表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/138

第47話 「その手があったか!ワタル、いい作戦を思いつくッ!」

 前回までのあらすじ! 捜索の結果、ついにワタルは脱獄囚の一人であるジンを発見! 早速戦闘を開始するが、敵の強力な電撃攻撃に苦戦! その時、たまたま通りかかった武闘家ガーランドがワタルに加勢! こうして、ガーランドとジンの熾烈な戦いが幕を開けた!











「うぉぉぉぉ!!!!!」


 腰を低く落とし、右肩を突き出しながらタックルを繰り出すガーランドッ! しかしその先で待ち受けるジンは、魔法で電気のバリアーを発生させているッ!


 このままでは、ガーランドはバリアーに激突して大けがを負ってしまうッ!


「まずい、止まれガーランドッッッ!!!」


 必死に叫ぶワタルッ! しかし、時すでに遅しッ!


 時速200キロを突破してしまったガーランドに、今さら“止まる”という選択肢はないッ!


 そして彼は、青白い火花をあげながらジンのバリアーと激突したッッ!!






 バチバチバチッッッ!!!






 火花が激しく爆ぜるッ! ガーランドの身体が痺れるッ! ガーランドのスキンヘッドが輝くッ!


 だがッ! それでもッッ!!


 ガーランドは、直進をやめないッッッ!!!


「な、なにィィィ!?」


 バリアーを突き抜けて無理やり肉薄してくるガーランドに、ジンは驚愕の声を上げたッ!


「ぅううぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」


 これが“漢”の気合いッッッ!!!


 これが“漢”の気迫ッッッッッ!!!!!


 数百万ボルトの電流が流れようと、決して攻撃をやめないッ! 絶対に静止(とま)らないッッッ!!!


 そんなガーランドの熱き雄姿に、読者の皆様は感動の涙が静止(とま)らないッッ!!


 しかし敵であるジンも、一筋縄ではいかないのだッッッ!!!


「くっ、だったら!」


 すかさずジンは、右に跳びつつ空中でガーランドの横腹に蹴りを入れたッ!


「ぬぅ!?」


 横から衝撃を加えられたガーランドはたまらず姿勢を崩し、そのまま地面に激しく転んでしまうッ!


 あの避け方は、合気道や中国武術の詠春拳などで見られる動きッ! すなわち、強力な力を持たない者でも扱える、護身術であるッ!


(護身術……“相手を倒すこと”よりも“相手に倒されないこと”を重視した知識や武術の総称。女性や子どもなど、比較的非力な人でも扱えるものが多い。そのため、今渋谷の女子高生達の間でこの“護身術”が流行っているということは、読者の皆様であれば既にご存知であろう。ちなみにワタルは、5歳の頃に世界中の護身術を身につけており、その偉業がたたえられギネスブックにも載っている)


「はぁ……はぁ……あ、危なかった……」


 ジンは冷や汗を流しながら言ったッ!


「クソッ! おいッ! 大丈夫かガーランドッッッ!!!」


「大丈夫だ! ワタル!」


 ボロボロになりながらも立ち上がるガーランドッ! だがこのままでは、ジンに決定打を与えることが出来ないッ!






 ――と、その瞬間ッ!


 ワタルの脳裏に、電流が駆け巡ったッッッ!!!


 と言ってもそれは、ジンの攻撃によるものではなくッッッ!!!


 ワタルが、画期的な作戦を思いついたという意味であるッッッ!!!


「ジンッ! 作戦を立てるから時間をくれッ!」


 土下座をしながら嘆願するワタルッ! あまりの勢いに地面に半分体が埋まってしまっているッ!


「ふん、いいだろう。せいぜいあがくがいい」


 ジンはCOOLに髪をかき上げて言ったッ!


 こうしてワタル、アリア、ガーランドによる作戦会議、開始ッッッ!!!


「ワタルさん、何かいい案でもあるんですか?」


「ああ、任せろッ! 俺達の力を集結させて、ジンを倒すぞッ!」


「よし、お前を信じよう。それで、作戦の内容は?」


「うむ、それはだな……ゴニョゴニョ……ッッッッッ!!!!!」


「おお、それはいいアイデアですね!」


「一か八か、それに賭けよう!」


 そして作戦会議を終了した3人は、キリッとした表情でジンをにらんだ!!


「ふん、どんな作戦を立てたか知らないが、僕をそう簡単に倒せるなんて思わない方が良い」


 相変わらずCOOLな表情で言うジンッ! キザであるッッッッッ!!!!!


「よし、行くぞ皆ッ!」


「はい!」


「ああ!」


 するとガーランドはおもむろに腰を低く落とし、キラキラに艶めくスキンヘッドを前に突き出したッ!


「……? 一体、何をするつもりだ?」


 相手の不審な動きに、ジンは思わず首をかしげるッ!


「よし、2人とも! 準備はいいぞ!」


「よっしゃあッ! やったれアリアッッッ!!!」


「任せてください!!!」


 アリアは元気よく返事をすると、何故かガーランドの頭に向かって右手を掲げたッ!


「ど、どういう事だ!?」


「こういうことです!」


 アリアは叫びつつ、右の手のひらからまばゆい光を出すッッ!!


 その白い発光は、第43話で肝試しに行った際に使った魔法である!!!


 すなわちアリアは、その魔法の光を、ガーランドの頭目がけて放出しているのだッッッ!!!


 もうお気付きであろうッ!


 そうッ! アリアが放った光は、ガーランドの坊主頭で反射されることによって何倍にも増幅ッ!


 猛烈なフラッシュを発生させたのだッッッ!!!


「くらえ! “神が与えし頭部の輝き(フラッシュ・ヘッド)”!!!!!」


「ぐ、ぐわあぁぁぁぁぁ!」


 ガーランドの頭部の輝きが、ジンの網膜に絶大なダメージを与えるッ! これによってジンは一時的に失明ッ! 攻撃を与えるチャンスが生まれたッ!


「いまだワタル!!!」


「応ッッッ!!!」


 ワタルは鋭く叫ぶと、右手の拳に熱血エネルギーを集中させるッッッ!!!


 そしてッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!











「打ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」











 彼はその拳を、時速300キロのスピードで地面に叩きつけたッ! すると地面に解き放たれた熱血エネルギーが、地中で急速に膨張ッ! その摩擦熱によって、空中に巨大な火の玉が発生ッッッッッ!!!!!


 なぜそうなるのか、原理(アルゴリズム)がまるでわからないッ! だが、そんなことはもはやどうでもいいッッッ!!!


「行けッッッ!!! 炎よッッッ!!!」


 ワタルが命令すると、その火の玉はまるで意思を持っているかのようにジン目がけて飛んでいくッ!


「な、なんだ!? ちくしょう!!」


 前が見えないジンは、破れかぶれで電気のバリアーを発生させたッ! 果たして、ジンとワタルの戦いの行方はッッ!?


 次回、「神業!ワタルvsクラックッ!」に続くッッッ!!!


・参考文献

[1]人間はどこまでの電流になら耐えられるのか?……異世界転生出版


[2]護身術入門……異世界転生出版

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ