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02 浮力

この小説をブックマークしてくださった方、ありがとうございます!これからも頑張らせていただきます!……多分


――無様ですね。まだ浮かべませんか――


「ちょっ、ドラドス、コレマジむずいんだって。元に戻してくれよ」


――あの体ほど非効率的な構造は無いです。2ゴールドでしか売れない死体は初めて見ました――


「えぇ、売ったの?僕の体」


――初級のネクロマンスにすら使えないので肥料の一部として売却しました――


「そんなっ」


――あ、たったいまその肥料がリコールされました――


――なんということでしょう、あなたの死体が魔草に有害だということが発覚したそうです――


「ふざけるな!返してくれよ」


――あんなゴミに固執する意味が理解できません。それよりもそのクラゲ型の体を浮かせられるようになることが先決です――


「ひどい!」


――はあ、あなたのタスクの進行が予想を大きく越えて遅れています。なぜそんなにもあなたの能力が低いのか検査します。その間にでも浮けるようになってください――


「ええ?そんなこと言われても、どうやっても浮かないんだけどこの体」


――今のあなたをあなたに分かるように言い換えるなら、青年が排泄物を撒き散らしながら地面を這いずり回っている状態です。上から下へ魔力を吐き出してください――


「えぇっと……こうか?おお、ちょっと浮いた?浮いたよね、いま!」


――素晴らしい!今のあなたは、逆立ちで歩くよりも普通に歩く方が良いことに気づいた段階といえるでしょう――



「よし……ここに力を加えて……おお!浮いた!よっしゃ、浮いたぞ!」


――おめでとうございます。あなたはついに『よちよちあるき』の段階にたどり着きました――


――ついでに、あなたのその異常なまでの機能欠陥についての検査が終わりました――


――これによると、あなたの種族は魔力のある空間内ではそよ風が吹くだけで死に至る弱小種族であることが分かりました――


「マジか……」


――ちなみにあなたはその種族の中でも平均以下の能力しか持たない存在だったようです。さすがいらない存在ですね――


「うわぁ。今までで一番グサッときた……」



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