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第6話 「衝撃の罠!実はレストランの店主は四天王の三人目だったッ!」

 前回までのあらすじ!四天王の二人目であるハーピィーを倒したワタルとアリアは、休憩するためにレストランに入ったッ!






 ワタルとアリアが店に入ると、店内には誰もいなかったッ!


「すいませーん!」


 アリアが声をあげると、奥から初老の男性が登場ッ!


「はいはい、やあ、どうもいらっしゃい」


 その男性は、人の良さそうな笑みを浮かべたコックであったッ!


「さささ、こちらに座って!ご注文はどうしますか?」


 ワタルたちが席に着くと、コックがメニューを持ってきたッ!


「ワタルさん、何を食べますか?」


「読めん!!!!!!!!!!」


 そう、こちらの世界の文字はワタルには読めないッ!じゃあなぜ言葉が通じるのかという疑問はあるが、今はそんなことを話している場合ではないッッ!!


「じゃあサンドイッチを二人前で」


 アリアが代わりに注文をしてくれたッ!優しいッ!


「はい、かしこまりました」


 そう言うと、コックは、奥に戻っていったッ!


「……ねえ、ワタルさん」


「ん?なんだ?」


 アリアは、コップの水を鼻から飲もうと四苦八苦しているワタルに話しかけた!!


「ワタルさんが元々いたニホンという国は、どういうところなんですか?」


「ンーーーーーーーーーー難しい質問だな!そうだな、こっちには魔法があるが高度な科学がない!あっちには高度な科学があるが魔法がない!それだけだ!そんなに大差はない!」


 ワタルは鼻から水を吹き出しながら言ったッッ!!


「そうですか……意外とあっさりしてるんですね……」


「ま、どこに行っても人間が営みをしていることに変わりはないからな!情熱があれば魔法も科学も重要じゃない!そんなもんだよ!」


 ワタルは豪快に笑ったッ!


「お待たせしました、サンドイッチです」


 するとコックが、大きなお皿に並べられたサンドイッチを持ってきた!


「おお、おいしそうだな!こっちの世界の食べ物は一体どんな味がするんだろうッ!ではッ!いただきますッッッッッ!!!!!」


 そう言うとワタルは、両手を勢いよく合わせたッ!






 パアァァァンッッッッッ!!!!!






 凄まじい轟音ッ!ワタルの両手の平を中心に発生する衝撃波がアリアの耳をつんざくッッ!!


 食前に手を合わせるという一種の“儀式”を行う中で、ワタルの食への感謝が爆発したッッッ!!!


 パクッ!!!!!


 ワタル、サンドイッチを手に取り豪快に一口食べるッッッッッ!!!!!


 あのッッッ!!!


 サンドイッチをッッッ!!!


 一口食べるッッッ!!!


「どうですか?この世界の食事は口に合いますか?」


 アリアがワタルに尋ねたッ!


 果たしてワタルの判定はッッ!!































「うん!このサンドイッチ凄くおいしオロロロロロロロロロロロロロロロッッッッッ!!!!!!!!!!」


 なんという事だ!


 ワタルが突然白い泡を吹いて倒れてしまったではないかッ!


 衝撃の展開にアリアと読者の皆様が困惑ッッッ!!!


「ふはははは!見事にだまされたようだな!」


 すると傍らにいたコックが突然笑い出したッ!


「あ、あなた!さてはコックじゃないわね!?」


「その通り!私の真の姿は、四天王の三人目!」


 そう言うと、彼の顔がぐにゃりと歪んだッ!


「そ、それは魔法!」


 そう!この男は魔法で顔を初老の人間の男性に変えていたのだ!


「私は人間ではなく!一つ目の魔物、サイクロプス族だ!その名もサイクロプス太郎!」


 そして、サイクロプス太郎の本当の顔があらわになったッ!その名の通り、目が一つしかない異形の怪物であるッ!


「あらかじめ貴様らが来ることを予期して、こうして罠を仕組んでいたのさ!ワタルが食べたそのサンドイッチには毒を入れてある!常人ならとっくに死んでいる頃だろう!」


「そうなのかッッ!!」


「ああ!」


「ところでサイクロプス太郎ってどこまでが苗字なんだ?」


「“サイクロ”が苗字で“プス太郎”が名前だ。だから区切りはサイクロ・プス太郎だ!」


「そうかッ!よろしくなッ!」


「ああ!………………ああ!?なぜ生きている!?」


 ワタル、しれっと復活ッッッ!!!


「ふん、俺には超速消化術があるからなッ!そんな毒など効かないぜッ!」


 説明しよう!超速消化術とは、超速で食べ物を消化するれっきとした武術の一種であるッ!


(※超速消化術……江戸時代初期に、一人の空手家が編み出した武術。当時は食べ物の衛生状態があまり良くなく、食べ物がお腹に当たって食中毒で死亡するということも決して珍しくなかった。そこで編み出されたこの技は、胃液を限界まで強化することで食べ物を一瞬で消化することが特徴。しかし強靭な胃袋を持っていないと出来ないため、会得は楽ではない)


「さあプス太郎!覚悟しやがれ!」


 ワタルが構えたッ!とっさにプス太郎が声をあげるッ!


「待て、ワタル!私はコックだから、戦うことはできない!」


「なに!?」


「だから料理対決で勝負だ!」


「……いいだろう!」


「いいんですか!?」


 アリア、驚愕ッッッ!!!だがワタルは熱血なので、受けた勝負は断れないッ!


 それに、万が一負けた時は無理やり殴って突破すればいいだけであるッ!


「だが、どうやって勝敗を決めるんだ?」


「心配するな、ちゃんとした審査員を呼んでおいたぞ!おーい、入って来い!」


 プス太郎が声を上げると、奥から一人の人物が現れた!


「アッ!リベリオンじゃないか!久しぶりだなッ!何年ぶりだッッ!?」


「うん、実に5時間ぶりくらいだな」


 そう!今回の勝負の審査員はいつもの鎧に身を包んだリベリオンだッ!


「リベリオンは魔王サイドだが、種族は人間だからな!この戦いの公平な審査をしてくれると思って、転移魔法を使ってさっき呼んだんだ!」


「そうだったのか!よし、それじゃあ早速勝負だッ!」


 意気込むワタルッ!


「頑張ってくださいッ!」


 応援するアリアッ!


「帰っていいか?」


 帰りたいリベリオンッ!


 こうして、ワタルとプス太郎の料理対決の幕が開けたッッッ!!!


 次回「ワタルvs四天王の三人目!激闘必至の料理対決ッ!」に続くッッッ!!!


・参考文献

[1]食べる時の一般的なマナー……異世界転生出版


[2]超速消化術を会得するには?……異世界転生出版


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