
「私の初めて欲しくないの?」
そんな上目遣いされると断りづらいよ梓…
「分かった。分かったけど放課後な」
はあ…結局押し負けてしまった。
そして、放課後…
「人工呼吸?もっとまともな嘘ついたらどうなの姉さん?」
「いやね、梓…あれは、本当に…」
「はあ…もういいよ。春美行こう」
えー、なんかお姉さんが悲痛な目で訴えてきてるよ?いいのかなあ…
「全く姉さんたら本当に…少しは反省するべきよ。いつも私に迷惑掛けて」
お姉さんから離れた後、梓は文句を言いながらもお姉さんのことを心配してたのでした。
「着いたよ」
私のマンションに梓は今日から泊まるらしい。
「おばあちゃんには言ったからしばらく世話になるね春美」
「はいよ。狭いですがくつろいで」
まあ、梓とはゆっくり喋りたかったし。結果オーライかな?
「ねえ、キスいつするの?」
う…忘れてた思ってたのに。
「梓…いい?キスしたら私たちは親友じゃなくなるかもしれないんだよ」
「なら、私と付き合ってよ。それでいいよね?」
確かに。その理屈は正しいと思うんだけど…
「あなたの好きなお姉さんじゃなくていいの?」
「あ、あんな…お姉ちゃんなんか…嫌い…」
最後は蚊の鳴くような声で聴き取れなかったが…
「よく考えな梓…」
私はそう告げ、夕飯の支度をしようとした時。
「いいの。ねえ、私の初めてもらってよ」
私は梓にベッドに押し倒された…
「ダメ。それだけは譲れない」
「ならいい。力ずくでも…」
こうなると梓は容易に引かない。
そんな時突然玄関が開いた(無理やり壊した)
「ハアハア…私の可愛い妹が…ここにいるって本当か?」
あの声は、深雪さん。と、一瞬力が抜けてしまい
「すきやり」
私は半ば強引にキスをされ…
「お、お前達もそういう仲だったのか…」
深雪さんに、キス現場を目撃されました。