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第124話 「緊急発進!熱血騎兵グレートガイMk-Ⅱッ!」

 前回までのあらすじ! スカイ王国に突如ティラノサウルスが襲来! これを迎え撃つワタルに、天才研究者ラモンはとある“秘密兵器”を託した! その名は……熱血騎兵(ねっけつきへい)グレートガイMk-Ⅱ(マークツー)!!!











 というわけで、早速ワタルとラモンは研究所最奥にあるガレージへと移動してきた!


 100メートル四方の広大な空間に足を踏み入れたワタルは、そのガレージの中央に置かれた巨大な鉄の塊に目を見張るッ!


「あ、あれが……熱血騎兵(ねっけつきへい)グレートガイMk-Ⅱ(マークツー)かッッッ!!!」


「ああ、そうだ!」


 ラモンは勢いよく頷いた!


 その鉄の塊は、言うなれば全長8メートル程の巨大な騎士であるッ!


 滑らかな流線型の鎧に身を包んだロボットで、全体的なデザインは以前のグレートガイとほぼ同じッ!


 しかし、1つだけ大きく異なる点が有ったッ!


 それは、色ッ!


 グレートガイのボディカラーが純白であったのに対し、2号機に当たるMk-Ⅱ(マークツー)のボディカラーは……深紅ッッッ!!!


 すなわち、真っ赤ッッッ!!!


「どうだいワタル君! かっこいいだろう!」


「ああッ! めちゃくちゃかっこいいなッッ!!」


 ワタルは目を光らせて叫んだッッ!!


「よし、もうあまり時間がない! 早速機体に乗り込んでくれ!」


「応ッッッ!!!」


 言うが早いかワタルはぴょんとジャンプし、機体腹部の大きく開かれたハッチからコックピットに入ったッ!


「ああ、懐かしいなこの感じッ!」


 計器類の一切ない、広々としたコックピットを見渡しながら言うワタルッ!


 そう、このマシンはレバーで扱うのではなく、操縦者の動きをそのままトレースすることで動かす!


 ワタルがコックピット内でキックをすれば、同様にグレートガイMk-Ⅱ(マークツー)もキックをするというわけだッ!


 するとその時、天井のスピーカーからラモンの声が響いてきた!


「どうだいワタル君! いけそうかい!?」


「ああ、大丈夫だ!」


 ワタルが元気に返事をするのと同時に、研究所ガレージの天井が開いたッ!


 燦々と輝く太陽の光がそこから差し込み、グレートガイMk-Ⅱ(マークツー)の赤いボディを美しく照らすッ!


「よし、行くぞ! 熱血騎兵(ねっけつきへい)グレートガイMk-Ⅱ(マークツー)、出撃だ!」


 ラモンの力強い宣告と共に、マシンに電源が入った!


 そして永い眠りから覚めたかのように、兜の奥のモノアイが青く光るッ!











 時刻は午後3時ッ!


 スカイ王国近くのとある森を、全長6メートル程の巨大なティラノサウルスが闊歩していたッ!






 ズシンッ! ズシンッッ!!






 ティラノサウルスが一歩を踏み出す度に、森が揺れるッ!


 ――と、その時ッ!


 ティラノサウルス前方の上空から、1つの飛翔体が猛烈なスピードでやってきたッ!


「ウォォォォォッッッッッ!!!!! 待たせたなぁッッッッッ!!!!!」


 その正体は、言うまでもなくワタルが駆る鋼鉄の騎士、熱血騎兵(ねっけつきへい)グレートガイMk-Ⅱ(マークツー)であるッッ!!






 ドシンッッッッッ!!!!!






 砂埃を舞いあげながら、豪快に片膝で着地するグレートガイMk-Ⅱッッ!!


 そしてゆったりとした動作で仁王立ちし、腕を組んだッ!


「俺の名はワタルッッッ!!! 熱血武闘派の高校生だッッッ!!! そしてこいつはグレートガイMk-Ⅱッッッ!!! 熱血武闘派のロボットだッッッ!!!」


 コックピット内のワタルの声が、スピーカーを通じて周囲の森に響き渡るッ!


 すると奇妙なことに、ワタルの脳内に直接声が聞こえてきた!


『お前は……ワタル、というのか……私の名はギラ……覚えておけ……』


「ッ!?」


 ワタル、驚愕ッ!


 突如として聞こえてきた野太い男性の声に、開いた口が塞がらないッ!


「こ、この声……まさか、目の前のこいつが……ッッ!?」


 すると前方の“ギラ”と名乗るティラノサウルスが、挨拶をするかのようにちょこんとこうべを垂れたッ!


「な、なんだとッッ!?」


『驚いたかね、人間よ……』


「ああッ! めっちゃ驚いたッ!」


 そう言ってコクリと頷くワタルッ! それに呼応してグレートガイMk-Ⅱも頷くッ!


『ふふ、だが私も驚いているよ……数年見ない間に、まさか人間がこのような兵器を作り出すとはな』


 深紅の機体を見つめながら語り掛けてくるギラッ!


「おい、ギラッ! お前の望みはなんなんだッ!?」


『望み、か……強いて言うなら、人類の滅亡かな……』


「な、何ィーーーッッッ!?!?」


 衝撃の展開ッ!


 ワタルの頬を冷や汗がしたたり落ちるッ!


『私が人類を憎む理由を説明しよう。数万年もの昔、すなわちこの大陸に人類が生まれるよりも前……私の種族は、ここで繁栄を極めていたらしい……』


「ほう、そうなのかッ!」


 ワタルのいた世界の恐竜も、大体そんな感じだッ!


『だが後から誕生し、急激に文明を発展させてきた人類は、私の先祖を“見た目が恐ろしいから”という理由だけで攻撃しだした……! 私達は本来非常に大人(おとな)しい種族なのに、なんともひどい話だ……』


 爬虫類特有のぎょろりとした目を悲し気(かなしげ)に潤ませながら語るギラ!


『やがて……人類は魔法の他に“科学”というものまで発展させ、都市から発生した排気ガスが我々の住む自然の環境を悪化させた』


「なるほど、悲惨な話だなッッ!!」


 読者の皆様が住む世界において環境破壊は大きな社会問題となっているが、どうやらそれは異世界でも同様らしいッ!


『その結果、私の同族は急激に数を減らしていき……今では、もう私一匹となってしまったのだ……』


 そこでギラは話を一旦区切り、ゆっくりと首をもたげながら続けたッ!


『だから、私は人類に復讐する! まずは手始めに、スカイ王国の愚かな人間どもを全員喰ってやるのだ!』


「うるせーーーッッッ!!!」


 ワタルはいきなりキレたッッッ!!!


 次回、「激突!恐竜vsグレートガイMk-Ⅱッ!」

・参考文献

[1]恐竜の歴史……異世界転生出版


[2]環境破壊と人類の発展……異世界転生出版

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