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03-領域

――あなたがここに来て1日、ここを無様に這いずり回り続けて9時間がたちました。そろそろあなたに課されたタスクを説明しましょう――


「タスク?」


――はい。あなたの仕事であり、存在意義でもあります――


――あなたのタスクは……ダンジョンの制作、そして運用です――


「ん―?それは、何すればいいの?」


――あなたに理解できるか非常に不安ですが、説明しましょう――


――まず、あなたはこの洞窟をダンジョンに改造しなくてはなりません。あなたの身体に埋め込まれているスフィアを起動してください――


「スフィア?何それ、どこについてるの?」


――はぁぁぁ。本当にあなたは使い物になりません。不燃ゴミでもまだあなたよりは使い道があるでしょうに――


「んなこと言われても、分からない物は分からないんだって」


――はぁ……。あなたには、あなたの身体の上部にある『光り輝く』、『虹色』の球体が見えていないようですね――


「えっ、コレ?コレなの?てっきり目玉だと……」


――HAHAHA……笑えません。からかっているのですか?――


「うぐっ、とりあえずこれを起動すればいいんだな」


――X:34890.365、Y:9872.050、Z:17.095地点を中心とした地域の一部の所有権があなたに移ったことを確認しました。成功です――


「おお、なんかめっちゃ光ったけど、成功したんだね」


――何呆けているのですか。あなたのタスクはコレではありません。壁を掘ってダンジョンを拡大してください――


「分かった、分かったよ。掘ればいいんでしょ?……掘る?どうやって?」


――あなたは飛び方を知らない羽虫ですか?いや、それ以下ですね。はぁ……あなたの触手が分泌する溶解液は全物質中の99%と反応可能で、化合物は即座に気化します。魔法的なものですから、自身に被害が及ぶことはありません――


「そんな機能があったなんて……うわっマジで出てきた。なんかジューって言ってるし」


ジュゥゥゥ


「うわっちょっ、壁に付けたら青い煙が出てきたんだけど!?」


――何自分の分泌液に怯えてるんですか。溶解によって発生した気体は強い魔力吸収性を持ちますがあなたの身体が溶けることはありません――


「ああ、汗とか唾みたいなものだから蒸発したって大丈夫……的な?」


――はぁぁ……まあ、それで合ってます。分かったなら、早くダンジョン拡大をおこなってください――


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