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かんしん(200文字小説)
「丸太から切り出したこの彫刻の完成度、見事だ。で、なんでこの人物なんだ?」
「主君を裏切った奸臣だがね、人柄に関心があってさ」
「装飾品の細工なんて感心するよ」
「より精巧にがモットーだからね。でも失敗した時は初めからやり直しかと思うと、寒心に堪えなかったな。そうだ、気に入ってくれたのならプレゼントするよ」
「それはありがたい。なんだって私なんかに」
「あんたの歓心を買ってパトロンになってもらいたいからさ」
同音異義語の言葉遊びでした。
そろそろ過去作の再掲も視野に入れます。その場合、再掲した過去作は検索対象外にするつもりです。