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第37話 「ワタルvsオーブの守護霊!言うまでもなくワタル圧勝ッ!」

 前回までのあらすじ!


 最後の1つとなったオーブを求めるワタル一行は、森の中の祠へと到達した! そしてワタルは周りの忠告も聞かず祠を破壊! するとその中に入っていたオーブから、謎のガスが発生!


 確実にやばい!


 結果、そのガスを吸ってしまったリベリオンは“ゴースト”というオーブの守護霊に憑りつかれてしまった! 果たしてワタルは、リベリオンの身体を取り戻すことが出来るのだろうか!?











「……」


「……ッッ!!」


 森の中でにらみ合うゴーストとワタル!! その距離は約5メートルッ! 一歩大きく踏み込めば腕が届く、まさに一触即発の距離である!!


(どうする……奴は今、リベリオンの力だけでなくオーブのエネルギーも持っているッ! 真正面からの攻撃では勝ち目がないッ!)


 ワタルは、考えたッ! この状況で勝てる最善の手段をッ!


 まず一番の問題はリーチッ! ワタルは素手で戦っているのに対して、相手は刃渡り1.2メートルの剣を持っているッ! この時点で不利だッ!


(どうする……ッ! まずは熱血白羽取りであの剣をへし折ってしまった方が良いか……ッッ!?)


 ちなみに、“熱血白羽取り”に関しては第4話を参照してくれッ!


「どうした? 来ないのか? ならば……こちらから行くぞ!」


 そう言うと、ゴーストはワタルに向かって突進してきたッ!


 そして強烈なスピードで剣を振り下ろすッッッ!!!


「クッッッ!!!!!」


 彼は素早い身のこなしで斬撃を避けたッ!


(無理だッ!! 以前リベリオンと戦った時は剣を受け止めることができたが……あの時よりも斬撃スピードが増しているッ!)


 そうッ! オーブのエネルギーのおかげもあってか、攻撃速度が普段のリベリオンのものよりも格段に速いのだッ!


「頑張ってくださいワタルさん!」


 アリアは必死にワタルを応援したッ!


(ちくしょう、まずいぞッ! このままでは、リーチの差で負けてしまうッッ!! ……いや、待てよッッ!?!? 一つだけあるぞッ! リーチの差を逆転させる方法がッ!)


 この時、ワタルの脳裏に電流走るッッッッッ!!!!!


「閃いたッッッッッ!!!!!」


 すると彼はおもむろに、傍に生えていた全長15メートルはある大木をガシリと掴んだッ!


 そしてッッッ!!!


「覇ッッッッッ!!!!!」


 気合を入れて、大木を地面から引き抜いたッッッッッ!!!!!


「な、なにぃ!?」


 ゴースト、驚愕ッッ!!!!!


「覚悟しやがれゴーストッ! リベリオンの身体、返してもらうぜッッ!!」


 ワタルは大木を担ぎあげて叫んだッッッ!!!!!


 ゴーストの武器のリーチ、1.2メートルッ! それに対してワタルの武器のリーチ、15メートルッッ!!






 圧倒的リーチ格差社会の完成ッッッッッ!!!!!






「くっ! だが、そんな大木、振り回せるはずがない!」


 ゴーストは油断なく剣を構えながら言ったッ!


 無論常人であれば、15メートルの大木など振り回せはしないだろうッッ!!











 ――常人であればッッッッッ!!!!!











 もうお気付きであろうッッ!! ワタルは常人ではないッッ!!


 彼は小学生の頃に年齢制限を無視して無理矢理オリンピックに出場し、結果陸上競技の全種目で金メダルを取ってしまい出禁になった漢であるッッッッッ!!!!!


 故にッッ!!


 大木ぐらいなら振り回せるッッッッッ!!!!!


「フンッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」


 ワタルは大木を威勢よく持ち上げ、ゴースト目がけて振り下ろしたッッ!!


「!!!!!!!!!!」


 開いた口が塞がらないといった様子のゴーストッ!


 そしてッ!






 ズドンッッッッッ!!!!!






 そのまま彼女は、ワタルの大木に押しつぶされたッッ!!











 数分後ッ!


「う、うーん……」


「あ、起きましたか?」


 リベリオンは気絶から目を覚ましたッ!


「こ、ここは……」


「まだ起き上がっちゃだめですよ! 傷の治療中です!」


 アリアはそう言うと、リベリオンの腕に触れたッ! そして手から緑色の光を出し、傷ついた箇所を治療していくッ!


「そうか……そういえば私は、身体を乗っ取られていたのか……」


「ええ。でも、ワタルさんが倒してくれましたから、もう安心です」


「……そういえば、ワタルは?」


 リベリオンは寝ころんだまま首を動かし、辺りを見回すッ! しかしどこにもワタルの姿は見当たらないッ!


「ああ、ワタルさんなら……ドラゴンと、戦っているところです」


「……は?」


 アリアの口から飛び出した言葉に絶句するリベリオンッ!











 それは、リベリオンが目覚める少し前のことッ!


「これでよし……とッ!」


 ワタルは大木の下から気絶したリベリオンを引っ張り出し、地面に寝かせたッ!


「アリアッ! リベリオンの回復、頼めるか?」


「任せてください!」


 そう言ってアリアがリベリオンの元に駆け寄った、その瞬間ッ!


 彼らの周囲が、唐突に暗くなったッ!


「……ッ!?」


 焦ったワタルが空を見上げるとッ!


 なんとッ! そこにはッッ!! 空を飛ぶドラゴンの姿があったッッッ!!!


 巨大な体躯に、長い首と尖った翼ッ! 数日前にワタルが遭遇した、あのドラゴンが太陽を遮って現れたのであるッッ!!


『見事だ、ワタルよ……』


 ドラゴンはテレパシーを通じてワタルに語り掛けてきたッ!


『まさか、本当にオーブを5つ集めて来るとはな……』


(当然だ、俺を誰だと思っているッ! さあ、約束通り俺と戦えッ!)


 ワタルは、仁王の形相でドラゴンを見上げながら念じるッ!


『無論だ。さあ来い、私の背中に乗れ。決闘にふさわしい場所へと移動するぞ』


(よし、分かったッ!)


 ワタルはコクリと頷くと、アリアの方を振り返って口を開いたッ!


「アリアッ! 俺はドラゴンと戦ってくるッ! リベリオンのこと、頼んだぞッ!」


「はい!! ワタルさんも、頑張ってくださいね!!」


 彼女は元気よく応えたッ!


「それじゃ、行ってくるッ!」


 そう言うと彼は、勢いよく垂直にジャンプッ! そのまま高度900メートルを優雅に旋回飛行していたドラゴンの背中に飛び乗ったッッ!!


(行くぞ、ドラゴンッッ!! 決戦の地へッッッッッ!!!!!)


 次回、「ついに開幕!ワタルvsドラゴンッ!」に続くッッッ!!!


・参考文献

[1]徹底解説!~大木の振り回し方~……異世界転生出版


[2]オリンピックの年齢制限について……異世界転生出版

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