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第132話 「驚天動地の最終回!さらばワタルッ!(Part3ッッ!!)」

 前回までのあらすじ! 戦火に包まれたスカイ王国で、懸命に消火活動をするリベリオンとアリア! するとそこにオークが現れ、大ピンチに! だが颯爽と登場したブレイド・マリー・ジョニーの3人によってオークは倒された! そして街の消火活動を彼ら3人に任せ、リベリオンとアリアはワタルの元へと急ぐのであった……!











 一方その頃ッ!


 ワタルとデウスは、燃え盛るスカイ王国の中心に位置する繁華街の大広場にて、(タイマン)っていたッッ!!


 デウスが引き連れてきた魔物たちを恐竜のギラが蹴散らしてくれたおかげで、2人の決戦を邪魔するものは皆無であるッッッ!!!


「うおぉぉぉッッッッッ!!!!!」


「はぁぁぁぁ!!!」


 互いに力強く雄たけびをあげながら、拳を交え合うワタルとデウスッ!


 そのあまりにも素早いインファイトの応酬を、常人の目で捕えるのは不可能ッ!


 故に、小説で描写することもできないッ! 読者の皆様それぞれの想像力で補っていただきたいッ!


 その時、デウスは攻撃する手を止めると、一気に後ろへジャンプしたッ!


 ワタルと距離を取ると、深く息を吸って呼吸を整えるッ!


「ふぅ……やはり貴様は強いな、ワタルよ!」


「ああ、俺もそう思うッッ!!」


 ワタルは油断なくファイティングポーズをとったまま言い返したッ!


 それを聞いたデウスは不敵にニヤリと笑い、両拳を掲げるッ!


 そして彼が力を込めると、両手がどんどんどす黒いオーラに包まれていったッッ!!


 あれは魔王デウスの得意技、“硬手(こうしゅ)”ッッッ!!!


 そもそもは暗黒武術協会の会長・カルマが弟子であった彼に教えたものであり、その性質は、魔法のエネルギーを両手に集中させることによって拳の強度を極限まで高めるというものであるッッッ!!!


「久しいな……この(たかぶ)り! 高揚感!」


 そして魔王は地面を蹴り、一気にワタルとの距離を詰めていったッッ!!


「……来いッッッ!!!」


 仁王の形相で待ち構えるワタルッ!


「はぁあああ!!!」


「ドリャァァァーーーッッッ!!!」


 そして、デウスの右ストレートとワタルの左ストレートが激突したッッ!!






 ゴオォォォンッッッ!!!






 凄まじい衝撃ッ! 吹きすさぶ強風ッ! ワタルの学ランが、デウスのロングコートが、バサリとはためいたッ!


 その圧倒的迫力は、恐らく画面越しにも読者の皆様に届いているはずだッ!


 さらにデウスは空いている左手で手刀を作り、ワタルの右わき腹にチョップしたッ!


 が、無駄ッ! ワタルの鋼のように鍛え上げられたわき腹は、デウスのチョップ程度ではアザにもならないッ!


「武ッッッッッ!!!!!」


 ワタルはすかさず右足を上げ、デウスの腹を蹴り飛ばしたッ!


「ぬぅ!」


 痛みをこらえながら後ずさるデウス!


 そしてワタルは休む暇を与えず、追撃を開始したッ!


「破ッッッ!!!」


 鋭く息を吐き、気合一閃ッ!


 デウスの顔面目がけて飛び蹴りをかましたッ!


 その破壊力はまさに一騎当千ッッ!! 並の人間がまともに喰らえば、一瞬で死すッッ!!


 しかし言うまでもなく、デウスは“並の人間”ではないッ!


「はぁっ!」


 凄まじい反射神経で反応した彼は、硬手を発動させた両手をバッと上げて、ワタルの蹴りをガードしたッ!


「やるなッッ!!」


「まだまだ!」


 デウスはそう言ってワタルの足を掴むと、そのまま彼を力任せに地面に叩き付けるッッ!!






 ズドンッッッ!!!






 圧倒的破壊力ッ!


 ワタルが叩き付けられた箇所に、小さなクレーターが出来上がったッ!


「~~~ッッ!!」


 声を上げることもできず、ただただ悶絶するワタルッ! 一瞬意識が飛びそうになったが、渾身の力で立ち上がると素早く後退したッ!


 するとデウスは不気味に口角を上げてニヤリと笑い、腰を低く落としながら口を開くッ!


「さあ、そろそろ……フィナーレだ!!!」


「ッ!?」


 その瞬間ッ!


 デウスの全身から、紫色のオーラがあふれ出てきたッ!


「な、なんだ……ッッッ!?!?」


 今まで見た事のない技に、思わず困惑するワタルッ!


「これぞ魔王神拳奥義、“覇王風月(はおうふうげつ)”! 全身を魔力のオーラで包むことで、身体能力と耐久性を極限まで強化する! 言うなれば拳のみを強化する“硬手”の全身版といった所だ!」


「なるほどなッ!」


 ワタル、納得! 圧倒的納得ッッ!!


 そしてデウスは地面を蹴ると――今までとは比べ物にならないスピードで、ワタルに接近してきたッッッッッ!!!!!


 そのタイム、恐らく0.1秒……いや、0.000000000000000000001秒にすら満たないッッッッッ!!!!!


 もはや瞬間移動と表現するのが相応しいほどの速度ッッ!!


 そこから繰り出される一撃は、無論強烈ッ! 無論神速ッッ!!


「――ッッッ!!!??????????」


 故にワタルは、一瞬気が付かなかったッ!


 自らの腹に、デウスの突きが直撃しているという“事実”にッッ!!


「なん……だと……ッッ!!」


 錯覚だろうかッ? いいや、錯覚ではないッ!


 これは現実ッ!


 デウスの突きは確実にワタルの腹部を直撃し――そのまま彼は、勢いよく後ろに吹き飛ばされたッッ!!


「絶望しろ……これが魔王の全力だ!!!」


 次回、「驚天動地の最終回!さらばワタルッ!(Part4ッッ!!)」に続くッッッ!!!

・参考文献

[1]2019年版:かっこいい必殺技の名前大百科……異世界転生出版

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