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果たし状はラブレターの前に!   9

ついにラブレター編、完結です。

この後は短めの番外編を入れる(予定)です。

まぁ勢いだけで書いてますから変わるかもしれないのでそこはご了承お願いします。

「お前たち!何やってんだ!」

 僕が拠点を爆破しか、サヤエンドウが僕の頭目がけてデザートイーグルをぶっ放そうとしたちょうどその時、廊下に響く教師の怒号。それに驚き両者の動作は中断させられる。

「ええ?なんでココが?」

 今まで気づかれなかったのに…。

「そりゃあ一か所でずっとドタバタしてれば気付かれるわなぁ…」と圭太。

「あ~確かに」

 とサヤエンドウ。言われてみれば銃声などの戦闘音はシステム外にいる先生には聞こえないけれど、足音や声は普通に第三者に聞こえてしまう。今後校内で戦う時は同じ場所で長時間闘わないようにしよう。

「って今それどころじゃあない!!」

 不幸中の幸いと言うべきか、僕達を誰何(すいか)したのは物理の浅沢先生。近眼でしかも足が遅い。この距離なら顔までは分かっていない…はずだ。

「正宗は二人を!」

「お、おう!」

 二人というのが麻乃と真田さんだという事くらい、言われなくても解るだろう。

「俺たちも急ぐぞ!」

 圭太の声に促され、竹川中学組も逃走を始める。さっきまで僕より足が速かったサヤエンドウと、ほぼ同じ速度で走っている。どうしてこのスピードがゲーム中に出なかっただろう僕。わけがわからないよ。


 どうにか校舎を脱出した僕達四人。正門から少し離れた所には既に正宗と麻乃、真田さんの姿。

「は、速かったじゃん…」

 てっきり僕等の速いかと思ったんだが。

「なんとなく他の校舎見てたら巡回中の先生を見つけてな。いざという時にそなえて先に玄関付近で待っていたんだ。

「ってことらしい」

「ミヤミヤ頭いいね~」

「ありがとう、じゃあ私と麻乃ちゃんはこれにて。あ、そうだ」

 サヤエンドウに視線を向ける真田さん。

「そこの散弾銃使い」

「遠藤沙耶よ。沙耶でいいわ、そこのアホ男子どもみたいにサヤエンドウとか呼んだら許さないから」

「ああ、では沙耶さん。この借りはいつか返す」

 大胆なリベンジ宣言にサヤエンドウはにかっと笑い、

 「いいわ。何度でも返り討ちよ」と返す。

「じゃあねぇ~爆弾使いの人~。また今度一緒に遊ぼうね~」と麻乃。

「今度は学校じゃない所で戦いたいわ…」

 爆弾使いの人こと佐和田さんがため息をつく。

「同感」

 もうあんなサプライズはイヤだな。

「俺たちも帰ろうぜ、もう六時だ」

「確かに、じゃあまた来週」

 家への方向の違いで僕と正宗、それにサヤエンドウ。圭太の佐和田さんの二グループが出来上がる。


「それでサヤエンドウ?僕等のチームに入る決心ついた?」

 帰り道も中ほどにさしかかった所でちょっと聞いてみる。

「はい?」

「い、いやさっきのゲーム、僕等が勝ったじゃん。そしたら考えるって木曜日言ってたよね」

 と聞いてみたところ『コイツ何いってんの?』と言いたげな顔をするサヤエンドウ。

「アンタ何言ってんの?」あ本当に言った。「最後のあの一戦、どう考えてもウチのデザートイーグルがアンタの頭吹き飛ばすほうが早かったわ…ん?何よ、その『キミ何言ってんの』とでも言いたげな顔は?」

「サヤエンドウこそ何言ってんのさ」「ホントに言うかねアンタ」「僕に言わせればあの一戦、そっちが僕をヘッドショットするよりこっちが拠点爆破する方が早かったよ絶対」

「いや、ウチの射撃の方が早かった!」

「いーや、僕の爆破の方が先だね絶対」

「ウチ!」

「僕!」

「絶対ウチ!」

「断然僕!」

「じゃあもう一回やってみる!?」

「おういいよ!…あーゴメン。やっぱ無理」

「そうよねー」

 じゃあどうやって決着を着ければ…あそうだ。

「「正宗ッ!」」

「はいはい何の用?」

「「最後の一撃、早かったのはウチだよねっ!」」

 第三者のジャッジに全てを賭けることにする。

「あーごめん、俺その瞬間見てなかったわ…ってか勇気ィ!」

「は、はい何でしょうか!」

 激しめの剣幕についビックリする。

「さっきの事、本当なの?」

「さ、さっきの事って?」

「もしこのゲームに俺らが勝ってたらサヤエンドウが俺らのチームに入ってたって!!」

 や、やっぱりそれだよね…。

「い、言ってなかったっけ…」

「聞いてないよッ!俺と真田さんのサヤエンドウとの決着どーすんのさ?」

「ご、ごめん…」

「変な言い方になっちまうケド、今回俺たちが勝たなくてほんと良かった」

 確かに変な言い方だが、これは僕も同感。あんな尻切れトンボな結果に終わったから、今度はしっかりはっきりと決着を着けたい。

「それはウチも同感。今週と来週末に杏梨と一緒にどっかの交流戦で腕磨こ。そしてアンタらともう一度勝負したいわ」ここでサヤエンドウは一度言葉を切って不思議な笑み「まぁ、その機会は案外すぐかもね」

「それって、再来週にでももう一回僕らに挑戦するって意味?」

「ん~、そうじゃなくって…まぁそれでもいいんだけど…近いうちにARG絡みでなんか一騒動ありそうだな~ってこと」

 まぁ根拠の無い女のカンだけどね。と付け足す。

「じゃあその時になったら考えよう。じゃあねサヤエンドウ、また来週」

「サヤエンドウ言うな」

「サヤエンドウじゃあねサヤエンドウ!」

「サヤエンドウ言うなって言ってるでしょうが!しかも二回も!」

 からかいながら逃げる圭太を、サヤエンドウが追いかけ回す。同じ近接型同士、仲いいなぁ…。

「明日は一日、家でのんびりしてよ…」ネットでARGの動画でも見よ。

 そう決めた僕は正宗とサヤエンドウの鬼ごっこをしばし眺めた後、我が家へと向かう。

毎回毎回この駄文につきあっていただきありがとうございます。

おもえばこのラブレター編、九話分書いてたんだ俺…


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