プロローグ『終わりへ』
僕がまだ大人になる前僕は大きな過ちを犯してしまいました。
出来る事なら早く・・・消えて下さい。
今すぐこの肉塊を、早く・・・
もっと早く灰色の地面にそして深く鋭く。
僕の体は冷たい底へと落ちて行く。
飛んでいる鳥よりも低く、そして風のベールを全身に纏い、
僕の体は深く濃い紅を散らす。
ごめんね・・・・
僕が君を愛してしまったから。
だから君は壊れちゃったんだよね・・・・・。
壊れた君は静かに眠るお人形みたいに綺麗で、
そんな君を見つめる彼に僕は嫉妬しちゃうかもね。
ふふふ・・・・
可笑しいなぁ。
なんてそんなことすらもう出来なくなっちゃうのにね・・・・・。
ああもう終わりが近いよ。
いっぱいいっぱい声が聞こえるの。
初めて君が褒めてくれたこの服を着て
初めて君を見つけたこの思い出の場所で
この体が消えちゃったら、また君は笑ってくれるのかな?
バイバイ 。−