第4話〜封印〜後編
「ん・・・。ここは?」
綺麗に掃除された部屋だ。
「そうか。あの時負けて気絶させられたのか。龍を封印したとかゆってたな。あいつ」
「目がさめましたか?」
「あぁ」
ドアの所に女の子がたっていた。鷹一と同じぐらいの年だろう。
「びっくりしましたよ。あんな所に倒れてたんですから」
「君が助けてくれたのか?」
「はい。ここまで、運ぶのに苦労しました」
「すまない。そしてありがとう」
「いえ。それにこの家は私たちには広すぎますから。体が良くなるまで、いてもかまいませんし」
「いや、遠慮しとくよ。ご両親に迷惑かけるだろうしな」
「両親はいないんです。離婚してこの家を残して出ていったんです。今は弟と私だけなんです。私どうしたんだろう。あなたに関係ないのにペラペラ喋りすぎましたね」
「いや、俺も同じようなものだ。この家に住ませてもらうよ」
「やったー!お兄ちゃんができた」
女の子の後ろから男の子が部屋に入ってきた。
「俺は鷹一って名だ」
「私は由希っていいます」
「僕は春樹だよ」
「春樹!学校に遅刻しちゃう。鷹一さん私たちは学校がありますんで。ゆっくり休んでください。お腹が減ったら冷蔵庫に作りおきしてあるんで食べて下さい」
「わかった」
由希と春樹は急いだ様子で学校に向かった。
「ふぅ、ややこしいことになったな」
鷹一は起き上がり、自分が寝ていた部屋を出た。
「しかし広い家だな。パソコンが2、3台あってもおかしくないな」
鷹一は1人ごとをいいながら書斎とかかれた部屋に入った。パソコンが1台あった。
「使わせてもらうかな」
鷹一はパソコンの置いてある机のいすに座りパソコンの電源を入れた。
「インターネットにアクセスしてと」
検索画面に政府と打ち込んだ。
「一件しかないか。とりあえずアクセスしてみるか」
検索画面にでていた政府とゆうサイトにアクセスした。
その画面には[パスワードを入力して下さい]とでた。
「パスワードだと?一般のサイトじゃないのか。パスワードか」
鷹一は[人間兵器]と打ち込んだ。[パスワードエラー!]
「違うかどうしたもんかな」
鷹一は悩み始めた。それから30分くらいたった。[ゆき][パスワード解除しました]
「おかしいな。由希ちゃんの名前でパスワード解除だと?おかしいな」
パスワード解除した画面には人間兵器開発といろいろと政府の情報がでてきた。
「これだからパソコンはいいんだよな」
鷹一が最初に目を止めた情報は[人体実験]だった。「気になるな。人体実験か」
そうゆうと人体実験の所にカーソルを合わせクリックをした。
[人体 実験を試みた。
まだ実験途中だ。
核エネルギーとはもともとは人間には備わっていない。
何らかの衝撃か、何かの突然変異でDNAが変化し核エネルギーになったと思われる。
それは人間の手でも変化できることはまだ証明されていない。
だが私はネズミにある物質を飲ませ続け1ヶ月たったときだった。
ネズミの体が二倍近くになり二本足で歩くようになり筋肉も発達した。
DNAを調べると核エネルギーができていた。
そして核エネルギーが覚醒するようにある物質を腕に注射した。
何とネズミは喋れるようになった。最初に喋った言葉は
「私を殺せ、殺してくれ」
だった。失敗した訳ではなかったが、ネズミは次の日死んでいた。死因は自分の力で自分を爆発させた。何てことだ。これは大発見だ。次は人体実験だ。だがそう簡単に人体は見つかるわけはなかった。そこで私は自分の娘と息子を人体実験に使うことにした。]ここで人体実験に関する資料は終わった。
「政府の奴らは何をたくらんでいるんだ?人間兵器を自分達で作るきか?」
鷹一はまたパソコンに見入った。
次に目を止めたのは人間兵器改だ。
[私は過ちを犯してしまったのだろうか。
人間兵器改は恐ろしく強い。
幽鬼様以上かもしれない。
まだ誰にも公表していない。
この人間兵器改は人間兵器の攻撃に対しほとんど効果はない。
人間兵器改には弱点は無いのだ。
人間兵器改はゆわば殺人マシーンなのだ。もう書くことは無い]
「人間兵器改だと?まったく政府とゆうのは何を考えているのやら」
鷹一はパソコンの電源を切った。
「ふぅ。敵が多すぎるな。暗武の陰条をまず倒さないといけないよな。彼奴は普通の人間のはずだしな」
そのころ政府の本館では・・・
「これが、人間兵器改か。強そうだな」
「幽鬼様。強そうなどとゆうレベルじゃありません」
「そうか。なら陰条に手合わせさせようか」
「はっ。私におまかせを」「貴様が俺の相手をするのか?」
「はい。そうです」
「そうか。普通の人間なら相手にならんぞ」
「私は普通の人間ではありませぬ」
陰条は一瞬で人間兵器改との間合いをつめた。
が暗武の前には既に人間兵器改はいなかった。
「後ろだ!」
人間兵器改は右手で陰条の背中に手を当てた。
「残念だがお前は死ぬよ」
右手から物凄い勢いで光のようなものが陰条の体を貫いた。
陰条の体に穴があき内蔵が一気にでてきた。
「ぐぇ。今日二回目のグロテスクだ。だが人間兵器改とゆうのは強いな。暗武の陰条を一瞬にして倒すとわ」
「あんたも殺してあげようか?」
人間兵器改は薄気味悪くにやけた。
「やめるんだ。黒木」
「ふん。まあいいや。いづれ強い奴と戦わせてくれるんだろ?」
「あぁ。いずれな」
「幽鬼様お時間が」
「わかった。じゃあまた来る」
「分かりました」
幽鬼は部屋でた。
「なあ、あの死体食っていいか?」
「ああ。ちょうど昼時だしな。骨もちゃんと残さず食いなさい」
「わかってる」
その食事の間その部屋には嫌な音が響いた。そのころ鷹一は・・・
「おかえり」
「ただいま、兄ちゃん」
由希と春樹が帰ってきた。
「体の方は?」
「大丈夫だ。完全に直ったよ」
「それは良かった。ご飯食べました?」
「いや。食べて無い」
「じゃあ支度しますから。春樹と遊んでやって下さい」
「わかった。じゃあ春樹。ゲームでもするか」
「やったー。姉ちゃん弱いから相手にならないんだよ」
「俺は強いぞ」
ゲームを始めて一時間ぐらいたった。
「兄ちゃん強いな。負けっぱなしだよ」
「まあな」
「ご飯できたよ」
由希が部屋まで呼びにきた。
「兄ちゃん。ご飯食べたら、もう一回勝負してね」
「あぁ」
そしてご飯を食べ終えた。
「よし兄ちゃん勝負だ」
「待ちなさい。春樹薬の時間でしょ」
「そうだった。忘れてた」
「待て。何の薬で何の病気だ?」
「えっ?お父さんが飲みなさいっていつも送ってくる薬だよ。病気の名前はわからないけど」
「お父さんの働いてるのはもしかして政府関係じゃ?」
「よく分かったね。そうだよ。政府で働いてるよ」
「!!!。その薬を飲むな!飲んじゃだめだ」
その時だった。玄関の扉が開きリビングに1人の中年男性が入ってきた。
「もう手遅れだ。今日で一年目だからね。核エネルギーが完全にできあがってるよ」
「お父さん?急にどうしたの」
由希がその中年男性に近づいた。
「待て。由希!」
呼び止めたのは遅かった。由希の腕に中年男性は一瞬で注射した。
「これで覚醒し人間兵器になるのだ」
由希の体か震えだした。「お父さん?うわぁぁぁぁ!」
由希の体の周りに青い光が集まりすごい光を放っている。
「成功だ!成功したぞ!ふはははは」
「兄ちゃん!僕のから他も変だよ!何かがこみ上げてくる。うわぁぁぁぁ!」
春樹の体の周りに赤い光が集まりだし強く光りだした。
「連鎖反応を起こしたのだ!これも大発見だ!」
「兄ちゃん・・・助けて・・・」
「助けてやる!」
鷹一の体も黒い光がつつんだ。
今までに無いぐらい強い光が鷹一を包んだ。由希の左手に光が矢のように現れた。
「力に頼るな!由希!目をさませ!お前と春樹だけは死なせたくない」
鷹一の左肩に炎の矢が刺さった。
「ぐっ!春樹も目をさませ!俺はお前達と戦いたくない」
由希が矢を放った。鷹一の右腕に突き刺さった。
「やれ!奴を殺してしまえ!」
「全部お前のせいだ!」
鷹一の黒い光が龍になり中年男性を食い殺した。
「一か八かだ!やるしかない」
鷹一は黒い光を由希と春樹の体に送り込んだ。
「よし!後は核エネルギーを取り除くだけだ」
その時だった。
春樹と由希がまた光の矢を放った。由希の矢は右胸に刺さり春樹の矢は心臓を貫いた。
「心臓をやられたか。だが俺は死ぬわけにはいかないんだ。黒き龍よ!春樹と由希の核エネルギーを食えそして俺と会ったこと、薬のことを全部記憶から消せ!」
鷹一の心臓からは大量の血が流れていた。すると由希と春樹はその場に倒れ込んだ。
「上手くいったようだな。良かった」
鷹一はそうゆうと家をでた。
「今思えば何で龍が使えたんだ?陰条が死んだのか?それしか考えれないしな。いろいろとやっかいだな」
鷹一は確実に政府に近づきつつある。鷹一の体は既に回復し心臓も治っていた。
読んでいただきありがとうございます。