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16話「最後の壁」


「ふぅ」

 一通り準備を終えて外にでる。やはり外の空気は冷たく、微妙な位置まで昇った太陽が力なく輝いていた。もっとやる気出せ。

「矢田先輩」

 後ろからひょこりと七里が出てくる。背中には小さなリュックサックが乗っかっていた。中には弁当が入っている。

「あのさ、もうそろそろ名前で呼んでくれてもいいよ。丁寧語じゃなくてもいいし」

「えっ、わかりまし……わかったよ、進くん」

 そういって腕に絡みついてきた。わしわしと頭をなでてやると「きゃー」と言って喜んでいた。まるで猫のようだ。昔家で飼っていたけど死んでしまったっけか。確か高いところから落としでも大丈夫だとかなんとか言ってマンションの屋上から落としてみたっけ。今考えれば愚かだけど、そのときは信じていたんだ。まさか真下でぐちゃぐちゃになってるとは思いもしなかった。

「そろそろ行こうよ」

 七里が腕を引っ張る。横目でここから見える景色を眺めた。――なんとなく、見納めになる気がした。





 やばい、クリスマスまでぎりぎりです。

 というか今日イヴだったんですね。忘れていました! ははは。

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