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魔王のススメ

作者: ヒジリ

物語に必要なモノは何だと思いますか?

ヒロイン?

苦楽をともにする仲間?

確かにそれらも大事だと思う。

でも、一番大切なのはやはり主人公とそれに相対する悪役だろう。


ファンタジー小説なら勇者と魔王

推理小説なら探偵と犯罪者

恋愛小説なら王子又は姫と彼らの邪魔をする人など・・・


物語の主役とそれにぶつかり争う役がいる事で物語は面白さが増す、と俺は思っている。

伊達に日本人に生まれていない。

オタクとまではいかないが日本のサブカルチャーにどっぷり浸かっている。


平凡な日本人の俺にとってファンタジー小説などは退屈な日常を紛らわすモノ。

中二病ではないが度々ファンタジー小説の妄想などして楽しんだ事もあったが・・・


「どこか怪我でもしたかな」


目の前で話しかけてくる人物を見る。

白髪頭の老人。

数十年前はかなりのイケメンだった筈のダンディーな老人。

但し、頭に角が生えてなければ・・・


「ん?どうかしたのかね?」


「え、と。その・・・」


色々ツッコミたい事が有りすぎて口が回らない。

そんな俺を見て老人は安心するようにつげる。


「安心してくれ、君に害を与えるつもりは無い」


そう言って老人は微笑んだ。

どことなく安心感を与えてくれる笑みだった。

ちょっと落ち着いた。


「・・・はい、えっと大丈夫です。多分・・・」


「そうか、それはよかった。」


俺の言葉に老人は満足そうに頷いたが直ぐに申し訳なさそうな顔をして・・・


「君には申し訳無い事をした、すまない」


老人が頭を下げた。

見ず知らずの人に頭を下げられる覚えはない。

だから俺は老人に声をかけた。


「あ、あの。頭を上げて下さい」


「む、しかし此方が君に迷惑をかけた訳だから謝るのは当然だろう」


「はあ、確かにそうだけど・・・」


老人の言葉に納得してしまうがそれより俺は気になることがあった。

それは・・・


「それより聞きたいことが有るんですけど」


「何かな、何でも聞いてくれ」


「はい、それじゃあ」


俺は老人の後方を指差し、老人に聞いた・・・


「どうして彼女はあんな格好をしているんですか?」


指の先には大きめの椅子に鎖でぐるぐる巻きに縛られ、更に口に猿轡をされた銀髪の美少女がいた・・・




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