第8話〜終わりなき人間兵器〜
「さーて。今から何しようかな〜。とりあえずこの政府の本館はもう必要ないな」
鷹一は体の周りに光を集めた。
そして集めた光を政府の本館の周りに放った。
鷹一はまた光を集めそれを本館の出入り口に向かって放った。
出入り口には大きな穴があき連鎖反応で建物が爆発した。
「最後にいい音楽奏でれて良かったな。兄貴」
爆発した瓦礫のしたから鷹一がでてきた。
「派手にやったな。あいつ」
「あぁ。幽鬼が手を出さなければ俺たちが何とかしたものを」
「だな。まったく。厄介な人間兵器などただの兵器にすぎない。人間でもない兵器などただの雑魚だ」
「まて。もし奴がだ。覚醒しすぐに龍が使えたんだろ?幽鬼があの秘技を使えたんだ。奴も使えるんじゃ・・・」
「わからん。だがこのままほっとく訳にはいかんだろ。我々にも責任がないわけでは無い。我々も死を持って責任を果たす」
「O.K.」
政府本館から少し離れたビルの屋上に四人の男がいた。
その男達の腕には龍の入れ墨が入っていた。
「鷹一大丈夫かな?ねぇ?聞いてんの?」
「あぁ。聞いてるよ。あいつは大丈夫だと思うぞ。死ぬわけ無いって。琴は気にしすぎだ」
「だってさぁ。兄貴も鷹一と戦ったことないんでしょ?」
「無いが分かるんだ。なんかヒシヒシと強さがな」
「私にはわからないけどね。えっ?鷹一?」
琴と琴の兄貴がいた喫茶に鷹一がやってきた。
「鷹一か?政府つぶしたのか?」
「誰だ?テメェ?なれなれしく話かけんじゃねぇ!」
「んだと?鷹一、お前はどうしたんだ?何があった?」
「うるせぇんだよ!雑魚が!」
「やめてよ!もう、鷹一どうしたの?」
「あぁ?お前等と話してるといらいらしてきた」
鷹一は黒い光を集め龍を作り上げた。
「どうだ?怖いか?死ぬときは痛くないよ。多分ね」「逃げろ。琴」
「でも」
「早く!あいつは俺が止めとくから。お前は死んじゃだめだ。俺の分まで生きろ」
琴は裏口の方へ走っていった。
「いいねぇ。兄弟愛ってのは」
「勝負だ!鷹一」
琴の兄貴は決して弱くはない。
「その勝負待て」
「誰だ?殺されたいのか?」
「調子にのるな!貴様を野放しにするのはもう終わりにすることになった!」
「あぁ?野放しだぁ?」
「話はもう終わりだ。そこの男。貴様は普通の人間なのだろ?早く逃げろ」
「あっ・・・あぁ」
琴の兄貴は走って店をでた。
「速く力を使えよ」
「使ったらあんた死んじゃうよ?いいの?」「いい加減に目をさませ!もう元に戻ってるんだろ?お前の兄貴は死んだんだ。もう術はとけてるはずだ」
「ばれてたか。力に溺れていたんだよ。俺は、馬鹿だった。殺すなら殺せ」
「ふん。殺しはしない、その力は人のために使うんだ」
「無理だよ。もう俺にはそんな資格はない」
鷹一の体に黒い光が集まり、その光が鷹一の体の中に入っていった。
「何をするきだ!やめろ!死ぬぞ」
「死んでいいのさ。もう俺には何もないから、琴をも殺そうとした。うっ・・・」
鷹一は大量の血を吐いた。
「鷹一!貴様死んだらゆるさんぞ!琴と結婚するんだろ?」
琴の兄貴が戻ってきた。
「そんな約束した覚えはないが?」
「約束したじゃないか。生きて帰ってきたら付き合うって」
琴も戻ってきた。
「約束したか?ふっ・・・その約束は守れそうにないなぁ」
鷹一はその場に座り込んだ。
「そんな・・・」
鷹一の体から光があふれだした。
「もうお別れだ。地獄で待ってるよ。天国にいるかもしれない」
鷹一の体は光と一緒に消えた。
琴は泣き崩れ、琴の兄貴は黙って泣いた。これで終わったのだ。終わったと信じたい。
「おい。鷹一は死んだのか?」
「あぁ。死んだ」
「これで邪魔者はいなくなったな。人間兵器は俺たち四人だけ」
「これで世界はいや地球は俺たちの物だ」
まだ終わってはいなかった。事態は前より悪いかもしれない。
読んでいただきありがとうございます