ココロ狭い、マーちゃん
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うーん。なにか怒らせたのだろうか。他の同級生は親切にしてくれるんだが、なぜがマーちゃんには、避けられている。
特に他に誰もいなくなると、露骨に無視をしてくる。
マーちゃんは、昔はチビで意外と喧嘩っぱやいため、あまり近づきたくない存在だった。今は、背が高くなった分、他の同級生には、温厚に振舞っているみたいだ。
しかたなく、タケシに聞いてみるが、苦笑するばかりで、取り合ってくれない。それでも、無理矢理聞き出して帰ってきた答えは、そんな回答だった。
「まあ、俺達誰もが思っていることだから、口に出しては言わないが察してくれないか。」
俺はどうも嫌われるようなことをやったようだ。それが露骨に表にでているのがマーちゃんのようだ。タケシにとりなしてくれるように頼むとこんなアドバイスをもらった。
マーちゃんは、車コレクターで今は馬車コレクターなのだそうだ。乗り心地のいい、馬車を探しているらしい。
タケシ曰く、俺は馬車職人という職業を選択していて、レベルがMAXになっているそうだ。俺は、タケシにお金と王宮車庫を借り、馬車を2台作成した。
この世界にはない、スプリング機構を使い、クッション性に飛んだ馬車に仕上げた。1台は材料費代わりにチャーリー・タケシ国王に贈呈する予定だ。
・・・・・・・
「え、これを使っていいのか?」
「うん、日本の知識を取り入れているから、この世界のものよりは、いいものになっているとは思うんだが、知識が少ないんだ。だから、教えてほしい。どんな機構を取り入れたら、もっといいものができると思う?」
そのあとは、独演会のようそうになった。車の知識が出てくる出てくる、実に2時間も話してくれた。ところどころで、メモをとりつつ、質問をしながらであったが、90%はマーちゃんが話している。
そのメモを元に、改良を加え、試乗してもらい。さらに要望を聞き取り、究極の馬車が2台できた。マーちゃんに乗り比べてもらい、いいほうを取ってもらった。ここらもタケシにアドバイスされたのだが、相手が国王だろうが、自分を優先してもらいたいらしい。
その後も、1ヶ月に1回くらいのペースで、改良を依頼されている。もう、無視されることもないようだ。
マーちゃんは、魔竜に経験値は前衛の自分に入ってくるのが当然だと思っていたのが、ヒロムに横取りされたのが原因で機嫌が悪くなっていました。