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あーかい部! 62話 鏡よ鏡

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立池図女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。



3度の飯より官能小説!池図女学院1年、赤井ひいろ!


趣味はケータイ小説、特筆事項特になし!

同じく1年、青野あさぎ!


面白そうだからなんとなく加入!同じく1年、黄山きはだ!


独り身万歳!自由を謳歌!養護教諭2年生(?)、白久澄河(しろひさすみか)



そんなうら若き乙女の干物4人は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「う〜……、」




白ちゃんは1人、手鏡に唸っていた。




「流石に隠しきれてないわね……年かしら?」




白ちゃんは涙袋をなぞって呟いた。




「おお、鏡よ鏡!この世でもっとも美しいのは白ちゃん……!?」




あさぎ、乱入。




「それだけはありません。あり得ません!」




きはだ、乱入。




「おい。」


「白ちゃん期待したぁ?」


「まっさかぁ〜、


「「HAHAHAHAH




あさぎときはだのこめかみに白ちゃんの鋼のような指が食い込んだ。




「この世で1番美しいのは?」


「「白ちゃん(先生)でふ……。」」


「よし。」




あさぎときはだはアイアンクローから解放された。




「生きてる……っ!?」

「死ぬかと思った……。」


「ったく……そこはせめて『白雪姫です』とかいう所でしょ。」


「はぁ〜い……って白ちゃん先生、凄い(くま)!?」


「花咲くもーりーのーみーちー♪」


「「隈さんにーでーあーあ




あさぎ、きはだ、本日2度目のアイアンクロー。



「「あだだだだだ……!!??」」


「誰が隈さんだ、お?」


「「すみません……。」」


「ったく、油断も隙もありゃしないわ……。」


「生きてる……っ!?」

「死ぬかと思った……。」


「こらこらループするな。」


「白ちゃん先生、寝不足ですか?」


「第3回、快眠チャレンジするぅ?」

「マッサージします?」


「どっちも御免被るわっ!」


「とs……おっとぉ危ない危ない。」


「……よし!」


「伝わってたら意味ないんじゃ……。」


「それもそうね?」


「あばばばば……!!??」




きはだ、本日3度目のアイアンクロー。




「こんなの理不尽だぁ……。」


「少し仮眠でもしたらどうですか?鏡なんて見てても隈は直りませんし。」


「鏡に映ったお顔って、ちょっとだけ実物より美化されるんだってぇ。」


「なんでそれ今言ったの……?」


「鏡ばっかり見てると客観視できなくなっちゃうからなぁ。」


「自己肯定感爆上がりの末路が姫毒殺か……。」


「白雪姫にリアリティを求めるな。」




「白雪姫以外にも鏡にまつわる話ってけっこうあるわよね?」


「有名なのだと、合わせ鏡に悪魔が出てくるやつとか?」


「ちっちゃい点をたくさん見てたら動いて見えるやつじゃないのぉ?」


「錯視ってヤツね……。」


「QRコードみたいなのがウニョウニョして見えるやつかぁ……確かに合わせ鏡と状況が似てるかも?」


「じゃあ白ちゃんの手鏡で早速……


「自分でやりなさい。」


「あれぇ?怖いのぉ?」


「怖くないけどやりませんっ!」


「怖くないのだと……洗面器に水張ってカミソリ加えるヤツとか?」


「それわたし知らな〜い。」


「確か、水を張った洗面器の水面を月明かりで照らして、カミソリを咥えてそこを見ると運命の人が映る……だったかしら?」


「白ちゃん先生詳しいですね。」


「小耳に挟んだだけよ。」


「誰が映ったのぉ?」


「誰も映りゃしなかったわよ。」


「「やっぱり……。」」


「はっ……!?」


「ま、まあ?あんなのオカルトよ。」


「運命の人映ったら面白そうだけどね。」


「なんでカミソリ加えるんだろぉ?」


「その話には続きがあるんだよ。カミソリ落として運命の人の顔に大きなキズをつけて恨まれる……って展開。」


「なはは。ぬかしよる。」


「映される方は避けようがないし、オカルトでいいのよそういうのは。」


「白ちゃんカミソリ落としたのぉ?」


「ムカついたから洗面器に吐き捨ててやったわ!」


「お、盛り上がってるな。」




ひいろ入室。




「「「ひいろ(ちゃん)……!?」」」




ひいろの顔には、まるで大きな切り傷でも隠すかのように大きな絆創膏が……






あーかい部!(4)




あさぎ:投稿完了♪


きはだ:ひいろちゃんお顔大丈夫?


ひいろ:ああ、2、3日もすれば治るよ


白ちゃん:処置が必要になったらいつでも保健室に来ていいからね?


ひいろ:白ちゃんが、働いているだと……!?


白ちゃん:とりあえず元気そうで良かったわ


ひいろ:いやあ、それにしても間が悪かったな……


あさぎ:カミソリの怪談話した直後に来たんだもん、まあビビるよね


ひいろ:紙って恐ろしいんだな……


きはだ:風でブワー、からのヒラヒラズバッ……!でしょ?災難だったねぇ


ひいろ:でも面白いオチになったんじゃないか


あさぎ:さすがひいろ、タダでは起きないね


ひいろ:ワタシも鏡の話混ざりたかったんだがな……


白ちゃん:ひいろちゃんってオカルトとか好きなの?


ひいろ:そうかはわからないがちょっと話し足りなくてな


きはだ:じゃあここでちょっと話してくかい?


ひいろ投稿しないのにか?


あさぎ:ここは雑談部屋だよ?


ひいろ:そうか


きはだ:じゃあねじゃあねえ、学校の怪談系によくでてくるトイレのやつを……




[ビデオ通話を開始しました]


[ビデオ通話を終了しました]

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