冒険者ギルドの設立
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チャーリー・タケシ国王から冒険者ギルドの設立に協力してほしいと依頼があった。
タケシに詳しく聞いたところ、今、周辺国では、なかなか騎士団を設立する余裕は無く、害獣やはぐれ魔族を討伐するのは、もっぱらフリーの冒険者だという。
しかし、フリーの冒険者の実力がわからないため、依頼の失敗率が物凄く高いそうだ。依頼内容と冒険者の実力で依頼をマッチングする必要があるのだが、冒険者の実力を簡単に測る手段が無いらしい。
そこで、俺には、異世界転生者の『鑑定』スキルの魔力の流れから、情報を写し取る魔道具の依頼があった。しかも、表示は本人にしか浮かび上がらせられないセキュリティも必要らしい。
それを聞いたとたん俺はその方法が頭に浮かび上がる。昔からある方法で、各人の魔力の特徴である魔紋を魔道具に保存して、一致する魔力にしか、反応しない方法だ。
魔道具には3人分の魔紋を登録できるから、予備に俺の魔紋を初めから登録しておき、魔道具を通した場合も浮かび上がるようにしておけばいいか。
あとは、浮かび上がる情報と媒体の形だな。媒体の形は、よくアメリカ兵が付けているような認識票だな。
タケシにまず、『鑑定』スキルを使ってもらい。その魔力の流れを読み取る。読み取った魔力の流れを魔道具に呪文として刻み付ける。
延々と作業し続けた結果、30日後にやっと、すべての情報を読み取れるものが完成し、俺の情報が浮かび上がるものができた。
試験のために用意した50センチx50センチの板にびっしりと情報が浮かび上がる。あとは、必要な情報だけに絞り込むだけだ。
まずは、称号はいらないな。魔王殺しとか竜殺しとか出ていますけど、そんなの見られたくはないし、勇者とかも簡単に知られては不味いだろう。
あとは、職業も初めの1つが見えればいいな。俺の1743職業は、多すぎだろう。まあ、一覧表として残しておくか。
タケシはタケシで、スキルが見られたくないと言い出した。スキルは主に勇者しか持って居ないから、一発で勇者とわかってしまうからだという。
俺は、タケシが何か恥ずかしい名前のスキルでも持っているのかと思ったんだが・・・。おい、そこで黙り込むなよ。当たりか当たりなのか?
ギルドとして書き込めるのは、ギルドの経験値とかの査定数値とギルドのランク付けかな。俺は、冒険者のトップクラスであるSランク以上はミスリルの認識票にして、すぐに高ランクであることがわかり、一種のステータスになると思うからだ。
あと、これはあまり知られていないことだが、冒険者ギルドは国家に所属する組織ではないため、国家に取り込まれないようにその趣旨を認識票の裏に浮かび上がるようにした。
国家に取り込まれても、取り込んだという事実が残り続けることになるから、取り込んだ国家には痛手になるだろう。
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その後、大アルメリア教会を設立するときに認識票に対し、職業を改めて書き込めるようにしたり、他のギルドの設立に合わせて、同じ認識票を他のギルドで使用できるようにもした。
隠し機能として、俺の魔力で浮かび上がらせると、隠されたスキルとか浮かび上がるのは、内緒だ。設立したときに、タケシに使って、あいつのスキルをみてやろう・・・なんてことは思っていない・・・つもりだ。
更新は不定期です。尚、土日は「ネトラレ男の楽々異世界商売」を優先します。




