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拝啓 地獄でお待ちしております!!  作者: 刀伊槌 蓉真


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8/10

ケチ嫁

『ほらよっ!』

 30代の女が1000円札一枚を床に投げた。それを30代の男が拾って小さく折りたたみ自分の小銭入れに入れ仕事に出かけた。

 現世で調査中である。30代の男女は夫婦である。女の呼び名はケチ嫁、男は意気地なしである。


 この夫婦は8か月交際をしてケチ嫁が妊娠したため結婚した。結婚して3年、子供が二人いる。

 ケチ嫁は交際して1ヶ月過ぎたころに意気地なしの給料と預金通帳などを管理し昼食の弁当も作った。

 意気地なしは交際中に周囲にケチ嫁は弁当を作ってくれたり給料まで管理してくれるから安心でよくできた彼女だと自慢していた。

 でも周囲の人間は預金通帳まではやりすぎであろうと思っていたが誰も指摘しなかった。

 案の定、結婚するとケチ嫁は何もしなくなった。朝食は意気地なしが出勤したあとに起床し自分と子供の分だけ作って食べる。


 意気地なしは1000円の一部で朝食のパンを買い、残りは昼食にまわす。

1000円が無くなれば要求し床に投げ捨てられてから拾う。夕飯はレトルト食品や冷凍食品ばかりである。ケチ嫁が同じ食品をまとめて購入して節約をしている。

 意気地なしが友人と飲み会に行くときも5000円しか持たされず、遅く帰ると鍵をしめられ外の玄関前で一晩すごした。遅く帰ったことを責められ蹴り飛ばされた。何度も蹴られている。仕事中は度々、連絡があり監視をされている。

 寒い冬の夜、風呂に入っていると電源を消され、水で髪の毛を洗った。家じゅうの電気も消されていた。


 一人目が産まれた後、50年ローンでマイフォームを建てた。節約をしてるのに頭金も払っていない。ローンの審査が通るまで時間がかかった。転職後で収入が少ないからであろう。意気地なしは高額な生命保険を契約させられた。

 毎週、ケチ嫁の実家に行き、食事代と買い物代をケチ嫁の両親が孫可愛さに負担していた。

 意気地なしの実家へは滅多に行くことは無い、1年に1回。行ったときはケチ嫁は車から降りずに車内で待っている。義理の両親とは不仲である。


 二人目が産まれた。出産後は普通、産後に気をつけるため大事をとって実家に身を寄せているが、ケチ嫁は違う。出産後、退院してすぐに二人の家に戻ってきていた。よっぽど意気地なしの行動を信用していないのであろう。


 ある日、意気地なしのスマホに女性からLINEがあり浮気を疑られた。

『その女、だれ?』

「こないだ飲み会に参加したときに知り合ったひとだ」

『なんでLINEがくる?』

「また、先日のメンバーで飲み会をしようとお誘いがあっただけ。二人で飲みに行くわけではない」

『はぁ自分だけ遊んでばっかり』

 ケチ嫁は意気地なしを何度も蹴り飛ばしたのちに両手に包丁を持ち切りかかってきた。

「ぎゃー」っと悲鳴をあげて意気地なしは玄関から外に飛び出した。ケチ嫁は追いかけた。騒ぎをききつけたご近所さんが警察に通報した。パトカーが到着した。警察に説得されその日はケチ嫁はおとなしくなった。翌日、意気地なしは警察に行って詳しく説明をした。


 近所で有名な夫婦となった。とくにケチ嫁の評判は最悪だ。両手に包丁だからな。

 ようやく意気地なしは離婚する決意をした。


 ケチ嫁は相当病んでいる。憑依して調査するのはだいぶ体力と精神力が消耗するであろうから普段より多めに食事をしてまず体力をつけた。


 そういえば現世でバツイチの男性と結婚した女性と話ししたことを思い出した。子供は先妻が育てている。ある日女性は流産をしたが翌日には仕事をしていた。先妻に養育費を支払わなければいけないがダンナの稼ぎが少なくなったので一日も休めないと言っていた。


 意気地なしはこれから養育費など大変だろうな。ケチ嫁はお金を貯めこんでいるからだいぶモメるだろうな。


 今回の調査依頼は意気地なしの友人からであった。
























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