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拝啓 地獄でお待ちしております!!  作者: 刀伊槌 蓉真


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3/10

悪党 二人目

 イガグリの寿命短縮の許可がおりて現世に到着した。

 さっさとチケットを貼って帰ろうと思っていた。


『こんな雑用もしなければいけないのかっ!!クソッ!!』

「そうです。私はいままでやったことがなかったけれど、前回はまだ環境に慣れてないだろうからと気遣って代わりにしておきました」

 50代の背の低い太った頭髪の薄い男と50代の大柄の女が口論をしていた。


 急遽、調査許可申請をして許可がおりた。

 この50代の背の低い太った頭髪の薄い男はすでに調査対象で五線譜と呼び名がついていた。

 五線譜とは楽譜の5本の線のことだ。なるほど頭髪が楽譜そのものだと納得した。

 

 どうやら五線譜は入社して2年足らずのようだ。こいつも中途採用か。

「『入社初日に電話がかかっても出ません』と言って1ヶ月電話に出てくれませんでした。耐えかねた私がお願いするまで一度も電話に出なかったですよね」

『そんなことは言ったかどうか覚えてない』

 1日平均30件電話がかかる状態で1ヶ月も電話に出ていないのに覚えてないとはよく言えるな、記憶力も悪いのかと部外者ながら思った。


『うん、うん、私共はそういうことはしていない』

 お客様との電話での返答。相当、親しい相手なのかと思えば、お得意先の30代の女性社長だった。


『その時間はいないって、おっさん(五線譜)に会わなくても他社を訪問して。うちに来る時間があるなら他社を訪問した方がいい』

 電話の向こうの相手にやたら来なくていいと断っていた。五線譜の仕事は営業だがなるべく他人とかかわろうとしない。

 

 直感でこいつ(五線譜)は相当悪事をしてきたはずだ、早急に憑依して調べようとした。

 が、何だか気持ちが悪く吐き気がして憑依できない。

 同僚の烏賊丸(いかまる)さんを呼び代わりに憑依してもらった。


 家庭では年上女房が稼ぎの悪いダンナ(五線譜)にもっと稼いで来いと言っている。

 家事はいっさいしない。当然、昼食の弁当は作らない。家の中はゴミや脱ぎ捨てた服が床一面に置かれている。

 いわゆる三食昼寝つきで毎日パチンコをする女房である。

 娘は30歳のフリーター、いまだに父親の扶養家族でいる、独立できていない。

 当然、五線譜一家はあちこちに借金している。

 女房に歯向かうことが出来ないから職場でストレス発散をしている。イガグリと同じだ。


 職場では女性に対して男尊女卑や女性蔑視をしている。

 女性がお茶出し、掃除、草刈などの雑用をして当然、女は黙って男に従えばいいと思っている。

 だから客の一人でもある30代の女性社長に対しても軽くバカにしたような返答や態度をしているのだ。

 女房や娘には何も言えないのに・・・。


 客からメールで問い合わせがはいると意味不明な質問をして呆れられていることたびたび、文章を読んで解釈することができないからだ。

 読めばわかることを読んでも理解できないからすぐ電話する。周りから呆れられていることすら把握できていない。だから何かと口頭で済ませようとする。文章にしておこすこともできないのであろう。

 当然、応用力も欠如している。ちょっと視点を変えて考えればわかることもパニくって何もできない。

 マニュアル通りには仕事が出来ると思っているようだがマニュアルさえも覚えることが出来ていない。

説明をしても理解する能力が欠如してるのでまともに会話が成立できないので時間の無駄になる。だから周りのものはほったらかしてそのまま放置たり、話題を変えて相手にしなくしる。哀れだな。

 自分で判断して決断することも出来ない指示待ち、知識も全くないのに威張っている。年下の部下や女性に教えてもらうことがプライドが許さないのであろう。低姿勢で素直に教わろうとしないものだから誰からも教えてもらえず放置される状態に自らがしている。伸びしろは全くない。

 

 多少会話をすれば五線譜が無能であることが瞬時に誰にでもわかる。

 気づかない人は五線譜以下の能力だ。


 全て中途半端。

 

入社初日、事務所で一人になったタイミングで事務所内の棚の中、倉庫を家探しのようにひっくりかえしていた。何様であろう一言誰かに聞いた後に行動をすればよいのに。非常識にもほどがある。泥棒がはいったと思われ警察が来ていた。他人の物も全部自分の物という考え方らしい。

 戸締りが出来ない、水道の水は出しっぱなし、共用で使用した物を所定の場所に戻すことが出来ない。

 無断で他人の傘をさして持ちかえった、無断で他人の引き出しの中をあさった上、名刺入れを勝手に使用していたので気持ち悪いと周りからひかれている。

 会社の鍵を紛失した。当然、会社の鍵は作り替えられた。

メールをお客へ送信したつもりが社内にメールしていた。ミスを隠すために勝手に部下のパソコンの受信メールを無断で削除していた。ミスが部下にバレることがプライドが許さなかったのであろう。これまでにもミスを隠滅してきていたのだろう。クセづいているようである。バレてないと思っているがバレバレである。

 日常茶飯事にミスを繰り返しすものは絶対に謝らない。ミスが多すぎて一日が謝罪だけで過ぎてしまうから。だから余計でも進歩はできない。こういうヤツに限って自分から退職願を出さない。他で雇ってもらえないと本人が一番わかっているからだ。


 以前の職場はパワハラをし、嘘をつき自分のミスを部下に擦り付け濡れ衣を着せた上、会社に大損害を出し降格させられ辞めさせられたようだ。ここでも伸びしろがなくプライドが高いため放置されていた。

 甚だ腹立たしい。


 憑依しようとすることが出来なかったのは男尊女卑、女性蔑視だから気持ちが悪く生理的にうけつけなかったのだと納得した。


 男性である烏賊丸さんも気持ちが悪かったと言っていた。


 五線譜のような輩は相当な悪党だ。クズだ。これほどまでのクズ野郎は初めてだ。育ちがわかる。

 

 この悪党五線譜は10年後に地獄にくる予定。簡単に地獄に来させない。

 もっと長生きさせ、生き恥をかかせるために寿命延長申請書を提出しよう。


 よくよく考えると12人の小さな会社でこんな悪党が二人いることはすごい確率だ。

 職場環境が最低、最悪だ。

 周りの人間はもうすでに病んでいるのではなかろうか?


 どの程度の人物が悪党二人を採用したのだろう。採用した人物を調査したいと願いでたところ速攻調査命令がおりた。


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