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02『籠の中』

『―な。もっと可愛く啼いてみろよ優。』


っ・・・・

やめてよ僕が壊れちゃうよ。

以前友達だった人、たくさんの僕の同級生たちは壊れてぐちゃぐちゃになっていく

僕を楽しそうに見つめている。


僕の白い体にはたくさんの紅い花弁が鮮やかに咲いて、

肢体から伝うそれはゆっくりと舌を濡らしていた。


ねぇ・・・・

何時になったら貴方達はまた僕を解放してくれますか・・・・・?


『ふぁっ・・・・ぃゃっ・・・・っ』


かごめかごめ・・・僕は籠の中の小鳥さん、

狭い狭い牢獄のようなその部屋でいつものように繋がれて

人形のような暗い瞳でただその遊びが終わることを待つ。

僕が壊れるのが先か彼が壊れるのが先か・・・・・

ねぇ今日はどっちだろうね・・・・?


『くっ・・・・・あっ・・』


そんなんじゃ僕は壊せないよ?

闇に落ちてくのは僕とそして彼も道連れにして、

ゆっくりとゆっくりと小さな鳥籠は音を立てる。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


っ・・・・・

せっかくこんな天気がいい日はいい夢が見れると思ったんだけどなぁ・・・・。


目を開けると太陽は沈みかけ、部屋の中は茜色を帯びていた。

時計を見ると夕方の六時を指していてどうやらあれから三時間は

軽く眠っていたみたいだった。


お腹すいちゃった・・・・・もうそろそろ夕食の支度しよう。

僕は壁に掛けていた紺色のエプロンをすると、掃除をして綺麗な銀色に輝いている

台所へと向かった。


夢へ逃げようとしていたはずなのに

逃げられないように鎖で繋がれいてる。

結局は僕の居場所はないみたいだね・・・・。




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