燃え尽きた〇…真っ白にな…
ネタぶち込んだよ!
「歯食いしばれクソジジイ。」
「え、ちょっと待ってそれはやめよ?わし神じゃよ?」
「神は死んだ。」
「勝手にわしを殺すな。」
このようなやり取りをしながらも、正直なことを言うと俺は喜んでいる。何故かって?そりゃ念願のスキルをやっと使えるからだ。
「ところで前スキルの説明を受けれずにいたんだが、教えてくれるよな?」
「どうしよっかなー…いやすみません、ちゃんと教えますから呪うかのように殺すって連呼しないで。」
いかんいかん、つい本音が。
「それじゃあ頼む。」
「うむ、まずスキルの使い方じゃがただイメージしてスキル名を言うだけだ。」
「イメージするって?」
「お主の場合は前世でのゲームで見た光景を思い出しながらスキル名を言えば十分じゃ。」
想像以上に簡単で少し戸惑ったが、それはそれで悪くない。少し悩んだが、馴染みのモ〇スターハンターのチェストボックスを想像しながら、「アイテム倉庫」と唱えた。
「おー!出来た!」
俺の前には見慣れたモンスタ〇ハンターのボックスがステータス画面と同じように展示されていた。
「出来たようじゃの…そのイメージは多少アウトな気はするが…」
苦笑いをしながらジジイは「次は鑑定」と言ってくる。だが、これを使う前に一つ言うべきことがある。俺は鑑定にチートスキルの可能性を見出しているのだ。鑑定スキルの説明は「任意の相手の情報全てを見る」、これはつまり他人の弱みや隠し事、何もかもを知り周りの人をうまく操ることができるかもしれないのだ。期待を膨らませながら、俺はジジイに向き合う。
「頼むからチートであってくれ!「鑑定」!」
うん…その、なんだ。殺そう。
「これに関してはわし悪くないじゃん!?」
<ステータス>
名前: 神
種族: 神族
歳: 不明
魔力: 不明
適正魔法: 全属性
筋力: 不明
素早さ: 不明
運: 不明
スキル
全:すべてのスキルを使用できる
称号
神
全知全能
クソジジイ
「ジジイ、お前のステータスどうなってんだ?」
「だってわし神じゃもん。それよりもお主のせいでクソジジイっていう称号増えたんじゃが…」
「自業自得だジジイ。」
「だから辛辣すぎじゃないか!?」
仕方がないじゃん、余りにもステータスぶっ飛んでるし羨ましいんだよ。その上に「鑑定」俺の期待通りにならなかったし…
「まー腐ってても神っていうことか。」
「お主には何を言っても意味がないらしいのう。」
ため息をつきながらジジイはそう呟く。ついでで自分のステータスを確認すると、衝撃的な変化があった。
<ステータス>
名前: アルフ・ヴォルフ
種族: 人間
歳: 5
魔力: 35
適正魔法: 土
筋力: 21
素早さ: 10
運: -10
スキル
アイテム倉庫(LV10): 上限なしで生物以外のものを全て保管できる。
鑑定(LV10): 任意の相手の情報全てを見れる。
称号
ボッチ
根暗
オタク
外道
運無き者
っていうか運下がってね、マイナスじゃん!?確かにバスケットボールが当たって死ぬとか運ないけどさ、それにしてもおかしくない?俺のステータス画面を覗き込んだクソジジイは運の数値を見て哀れみの目を俺に向ける。
「ステータスがマイナスになったのはお主で初めてじゃの。」
「もうさ…疲れたよ、パ〇ラッシュ。」
「気持ちはわかるがやめい。」
「燃え尽きたぜ…真っ白にな…」
「じゃからやめんか!?」
「すまん、つい楽しくなって。っていうかジジイも知ってるのかよ。」
「そりゃ当たり前じゃろ、天界でもインターネットとか使えるからのう。」
まじかよ…天界行きてー。
「将来死んだら。」
「微笑みながらそう言わないでくれ、嫌な気しかしない。」
「すまんのう、それじゃわしはもう行くぞ。」
そう言いながら、ジジイは光り始めた。余りのも眩しさに俺は目を瞑り、瞼の裏から光が消えたのを確認してからゆっくりと目を開けた。先ほどまでジジイが立っていた場所には誰もいなく、俺の前にはいつも通りの部屋の光景が浮かんでいた。
「そろそろ準備しないとな…」
自分にそう呟き、俺は手っ取り早く着替え始めた。
____同時刻____
<メイ視点>
アルフ様、大丈夫かしら?先ほどから叫び声が聞こえるけど軽くのぞいてみたら誰もいなかったし。誰もいないのにまるで会話をしているかのように喋る…まさか!旦那様達の対応に疲れて架空の存在を作り上げて…アルフ様、私でしたら相談に乗りますよ、いつでも。
と、変な勘違いをされるアルフであった。