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第73話 「ワタル、恫喝!そして無理矢理復活ッ!」

 前回までのあらすじ! クラックとの闘いによって絶命してしまったワタルは、なんとエンマと面接を行う羽目になってしまった! ワタルは見事天国行きを言い渡されるが、それをはねのけてエンマに攻撃を開始! 元の世界に戻せと迫るのであった!











「悪いが俺はまだ天国に行くつもりはないッ! はやく俺を元の世界に戻せッ!」


 キレるワタルッ! するとエンマはヨロヨロと立ち上がりながら口を開いたッ!


「そんなこと出来るわけないでしょう!」


「うるせえッッッッッ!!!!! やれッッッッッ!!!!!」


 ワタルの怒りは理不尽を通り越したレベルにまで到達ッ!


 凄まじいスピードでエンマに肉薄したかと思うと、左手で彼の胸倉を掴み、右手でペシンペシンと顔面を往復ビンタッッ!!


「おらッ! おらッッ!! 戻せッッッ!!! 俺を戻せッッッッッ!!!!!」






 ペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!






「グエーーー!!!!!」


 時速900キロで行われるえげつない往復ビンタに、エンマはたまらず悲鳴を上げたッ!


「や、やめてください!」


「やめてほしければ俺を元の世界に戻せッッッ!!!」






 ペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンペシンッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!






「わ、分かりました! とりあえず! ビンタを! やめて!」


「よしッ!」


 ワタルが往復ビンタをやめて手を離すと、エンマは床にドサリと倒れ込んだッ! その顔は、元の形状がどんなだったかを忘れるほどにパンパンに膨れ上がっているッ!


 “いくらなんでもエンマに対してこの仕打ちはあんまりなのでは?”と思わなくもないが、そもそもここは死後の世界! このような緊急事態で、悠長なことを言っている場合ではない!!!


「そ、それでは特別にあなたを元の世界に戻します! ですが、それには条件があります!」


「条件ッ!? なんだッ!」


「これから半年以内に、ウィンド大陸に眠る4本の“宝剣”を集めてください!」


 それを聞いたワタルは、眉をひそめた!


「4本の……宝剣……ッ?」


「そうです! ひとまずあなたを元の世界戻しますが、それはあくまでも“仮釈放”のような形です! 半年後には強制的に死んでもらいます! ですが4本の宝剣を集めてもらえば……」


「完全に釈放してもらえる、というわけか……ッ!」


 エンマがパンパンに腫れた顔をブンブンと縦に振る!


「あの剣は元々この世界のものだったのですが、手違いであちらの世界に紛失してしまいまして……ですから、あなたにはその剣を取り戻してほしいのです!」


「よし、分かったッッ!! それじゃあとりあえず、俺を元の世界に戻せッッッ!!!」


「は、はい!!」


 エンマはおどおどと怯えながら、ワタルに両手をかざした!


「う~~~ん、えい!」


 するとその瞬間、エンマの両手からまばゆい光が発生ッ!


「武ッッ!?!?」


 ワタルはたまらず両目を閉じたッ!











 一方その頃スカイ王国ッ!


 ワタルを倒したクラックは、彼の死体のそばで愉悦に浸っていたッ!


「フハハハハ! ついにやったぞ! ワタルを倒した!」


 クラックは目が見えないが、代わりに聴覚が常人以上に発達しているッ! そのため、ワタルの心臓が停止していることは“音”でわかっていたッ!


「クックック……これで私は最強の存在になれた……もう私を止められるものはどこにもいない……」


 漢であれば誰もが欲する“最強”の称号ッ! クラックはワタルを倒したことにより、その称号を手に入れたッ!


 と、その時ッ!






 ……ドクン……ッ!






 クラックは、自分の耳を疑ったッ!


 なぜならッ!


「ワタルの心臓が……動いた……!?」


 そうッ! ワタルの心臓が脈打ったのであるッ!


「あ、ありえない!」


 クラック、驚愕ッ! しかしそれも当然であるッッ!! 死んだ人間の心臓が再び動くなど、前代未聞ッッッ!!!


「クソ、どうなっているんだ!?」


 焦ったクラックは音を聞くために、依然として目を閉じたまま倒れるワタルの胸に、顔を近づけたッ!


 だが、これは悪手ッ!!!






 ガシッッッ!!!






「!!!」


 倒れていたワタルは突如動き出し、クラックの頭を力強く掴んだッ!


 そして、カッと目を見開くッッ!!


「うおおぉぉッッッッッ!!!!!」


 ワタル、復活ッ! 圧倒的復活ッ!


「な、何ィ~~~!?」


 ワタルに頭を掴まれたクラックは、上手く身動きが取れないッ!


 するとワタルは機敏な動作で立ち上がりつつ、クラックを投げ飛ばしたッ!


「うぐぅ!」


 なすすべもなく時速225キロで宙を舞うクラックッ!


「待たせたなッッッ!!!」


 ワタルは腕を組み、仁王立ちしながら叫んだッ!


「ワタル……貴様、なぜ生きているのだ……!」


 空中で上手く姿勢を制御したクラックが、華麗に地面に着地するッ! その一連の動作は、まるで“()”ではなく“()”であったッ!


「まあ……なんやかんやあったんだッ!」


「なんやかんやだと? ふざけるな! そんな理由で生き返られてたまるか!」


「うるせぇッッッ!!! なんやかんやあったんだよッッッ!!!」


 こうして無事に現世に復活したワタルッ! ここからは、クラックとの第2ラウンドがスタートするッ! どちらが勝つのか分からない、手に汗握る熱血バトルの結末を見逃すなッ!


 次回、「ワタルvsクラック!ワタル、圧勝ッ!」に続くッッッ!!!


・参考文献

[1]“武”と“舞”の違い……異世界転生出版

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