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かみさまおねがい(200文字小説)
僕は若くして多くの物を失った。
失くしてから気付く、その大切さを。
陳腐化した浅薄な言葉だが、その重大さを今まさに僕は自分の事として感じることができる。
若々しい肉体に滾る情熱。
容姿は上の中といったところだ。読モにだってなったことがある。
だが、すれ違う人々はそんな僕の姿に見向きもしない。
僕と話をするにも上の空。
視線を合わせずにどこか違う方を見る。
鏡を見るたびに再認識する。
ねえ戻ってきてよ。
「僕の髪様!」
男性ホルモンが多い方は、見切りをつけて全てテカテカの方がモテるという統計(自社調べ)もあるとかないとか。
という、個性を揶揄するような内容なので、没扱いでございます。失礼いたしました。