お腹減った
(お腹減った)
午前の授業2校時目。
寝坊して朝ごはんが食べれなかったのと、1校時からの体育がお腹に響いてきた。
このお腹の欲求を抑えるには、何か食べるしか方法はない。
だけど、早弁するにしてもここは現実。
マンガのように教科書で隠しながらお弁当を広げて食べるなんてマネをしたらすぐに怒られる。
そもそも授業中にお弁当を広げたら、その臭いはすぐに周りに拡散してバレてしまう。
そして音。
お弁当箱を開けたり、お箸を使ったりする音も授業中では思っているよりも響く。
トドメは教壇にいる先生の視覚範囲。
少し高めになってる教壇は教室中を見渡す事ができるから、怪しい動きをしてたらすぐに分かる。
お弁当を食べればお腹はふくれるけど、授業中で食べるものとしては不適合。
ではどうしたらいい?
それを求める為に、考え方を変えるのだ。
そう、授業中の早弁で重要なのは『お腹を満たす』のではなく、『気を紛れさせれる』が正解!
なにも授業中でお腹を満たす必要性はなく、堂々と食べれる休み時間まで持てばいいのだ。
では、何が授業中での食べ物としての最適解か?
それは―――
(“お菓子”)
勿論、お菓子ならなんでもいいわけじゃない。
できるだけ臭いが少なく、音がたたなくて、最少のモーションで口に運んで済ませられるもの。
簡単に用意出来、予め音が出ないように処理して置けるもので言えば『アメ』『チョコ』『ガム』とか。
個人的に言えば『ガム』は良い線を言ってるけど、その噛むモーションが意外と目立つ。
先生が黒板に向いてる隙を狙って噛むにしても些か非効率。
なので、私が候補に残すのは口に入れたら自然と溶ける『アメ』か『チョコ』。
口の中で転がす程度なら目立ち難いし、その甘さは空腹を紛らわすのには丁度いい。
予め包み紙をとってラップを張り付けた箱に入れて机に仕込めば取り出す時も音がたたないし、口に入れたら溶けるのを待てばいい。
アメかチョコを選ぶかは個人の好み次第だとおもうけど、アメを選ぶなら、ボン○ンアメが最適だと思う。
包みがラミネートだから机の中で箱を開けてれば特に処理する必要も無く食べれる優れものだけど、まぁ地域によっては売って無い可能性も高いけど。
チョコを選ぶなら誰もが食べた事のあるチョコボ○ル辺りがいいと思う。
どこにでも売っていてそこまでチョコの臭いも強くないし、小さいから隠れて食べるには丁度いい。
注意点があるとしたら、中身を何にするかとかぐらい?
最近だと同じようなサイズのチョコも売ってるから、そっちにするのも手かも。
そんな私が選ぶのは――
(ミ○キー、ママの味)
何故か?それは美味しいから!
ミルキーぐらいなら教壇に届くほどの臭いなんてないし、箱に仕込んでおく数に注意すれば互いにくっついて面倒って事も少ないからね。
あの口の中に広がる甘さが私に空腹を忘れさせてくれるのだ。
では一つ手に取り、先生が板書してる隙に。
パクッ
(おいしい……)