転職魔女、打ち明ける
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私達はリビングでテーブルを囲んで座っていた。
「「「カンパーイ!」」」
シャネルとファーナさんはずっと私を待っていてくれていたらしい。女子会なのでヘレンには空いている部屋に居てもらっているが、ユイちゃんは眠気に勝てず寝室で就寝中なので、3人でパーティーが始まった。
私が王宮であったことを伝えると、ファーナさんは不安げな顔をする。
「それが本当なら嬉しいですね……」
「どういうことですか?」
「いえ、人間の中にはドラゴンの皮や肉を高値で売る人達もいて……大分昔の話ですけどね」
そんなことがあったのなら、王女様に教えなかった方が良かったのかもしれない。そうふと思ったその時、後ろから声がかけられた。
「安心してよ、王女様はそんな奴じゃ無いからさ」
「ヘレン、なんで居るのよ!?」
え、呼び捨てなの? とヘレンは頭をかいて言う。要点そこじゃねえっつーの。
「今は女子会なんだから、男は部屋に戻れ。あと、この家の持ち主は私なんだから敬語使って!」
「女子女子って、男女差別じゃん、それ。それに俺も寂しいしー」
「敬語使ってって言ってるでしょ! シャネルにもユイちゃんにもファーナさんにもけ・い・ご!」
「レイカはヘレンと仲良いね〜」
「仲良くない!」
少しヒートアップし過ぎてしまい、呼吸が荒くなる。私はヘレンの背中を強引に押して部屋に戻らせ、女子会を再開する。
沢山の話をして、明日何をするかという話題になった。
「それは勿論、裏世界救出ですよ。ね、ファーナさん」
シャネルの問いかけに、ファーナさんは元気の無い返事をする。やはり心配なのだろう。私はアサシンの正体をファーナさんに教えることにする。
「あの、ファーナさん。実は、アサシンの正体なんですけど、災害の確率が高いんです。今まで黙っていたのはすみません。でも、私もお祭りのときに知ったばかりで……」
「災害ですか……分かりました、正体を暴いてくれてありがとうございます」
「怒らないんですか?」
「勿論! 魔女様が私のために言わないでくれたっていうのは、分かっていますから」
ニコリと笑うファーナさんの顔を見て、私は少し泣きそうになった。そんな場合ではないと気持ちを切り替え、私は裏世界を救出すべく、お祭りの時に思いついた作戦を伝える。
「ユイちゃんが居ないからアレなんですけど……魔法で災害を止めることって出来ませんかね?」
「なるほど。それは良い案だと思う。でも、神話でも災害を止める魔法っていうのは聞いた気がしないので……」
「それなら、王宮の書庫へ行くのはどうですか?」
またも私の後ろにはヘレンが立っていた。私は仕方なく話し合いに入れ、王宮の書庫というのを詳しく聞く。
「王宮には歴史的価値のあるものやダンジョンで発見された高価な魔道具など、沢山の国宝が保管されています。王宮の書庫には、世界に数冊しかない本やはるか昔に作られた本もあります。そこに行けば、何か手がかりが見つけられるかもしれませんよ」
王宮の書庫。確かに、何かの手がかりや情報が見つかるかもしれない。
「分かった。行こう」
ちなみに、王族でも滅多に入ることが出来ない王宮の書庫に入るには、王女様の許可が必要らしい。まあ、ヘレンが居れば大丈夫だろう。




