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第2話

 

「ふふっ、あなたの肩にいる子が教えてくれたの!」


「……はあ?」


 少年は何もいない肩を見ると、また食べ始めた。

 私には"みんなには見えないもの"が見える。お父様にはそのことは誰にも話さないように言われている。


 家ということもありうっかり少年には話してしまった。


「ごめんね。気持ち悪かったよね?」


 反応が怖くてうさぎのぬいぐるみに顔を埋めながら聞く。


「…別に、どうでもいい。

 そんなことより、その名前で呼ぶな」


 もっと小さい頃は大人にも気味が悪いと言われたのでそれ以来人の反応が怖く、父や屋敷の人間以外に何事もなかったかのように言われたのは初めてだった。


「じゃあなんて呼べばいいの?」


 私もマドレーヌを一つ頬張りながら聞く。


「……レオ、でいいけど」


「レオね!ねえ、レオ…」


「愛しのレティ〜〜〜〜〜!パパもお茶会に入っれって〜〜〜〜〜!」


 ばん!と大きく扉が開かれた音がしたと思ったら屈強なお父様がデレデレとした溶けそうな顔で現れた。

 その衝撃でレオは食べかけのマドレーヌをポロッと落とした。


 するとお父様とレオが同時に動き、レオは私の腕を引っ張り、いつの間にか抱き抱えるような状況で頬に氷の氷柱みたいなものを当てられていた。


 お父様はというと距離があったこともあり、私の腕に引っ張ろうとしたが、敵わず大剣に手をかけたが、私を人質に取られているとわかるや否やそのままの体勢で止まっている。


「……おいクソガキ。レティを傷つけたらどうなるかわかってんのか?」


「ぱ、パパ落ち着いて、レオも…どうしてこんなこと?」


「黙れ、動くとこいつをこれで刺す。」


 氷のつららのようなものを今度は喉元に当てる。

 どうして?友達になれると思ったのに…思わず涙が出る。


 私の涙の雫がつららを持っている手に落ちた瞬間部屋が光に包まれた。



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